Book Reviewに関するエントリー

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カレン・キングストン氏著、「ガラクタ捨てれば自分が見える−風水整理術入門 −」を読了。

衝撃を受けた。すごく良いというか、本当のことであるにも関わらず、日ごろあまり直視されていない事実について書かれていて、目から鱗が落ちる思いであったとともに、これからはこの本で著者のキングストン氏が述べている方法を自分なりに応用して、「ガラクタ」をため込まない人生を歩んでいきたいと強く感じた。

人によって程度の違いはあると思うが、誰でも家の中に長い間着ていない洋服や他人から記念品としてもらった置物、昔の恋人と写した写真、亡くなった人の遺品などを抱えていると思う。

そういったもののうち大部分は持ち主に愛されることもなく、かといって捨てられることもなく、延々と家の片隅に置かれたまま放置されることになるわけだが、著者は勇気を持ってこれらの品を「ガラクタ」と呼んでいる。

著者の定義によると「ガラクタ」とは「使わないもの、好きでないもの」「整理されていない乱雑なもの」「狭いスペースに無理に押し込まれたもの」「未完成のもの、全て」となっている。

本書が画期的だと強く感じたのは、これらのガラクタを目にして暮らしているだけで、その人の運気が下がり、元気もなくなってしまうとズバリ指摘している点と、その理由に説得力がある点だ。

サブタイトルに「風水整理術」とある通り、本書の論理構造は風水を使っているのだが、僕は風水に関する知識がまったくない。だが、そんな僕でもこの本を読み進めるのにはまったく障害はなかったし、読了後に「風水に凝ってみようか」という気も起こらずに済んでいる。そういう意味で本書は「風水」とは切り離して、人間の生理的影響から見たガラクタ廃棄術という言い方をして良い本ではないかと思う。

家の中にイヤな思い出に結びついている家具があることを想定して欲しい。毎日あなたはその家具を見たり手に触れたりする度に、潜在的・顕在的にそのイヤな思い出を心によみがえらせてしまい、その度にちょっとずつ運気や元気が下がってしまうのだ。これは言われてみれば当たり前だが、言われるまで僕はそういう考え方をしたことがなく、とても衝撃を受けた。

また、いらないものがたくさん詰まっている家には、もうこれ以上新しいものを招き入れるスペースがないため、空気が停滞し、運気も悪くなるという主張もすごく納得である。

ここからさらに著者の主張は飛躍していくのだが、ガラクタを溜め込んで乱雑な家に住んでいる人には太っている人が多く、ダイエットをするならまず家の中からガラクタを駆逐せよと述べている。多少乱暴な気もするが、これも大筋で正しいと思う。

僕自身この二年で22キロのダイエットに成功しているが、単に運動したから痩せたというものではなく、自分の身辺についての大掃除が伴わなかったら、恐らくこれだけの減量には成功できなかっただろうと思う。

物質的なガラクタの処分について一通り述べた後、本書はさらに話を進め、「身体」、「心」、「魂」をキレイにすることへと進んでいく。身体については、腸に溜まった便を排出して健康になろうという話やファスティングのことについて触れており、心の浄化については感情コントロールから始まり不要な人間関係の整理へと進み、最終的には自らの魂の浄化こそが本書の目的であると締めくくっている。

ガラクタを処分して自分の生活を気に入ったものだけにするという作業は実はとても奥が深く、そして我々の人生にとって非常に重要なものであると気づかされたという意味で、あまりにも重要な一冊であった。僕自身使い続けているが好きではないものや、もらったため捨てられず置きっぱなしになっているものに囲まれて生きている。

そういった「ガラクタ」を捨て去り、自分の生活、そして人生をシンプルなものにしていくことは、一定の期間人生を旅してきた我々にはとても重要なことだと、真剣に思う。

お薦め。

 

ガラクタ捨てれば自分が見える

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堀江重郎氏著、「ホルモン力が人生を変える」を読了。

泌尿器科医であり日本における男性の健康医学の権威である堀江氏による男性のための男性ホルモン入門書。

男性ホルモンに対する理解がまったくない状態で読み始め、最初は具体例が少なく信憑性がイマイチだなあと感じたのだが、読み進めるに従ってその僕の感想は大きな間違いであったことが分かる。

あまりにも繊細で複雑で、しかもまだ研究途上にある事項を、その道の第一人者である同氏が、初心者に分かりやすく飽きさせず理解させるために、かみ砕いてくれていたのだということがやがて理解できる。

「中年」「男性ホルモン」とくれば、短絡的に「ED」「バイアグラ」「エロおやじ」「加齢臭」といった単語が頭に思い浮かぶが、そんな笑い事ではないことが分かる。

近年日本人男性から男性ホルモンが減少しているという報告がなされており、その原因として仕事や家庭におけるストレスが挙げられているが、男性ホルモンが減少した結果、誘発されるのは「ED」のような生易しいものではなく、「鬱病」であったり「癌」であったり「糖尿病」であったりするのだ。

定年を迎えた男性の多くが無気力状態に陥って家庭に閉じこもり、その面倒を見ることに業を煮やした妻から「熟年離婚」を迫られるケースの話などを聴いたことがある人もいると思うが、このようなケースにおいても、男性ホルモンの減少が大きく関係していると著者は説き、それが「男性版更年期障害」であると説明する。

このような症状は、まだ一般的に男性ホルモンの減少により発生するケースがあることが本人にも医師にも十分認知されておらず、従って内科、神経科などを転々として解決せず、最後に泌尿器科にやってきてようやく男性ホルモン値の低下という診断を受け、テストステロンの補給による治療で快癒するケースも少なくないという。

詳しくは本書を読んでもらうとして、著者が示している男性ホルモン値を上げる10カ条を紹介しておこう。

・男性ホルモンの大敵、交感神経の緊張を和らげよう

・積極的に副交感神経を活性化しよう

・食事を大切に

・忙しいときこそ短時間でエクササイズ

・良い睡眠をとろう

・仲間を大切に

・無理しておしゃれをしよう

・凝り性になろう

・大声で笑おう

・目標を持とう、冒険しよう、わくわくしよう

以上である。決して特別なことを言っているわけではなく、ごく当たり前のことを推奨しているだけなのだ。だが、堀江氏がこのような当たり前のことを敢えて推奨しなければならないということは、今の日本の男性たちがこれらのことを実践できていない状況にあるという事実の裏返しなのだろう。

60代になってから読むより、当然早い方が良い。男性ホルモンの減少が顕著になるケースが増加する40代男性は、本書を読んでいかに男性ホルモン値をキープするかを、真剣に考えるべきだと感じさせられた。

 

ホルモン力が人生を変える

 

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堀正岳、佐々木正悟両氏著、「iPhone情報整理術」を読了。発売直後に売り切れてしまい、重版を待っての購入,読了となった。

「iPhoneは携帯電話ではなく、通話機能が付いた携帯型コンピュータである」というのが僕自身の持論なのだが、本書もまさに同じ視点で書かれている。

「あなたのiPhoneは、音楽ファイル以外にどれくらいの容量を使っているか」。こう読者に問い掛けるところから本書はスタートするわけだが、単なるアプリ紹介にならず、「iPhoneで作るクラウド・オフィス」や「iPhoneユビキタス手帳術」など、各章ごとに、iPhoneによってもたらされる便利さについて晴明とその優位性についての解説があり、その後そういった状況を実現するためのアプリについて詳説があり、非常に分かりやすい。

iPhoneだけに説明を限定していない点も素晴らしい。ScanSnapや裁断機、それにMacやウェブ・サービスについても横断的に解説されていて親切である。

自分が使ったことのないアプリの説明は勉強になったし、GTDの考え方についても面白く学ぶことができた。あと、RSSの多重管理もとても実用的で、すぐに真似してしまった。

僕は会社勤めの人間なので、残念ながら仕事のデータを勝手に社外に持ち出すことはできず、書類関連に部分は興味津々ながら残念ながら実現できないが、フリーで仕事をしている人や、情報管理にある程度の権限を与えられている人にとっては、理想的なクラウドオフィス環境が簡単に構築できてしまうだろう。

もしあなたが「iPhoneはiPodに電話が付いたもの」という固定概念にまだ縛られているように感じたなら、本書を読んでみるといい。ここには今まで想像することもできなかった、無限の可能性が、すぐに手が届く形であなたを待っているのだから。

iPhoneの無限の可能性を具現化してくれた本書に感謝!

 

iPhone情報整理術

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小飼弾氏著、「空気を読むな、本を読め」を読了。

見事なタイトルである。ジャケ買い、帯買いと並び、タイトル買いしたくなる本に出会えると幸せな気分になるが、本書はまさにタイトル買いさせてくれた。名タイトルである。

「空気を読むな、本を読め」という言葉の響きももちろん秀逸なのだが、著者の小飼氏ならば、「いかにもこういうことを言いそうだ」と、思わずニヤリとさせられる、その複合技なのである。

ご存知ない方のために紹介しておくと、小飼氏はいわゆる「アルファブロガー」としてしられ、そのブログ"404 Blog Not Found(このブログのタイトルも見事だと僕は思っている)”は書評を中心に、辛口にバッサバッサと本や世の中の事象を斬りまくっている、ちょっと怖い印象の方なのだ。

そんな小飼氏なので、このタイトルはあまりにもピッタリで、嬉しくなってしまった、という次第。僕ももちろん小飼氏のブログは毎日拝見しているし、ブログ経由で存在を知り、自分でも読んだ本も何冊もある。

さて、タイトルの話はこれくらいにして、中身である。本書は読書の習慣があまり身についていない若者や、読書自体は好きだが、効率良く知識として読書から学んだことを吸収できていない人を第一のターゲットとした、読書法論であり、その中に著者の自伝的読書経歴などがちりばめられている。

習慣的に本に囲まれて生きている人達から見れば、既に知っていることも多いのだが、短い文章でシンプルにまとめられており、とても読みやすく,また,僕などのように、本好きとは言っても、小飼氏のような圧倒的な読書量には至っていない人間からすると、ノンフィクションを速く読む方法など、学ぶべき点も多い。

あと、業界の裏側を紹介してくれて面白かったのが、出版社側の都合で作品が長大になる傾向にあることで、そのような意向で作品が伸びたり縮んだりすることがあるのか、と単純に驚いた。

残念だったのは、この本が二色刷りである必要があったのかということと、もう少し毒が強くても良かったか、という点。本の価格とその価値についての話がかなりあったのだが、それを言うならこの本は二色刷りにする必要は全くなく、白黒にして、その分価格を抑えるべきではなかったかと感じた。また、いつものブログに較べると、トーンがおとなしめで、ちょっとお行儀が良かったような印象を受けた(ブログで暴れている訳ではないのだが)。

充分面白くはあったが、ちょっと物足りなさも残る、そんな読後感であった。でも、読書にはまってみたい人、読書の素晴らしさをまだ体感したことがない人にとっては、バイブルになる本なのかもしれない。¥

 

空気を読むな、本を読め。

 

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佐藤伝氏著、「朝日記の奇跡」を読了。先日読了した「夢をかなえる9マス日記」よりも先に書かれており、本来はこちらを読んでから「夢をかなえる」を読むべき位置づけのもの。

本書のポイントであり、そして非常に優れてる点でもあるのは以下の3つ。

1. 朝に日記を書くということ、2. その日記をデジタルで書くということ、3. 日記の形式を9マスのマンダラチャートにすること。

まず、朝に日記を書くという発想が素晴らしい。

前の日に起こったことを一晩眠った後に再確認することで感情面で落ち着き、整理できた状態で書ける。

そして前日の反省を今日の行動に向けて活かすという発想になりやすいだろう。

さらに、目標に向かって自分が正しく行動できているかも、前日の日記を書き反省しつつ、当日の未来日記も同時に書くことで、軌道修正が容易である。

デジタルで書くことについてのメリットはあたりまえといえば当たり前だが、以下の3点に要約されるだろう。

1. 紙のノートと比較してセキュリティーが確かである。ファイル自体にパスワードを掛けてしまえば良いし、それでも心配なら、コンピュータの起動時にも認証が必要な状態にすることで、たとえ自分が死んだとしても、遺族や友達に日記を読まれる可能性がなくなる。

2. DropboxやMobileMeのようなオンラインストレージやUSBメモリなどを活用することで、どこからでもアクセスが可能になる。

3. 過去の日記が検索できたり、内容をコピー・ペーストが可能、さらに画像や音声ファイルなどを直接貼り付けることもできるなど、加工が容易である。

そしてマンダラチャートで日記を書くという発想が本当に素晴らしい。よくぞ思い付いてくれた、と感激してしまう。

この日記では、9マスの中心に日付や自分の年齢、その日が誕生日の知人や故人の命日など、日付由来の情報を入れる。イベントまでのカウントダウン情報などをいれても良い。

そしてその周囲の8マスに、自分自身を構成する要素ごとに記入欄を作る。「仕事」、「お金・モノ・投資」、「家族」、「人間関係・出会い」などなど。項目自分にぴったりするようにカスタマイズすれば良い。

そして日々この9マスを埋めるように日記を書いていく。ポイントは、絶対に誰も読まないという前提で、本音を書くことだ。世間体や家族のことを気にせずに本当の自分をこのファイルにさらけ出すことで、自分との対話が促進されいていくのだ。

なぜマンダラが良いかというと、まず、ただの白紙に書こうとするよりも、書くべき項目があらかじめ用意されている方が頭が整理され、書くことに対するハードルが下がる点が挙げられる。

次に、先日も読了した「考え・書き・話す「3つ」の魔法」にもある通り、マンダラチャートは3X3で構成されており、人間の自然な発想を後押ししてくれる機能が備わっている。左上から右回りに書いていくことで、自分自身が網羅されているような、不思議な感覚を感じることができる。

さらに、この8マスの項目は、日記としてだけではなく、生涯の目標、一年の目標、月次、週次の目標設定や管理に、そのまま使えるのだ。いや、それは言い方が逆で、長期目標を8マスの項目に従って作り、その後年次、月次とブレイクダウンしていき、その最も小さい単位が日記ということになるわけだ。この辺りは以前レビューを書いた「マンダラ思考で夢は必ずかなう!」に詳しい。

というわけで、これはもう実践するしかないので、早速ファイルを作って取り組み始めたというのは昨日のエントリーで書いた通り。本書ではエクセルで作成しているが、エクセルで一年24ファイル作成するという著者の方法だと、横串での検索ができない点や管理するファイルが多く煩雑なので、僕はデータベースソフトFileMaker Proを使って作成してみた。

この方法でしばらく試してみるともりだ。素晴らしい発想をありがとう!

 

「朝」日記の奇跡

 

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ハーブ・エッカー氏著、「ミリオネア・マインド  大金持ちになれる人」を読了。

とにかく目から鱗が落ちまくりだった。この本は裕福に暮らしたいと願う全ての人が読み、実践すべきバイブルと言っても過言ではないだろう。以前ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」を読んだ時もずいぶん衝撃を受けたが、本書はそれ以上のインパクトを与えてくれた。

このブログを読んでくださっている皆さんは大金持ちになりたいだろうか。多くの人は、「いや、大金持ちになんかならなくていいよ。暮らしに困らずに幸せに生きて行ける程度で十分だよ」と答えるのではないかと思う。僕自身もそう思っていた。少なくとも表面的には。

だが、誰にも知られることのない心の奥では、このように考えていることもあるのではないだろうか。「いつかフェラーリを買って乗り回してみたい」、「ファーストクラスでヨーロッパに旅行に行きたいな。のんびり1ヶ月くらいかけて」、「一生お金の心配をしないで暮らしたい。早く会社をリタイヤして悠々自適な日々を送りたい」などなど。

正直に言うと、僕も上のような、夢とも願望とも付かないような、漠然とした想いを抱いたまま生きてきた。もしあなたにもそのような想いが心の奥底にあるならば、あなたもこの本から何かしら得るものがあるはずだ。

この本を読んだからといって、あなたが大金持ちになれるかどうかはもちろん分からない。だが、この本を読むことが、あなたの夢を実現するための助けにはなるかもしれない。読みやすくサクサク進む本だし文庫にもなっているので、読んでおいても損はあるまい。

本書では、特に金儲けの具体的な方法が書かれているわけではなく、金持ちがなぜ金持ちになれるのかを、その思考パターンや行動様式などをひも解き紹介することで、金持ちではない人がどうすれば金持ちになれるかを説いていく。

考え方が斬新で切り口がユニークで、とにかく納得させられることばかりで、ということは、自分は今まで金持ちな人々の思考パターンからは遠く離れた場所にいたのだと苦笑いしてしまった。

たとえば、人は知らず知らずのうちに子供の頃に親に言われたお金に関する言葉や、親自身のお金に対する接し方が頭の中核にプログラミングされてしまっており、無意識にそのプログラムに従って行動しているという指摘には、納得させられるし、そのプログラムを解除するには、自分の手でお金に関する設計図を書き換えなければならない、という説明にも説得力がある。

お金持ちか否かを測るのには、収入の多寡ではなく、「収入」、「貯蓄」、「投資」、そして「節約」を合計した「総資産量」で量るべきであるという説明も、これまたその通りと納得。どんなに収入が多くても、それを全部使ってしまえば「金持ち」ではないわけで、収入が少なくても頑張って貯金をして土地を買い、そこから不労所得を得られれば、その人は金持ちということになる。

人は皆、「経済的自由」を得たいと考える。この「経済的自由」とは,「不労所得」が「必要経費」を上回った時点で始めて達成される。どんなに貯金をたくさんしても、仕事を辞めた時点で収入がゼロになってしまう人は、それまで稼いだお金を切り崩して生活するしかなく、いずれ貯金は底をつく。

だが、毎月の必要経費以上に不労所得があるということは、仕事をしなくても総資産は減るのではなく増えることになる。こうなってはじめて、人は生活の心配をしないで生きることができるわけで、「金持ち」になりたいと願う人は、まずここを目指す必要がある。

日本には清貧の美徳という考え方があり、露骨に金持ちであることをひけらかしたり、お金もうけに執着するようなことを「悪」と見なす習慣が今でも根強いと思う。

だが、現在の日本が置かれた環境を考えたとき、「そこそこでいいよ」「人並みに暮らせれば充分」などと言って会社の給与を貯金しているだけで、果たして僕らは生き残っていけるのだろうか。親の老後の面倒を見て、自分たち自身が老いた時の備えもすることができるだろうか。

いまあなたが大金持ちであるなら、もちろんこの本を読む必要はない。だが、もしあなたの生活に、お金や自分の将来に関する不安があるのなら、この本を読ろ価値がある。そして行動を変えることで、あなたにも僕にも、道が開けるかも知れない。お薦め。

 

 

ミリオネア・マインド大金持ちになれる人

 

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野口吉昭氏著、「考え・書き・話す「3つ」の魔法」を読了。

非常に実践的で簡単、しかも効果抜群の思考強化術だ。すぐに導入できて効果も直ちに実感でき、さらにこのところ勉強しているマンダラ思考術との関連性も深いことが分かった。

タイトルがちょっとトリッキーなのだが、本書のテーマは「考え・書き・話す」ことではなく、「3つ」である。誰かに何かを書いたり、話したりする際や、頭の中で考える際に、「3」をキーワードにすることで、シンプルで分かりやすく、しかもインパクトのあるアウトプットを得ることができる、というものだ。

たくさんの例が挙がっているのだが、特に導入が簡単で皆さんの役にも立つ事例として、自己紹介の作り方がある。

大人数の前で自己紹介をする際には、まず話す内容全体を3つに分割し、それぞれをさらに3分割する。つまり、全体を「仕事について」「家庭について」「趣味について」に分けることからスタートし、今度は「仕事について」を「努めている会社について」「仕事における自分の役割について」「今の仕事のやりがいについて」、「家庭について」を「住んでいる場所」「家族構成」「家やペット、車などについて」、「趣味について」を「スポーツ」「知的好奇心」「娯楽」などに分ける。

このように「3」を駆使して会話や思考を構築することで、物事はシンプルかつ深く思考されることが可能になり、相手にも伝わりやすくなる結果、コミュニケーション能力が向上する、という仕組みである。

そして、3 X 3の思考というのは、まさに9マスの世界、そう、マンダラ思考術に深く関連しているのだ。本書でも取り上げられているが、3 X 3 で思考するマンダラ思考術は、「3」の集合体であり、思考を発展・深化させるのにうってつけの手法ということになる。

この「3つ」の手法は自己紹介だけではなく、さまざまなビジネスシーンでも活用されている。例えば企業理念や社是などのメッセージから、企画資料やプレゼン資料、さらには上司への報告や議事録など、いくつでも活用方法は広がりそうだ。

文章をだらだらと書くのではなく、まずは全体の構成を「3つ」に区切り、ぞれぞれの項目をさらに「3つ」に分割することで、今まで見えなかった本来の目的が見えるようになり、それが相手にも伝わるようになる。これがコミュニケーションというものだと、改めて深く思い知った。

文章もすっきりまとまっていて、あっという間に読め、しかも実践しやすい。素晴らしい本である。

考え・書き・話す「3つ」の魔法

 

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勝間和代氏著「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践」を読了。

良い本だと思うが、鵜呑みは危険だろう。でもそれは、投資をするからには当然のことで、本書の信頼性が低いと言っているのではない。

稼いだお金を銀行に預けて普通預金や定期預金にしておくだけでは、積極的にリスク資産に投資した場合と比べ、得られるリターンが大幅に少なくなり、それ自体がリスクだとという考え方に基づき、どのようにリスク資産に投資し、管理すれば良いかについてガイドしてくれる投資入門書。

従来の勝間和代氏の著書とは大きく異なり、本書は自己啓発を目的としてものではなく、少子高齢化で年金も当てにならなくなった世代の日本人が、どのように資産活用すべきかに特化して説明している。

「定期預金は損だ」「リスク資産に投資せよ」「住宅ローンを組んでマンションなんか買うな」といったキーワード自体は、あちこちで目にすることも多くなってきているが、「どんなリスク資産に投資すれば良いのかを具体的に」「マンションを買わなかったら老後どうやって生活するのか」といった疑問に明快に答えてくれる本にはなかなか出会えない。

そういった疑問への回答を、本書は用意してくれている。

投資初心者の我々が、この本を読み終えた一年後には、金融の商品知識を一通り理解し、自分の意思で資産構成を決められ、リスクと運用状況の管理ができるようになる。それが前書きに書かれている本書の目的なのだが、特に第3章の「実践」の項目を詳細に読みつつ、ひとつひとつ商品知識を得ながら実際にリスクの低い商品から投資をすることで、本を読んだだけでは身に付かない投資に対する肌感覚を掴もうと導いている点などは、非常に分かりやすく、また実際の投資にも取り組みやすいだろう。

ただ、分かりやすく説明しようとした努力しようとした結果、説明に対するソースの提供が十分ではないケースも多々見られるため、勝間氏が説明している事項を全てそのまま鵜呑みにするのは危険であろう。

いずれにしても、非常に勉強になるし、実践的な投資ガイドである。座学だけではなく、実際に投資の世界に飛び込もう。もちろんat your own riskで(^-^)。

 

お金は銀行に預けるな

 

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金森重樹氏著、「インターネットを使って自宅で1億円稼いだ!超・マーケティング」を読了。

2004年出版という古い本なのだが、この手のネットビジネス本があっという間に陳腐化する中、基幹部分は古びておらず、新鮮な気持で読めた。

だが、本書を新鮮な気持ちで読めた最大の理由は、この本の内容に感激したからというよりは、著者がところどころに挟む個人事業主としてどのようにお金に向き合うかに関する哲学や気合いに触れ、やっぱりすごい、と感心させられたからである。

著者金森重樹氏の著書を読むのは2冊目で、1冊目はこのようなマーケティング理論のノウハウ本とは全く異なる、借金地獄からの生還記である「借金の底なし沼で知った お金の味」という、すさまじいタイトルの本であった。

ウェブでテスト・マーケティングを実施する際に広告代理店の担当者の言葉があたらないというくだりでは、「1万円札を燃やしながら試した結果は、サラリーマンである広告代理店の自称専門家に負けるはずがありません」と言い切っている。

また、マーケティングにかかる費用について、投入する勇気がない人に対して、「札束に火をつけて燃やす覚悟がない人間は、商売の世界では勝てません」と断じている。

そこまで言う必要が実際あるかどうかは正直微妙だとは思うが、自営業を立ち上げる際の覚悟については、凄みと言っても過言ではない迫力があって、非常に勉強になった。

本書を手に取った最大の理由は、上述した通り、「借金の底なし沼で知った お金の味」の著者がいったいどんな本を他に書いているかを知りたかったためなのだが、実際読んでみて、ここまで詳細に書かれたネット・マーケ、しかも独立したばかりの自営業者向けという、特化した内容の本とは思っていなかった。

2004年のネットビジネスにおけるマーケ本なので、もちろん細かい状況は今とはかなり異なってきており、本書の内容がそのままテクニックとして活かせなくなっている箇所も多い。だが、そもそもの「金を稼ぐとはどういうことか」、「ビジネスに投資するとはどういうことか」という点においては、5年を経ても著者の気合いと迫力は全く色褪せず、むしろ時の洗礼を受けて、普遍化しつつあるようにさえ感じられる。

自分の力で大金を得る人というのは、理論や知識だけではなく、覚悟や決意、それに気合といったものもとても重要なのだと、改めて考えさせられた。

 

インターネットを使って自宅で1億円稼いだ!超・マーケティング

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佐藤伝氏著、「夢をかなえる9マス日記」を読了。

すごく良い。すごく良いのだが、惜しい。本当はもっと破壊力のある本にできたと思うのだが、若干消化不良気味な部分があった。しかし総合的には非常に優れた手法と言えるだろう。

「9マス日記」とは、このブログでも何度も取り上げてきた「マンダラチャート」を活用した日記という意味である。本書では特にマンダラチャートという言葉は使っていないが(もしかしたら意図的に避けているかもしれない)、マンダラチャートを利用しての日記術の本である。

そもそも本書を読もうと思ったきっかけは、以前も特集したことのあるiPhoneアプリ、iMandalArtをどのように使いこなしてゆくかについてのアイディアが欲しくて、マンダラチャートに関する本を探していたのだが、そのうちの一冊であった。結果として本書はiMandalArtを使うには本格的すぎるため、iMandalArt活用の参考にはならなかったのだが、日記術という意味では、画期的であった。

本書の提案している事項には幾つかユニークで素晴らしいものがあるのだが、3点挙げると「朝に書く」「その日のことを、つまり未来のことを書く」「デジタルで書きパスワードロックをかける」であろう。

僕自身公開用のこのブログの他に、個人用の日記をノートに書いているが、夜に、その日あったことを書いている。一般的に日記とはそういうものと認識されていると思うが、本書ではその前提をあっさり放棄している。これがなかなか良さそうなのだ。

もちろん9マスのマンダラチャートで日記をつけるという発想も素晴らしい。僕はまだ準備中だが、是非やってみたいと思わせるものがあるし、効果も相当ありそうである。

朝起きてすぐに、その日これから起こることを日記に書くということは,自分に対する決意表明である。夢をかなえるためには、自分の夢を毎日確認することが必要だが、それを容易にするとともに、日々決意表明することで、一日一日をしっかり生きる起爆剤となる。

また、デジタルデータにしてパスワードロックをかけることで、自分の本音を引き出すという点も面白い。日記はもちろん個人的なもので、自分以外は読まないことが前提だが、自分が死んだときのことを考えると、ノートに書いた日記は当然家族や知人に読まれるだろうし、自分が死ななくても、同居している家族に読まれることを恐れて本音が書けずにいる人も多いだろう。

デジタル化することで他人に読まれるリスクをなくし、本音で日記を書こうということだ。もちろんデジタル化することで検索性も向上するし、DropboxやUSBメモリなどを活用すれば、どこにでもファイルを持ち歩くことが可能になる。

実際に9マス日記を実践している人々のインタビューも豊富で、始める前から読むだけでワクワクしてくる。

というわけで、全体的にかなり素晴らしい本なのだが、幾つか残念な点もある。

まず一番残念であり、致命的なのは、本書は「「朝日記」の奇跡」という別の本の続編として書かれており、肝心の9マス日記ファイルの作成方法や活用法などについては、「「朝日記」の奇跡」を参照せよというコメントがあるだけで、本書には一切書かれていないのだ。これは本当にガッカリで、本書の価値を落としてしまっている。

せめて概要だけでも、10ページでも5ページでもいいから掲載して欲しかった。なんせ本書はデジタルデータ(著者はエクセルを推薦している)による日記術の本なのだ。肝心の日記ファイルに関する記載が、別の本を参照せよでは、どうにもすっきりしない。

もう一つ残念だった点として、話題が飛躍しすぎるという点がある。夢をかなえる、というテーマ故か、やたらと色々なたとえがでてきて、それはそれで面白いのだが、著者自身のたとえ話が飛躍しすぎてついていけないケースが多い。

例としては、急にヨガの話が出てきたりするのだが、充実した人生の一例としてではなく、生活の必須アイテムとして話が登場すると、ちょっと飛躍している感が否めず、詰め込みすぎという印象を受ける。

だが、そのような欠点はあるものの、やはり「9マスで」、「日記を」、「朝に」書くというアイディアは実に素晴らしい。仕方がないのでファイル作成法が書かれている「「朝日記」の奇跡」も読むことにしよう。ただ、個人的にはエクセルだとちょっと操作性や検索性に疑問があるので、File Makerあたりのデータベースソフトを使おうかと考えている。あ、でもFile MakerだとiPhoneで使えないか。そうするとBentoかな?ちょっと調べてみよう。

夢をかなえる9マス日記

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