週末は田舎暮らし by 馬場未織 — めっちゃ憧れる!意外とできそう?

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「デュアルライフ」という言葉が口にされるようになって久しい。

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デュアルライフ、すなわち二つの拠点を持ち、両方の拠点を行き来しながら暮らすというライフスタイルだ。

有名なのは、本田直之さんのハワイと東京、四角大輔さんのニュージーランドと東京、吉越浩一郎さんの南フランスと東京などがある。

ハワイ、ニュージーランド、フランスとの二重生活。とても憧れる。

しかし一方で、子育て中の世代や親の世話などがある人、そして会社員の方などにとっては、海外と日本とのデュアルライフ実現は、まだまだハードルが高く、現実的ではないとも思われる。

子供の学校のこと、親の介護のこと、そして何より自分の会社のことなどがあると、海外に何ヶ月も滞在するというのは難しい。

しかし、もし自宅から片道車で1時間半で行ける場所に週末だけ行く、したら、実現の度合いはグッと高くなるのではないだろうか。

東京都心に住み平日は夫婦共働きのサラリーマン。子供は小学生を筆頭に3人。

そんな家族が金曜日の夜に車でアクアラインを越え、南房総の別宅へと向かう。

そして週末は大自然に囲まれた田舎暮らしを満喫し、そして日曜の夜にまた東京に戻ってくる。

そんな暮らしかたを実践されている方の本を読んだ。

週末は田舎暮らし」という本だ。

帯に書かれているとおり、まさに「等身大のデュアルライ入門」である。

読んでいて、「こんな暮らしがしてみたい!」「これくらいなら僕らでもできそう!」と何度も頷いた。

さっそく紹介しよう。

 

 

 

めっちゃ憧れる!意外とできそう? 週末は田舎暮らし by 馬場未織

 

田舎がない都会人の「田舎が欲しい」願望を実現する

僕自身東京生まれ東京育ち、しかも両親とも東京出身なので良く分かる。

東京にしか家がない人は、田舎がある人のことがすごく羨ましいのだ。

小学校時代など、夏休みが終わると田舎がある友達の昆虫採集はめちゃくちゃ立派だし、日焼けも凄くてカッコいいと思った。

何より田舎の自慢話が素晴らしくて、毎日川で泳いだとかおじいちゃんの田んぼを手伝ったとか、もう聞いているだけでワクワクした。

本書の著者馬場未織さんも東京生まれの東京育ち、田舎を持たない女性である。

結婚、出産を機に、彼女に転機が訪れる。

長男が生き物大好きっ子になっていく過程で、未織さん自身も自然への興味を抱くようになったのだ。

以下引用しよう。

 

「人生ではじめて虫取り網を買い、近くの公園に出陣。小さなニイニかがやたらめったら振り回している網を「ママに貸しなさい」と手にした途端に息子が視界から消え、こめかみがドクドクするほどにセミに集中。

見ててよ、見てなさいよ、ほら、いくよ、動くな……バシーッ!

じじじ、じじじじと暴れているセミを網から虫かごに移し、ニイニと一緒にカゴに顔をくっつけます。

「アブラゼミだ!」

額に玉の汗を光らせながら、こんなにセミ取りが面白いって、何で今まで知らなかったのだろうと不思議な気持ちになりました。知ってたらやったのに!やってたらもっともっと、セミがうまく取れるようになっていたのに!」

 

しかし、都心に住む生き物の数は限られ、公園で捕まえられる虫もごく僅か。川に入って魚を取ることもできない現実。

そんな現実の中で、次第に家族は「田舎に暮らしたいなあ」という夢を抱くようになる。

そして、そんな暮らしを「ひょっとしたらできるんじゃない?」と考えるようになったのは、現代の多様性だ。

現代においてお金の使いかたはさまざまだ。

高級外車にお金を使う人もいる。都心の住宅を買うのも選択肢の一つた。

それらの贅沢をする代わりに、週末だけ通える距離の田舎にセカンドハウスを持つ。

それぐらいのお金なら、サラリーマン夫婦でも何とか捻出できるのではないか。

最初はまったくの絵空事だった「田舎暮らし」が、リアリティを持ち始めるのである。

 

 

 

田舎に新たに住む場所を探すということ

何も知らない状態から、自分たちが暮す「田舎」を探すということ。

それは途方もないプロセスだ。

そもそも田舎ってどこ?という点からスタートしなければならない。

自分たちにとって理想の「田舎」とはどんな場所なのか。

譲れない条件とはなにか。そんな理想を叶える場所があるのか。

馬場さん夫妻は当初は神奈川県から土地探しを開始した。

その紆余曲折は読んでいて「これは本当に大変そう」と同情するくらい途方もない道のりだ。

やがて夫妻は神奈川県から千葉県へとターゲットを変更し、やがて南房総へと目指す土地を絞り込んでいく。

そしてついに、運命の土地と出会い、そこに住もうと決断をくだす。

場所は南房総市、合併前は三芳村という名前だった場所。土地は何と8,700坪あり、築100年以上経っている古い家屋にはそのまま住むことができる。

フェラーリほどの価格は出せないけれど、ポルシェくらいの値段なら出せる。

夫婦は「ポルシェ価格」で8,700坪の農地と古民家を、手に入れたのだ。

 

 

 

過疎のコミュニティに暮らし、そして根付くこと

平日は夫妻はそれぞれ会社員として働き、子供たちも東京で学校や幼稚園に通う。

ごく当たり前の都会暮らしの一家だが、金曜の夜になると、彼らの行動は変わる。

いそいそと荷物を車に詰め込んで、一家でアクアラインを越え、南房総市三芳の別宅へと向かう。

そして土曜日と日曜日を南房総の農家で暮らす。

その生活は、旅行者とも違う。そして定住者とも違う独特のものだ。

しかし、農地の草刈りをし、自分たちで野菜を作るようになり、そして野生のキジの卵を孵化させたりするという豊かな生活が、馬場さん一家の人生にどんどん染み込んでいく。

それは、人がどんどん出ていき高齢化が進むコミュニティに、部分的にではあるが根付くことを意味する。

自分たちが作った野菜の美味しさを知れば知るほど、その作りかたを教えてくれる地元の人への感謝が生まれる。

自分たちの農地をキレイな状態に保つことは、里山としての風景の一部を維持することだと理解する。

圧倒的な無名性を持つ都心から、週末ごとにやってくる世界は、住む人すべての顔と名前が割れている世界だ。

馬場さん一家は土地に暮らし、根付くことで、地域の人たちとの絆を深めていった。

 

 

 

情報発信による貢献

馬場さん一家が南房総と東京のデュアルライフを始めて日が経つにつれ、地域に対する貢献をしたいと願うようになった。

馬場さんはご自身のブログ「南房総リパブリック」を通じて情報発信を続けてきていたが、さらに積極的に働きかけをしたいと願い、NPO法人を立ち上げた。

南房総と東京を結ぶ活動をするための法人だ。

東京の子供たちを南房総の里山に連れてきて、自然と触れ田舎暮らしを体感する「里山学校」。

南房総の野菜の美味しさを東京の人たちに伝えるカフェ「洗足カフェ」。

都会で学ぶ建築系、農業系の学生を招いてビニールハウスで行うワークショップなど。

さまざまな活動を通じて、都会に住む人たちに南房総の魅力を伝え、実際に足を運んでもらい、そして田舎暮らしを体験してもらうこと。

それらの活動を通して、南房総の地域が活性化することを、馬場さんは目指して日々奮闘されている。

 

 

 

まとめ

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馬場さん一家はすでに南房総と東京を200往復以上しているという。

それでもなお、それほど田舎暮らしが好きでありながらも、彼らは完全な移住を選択していない。

それは、仕事があるからとか学校が、という必然性の問題ではなく、彼らが都心での生活に対してもポジティブな想いを併せ持っているからだ。

都会の暮らしからはストレスが強調されがちだが、実際には都会故の便利さ、そして緩さもある。

自然の脅威から守られている環境の安らぎ。文明が持つ意義の大きさを改めて発見できたことも、二拠点を移動し続ける生活を続けてきた馬場さん一家ならではの着地点なのかもしれない。

本書の終わりの方に、「普通の人が、普通にはじめる週末田舎暮らし」という項目がある。

特別な立場の特殊な人ではなく、ごく普通の共働きの夫婦が「自分たちらしさ」を追求した結果出した結論。

それが「週末田舎暮らし」だったのだ。

それは、200回往復しても、まだまだ続けていきたい、魅力ある暮らしなのだ。

そんな暮らしかたができること。そんな生きかたを選択できる時代であること。

この本は、その可能性と、そしてその暮らしの無限大の魅力を僕たちに伝えてくれている。

僕も近いうちに一度南房総をのんびり旅してみたくなった。

片道一時間半でいける田舎暮らし。

あまりに魅力的で鼻息荒く読了してしまった。

こんな暮らしならできるかも?

21世紀の日本に生きるって、やっぱり素晴らしい。

オススメの一冊です!!

週末は田舎暮らし—ゼロからはじめた「二地域居住」奮闘記

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