心・心理

つらかった過去を「忘れる」ことは「解決」とはちがう

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無駄づかいの根源的な原因とは?

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セラピーのセッションでは、身体の声を聞くことを良くする。

今回の場合も、「衝動買いをするときに、どんな気持ちがする?」と質問される。

そのときに必ず、「身体のどの辺にどんな感じがする?」と、身体の部位を絞っていくのだ。

僕の場合、「衝動買いするときには、胸の奥のあたりが、疼くみたいな嫌な感じがする」と答えた。

そして、「じゃあ、その胸の奥がうずくみたいな嫌な感じって、いつ頃から感じるようになった?」と質問をされた。

そこでマインドフルネスの状態で胸の疼きを十分に感じつつ、ぐーっと自分の過去をスキャンしていった。

そのときに、封印していた自分の記憶からずるずると出てきたのが、失恋のあとの、辛すぎる日々で味わっていた孤独。

そして、それを忘れるために女の子を誘ってはまた傷つく、という行為を繰り返して消耗していた僕だった。

僕はその後ゆっくりと立ち直り、26歳のときに付き合った女性とその後最初の結婚をした(2008年離婚)。

その過程で、僕は20歳のときの傷を、どこかのタイミングで「封印」して、「解決済み」というラベルを貼った。

「封印」とは、潜在意識側に記憶を送り、なかったことにすることだ。

封印した記憶は、顕在意識としてはもはや思い出せなくなるが、悪夢として出てきたり、今回の僕の例のように、そのときに心の中で構築した「システム」だけが残り、人間を自動運転させてしまう場合がある。

20歳のときに受けた衝撃は、僕に「大切な人は自分から去っていく」「自分は無力で何もできない」などの「固定観念」を植え付けていった。

そして、大切な人が去っていってしまわないように、無力な自分が孤独にならないようにと、お金を無駄づかいしてしまうシステムが、自分の中に構築された。

お金を使えばその人は自分の元にとどまる。人の注目を浴びて孤独にならなくて済む。でも結局は虚しく孤独なだけだ。だからお金を使って人を留まらせる(以下無限ループ)。

これが僕の衝動買い、無駄づかいの根源的な仕組みである。

 

根本的な解決方法とは?

このように封印していた過去が原因となる人間のこまった行動を解決する方法は一つ。

それは、今回のように、封印していた過去を一度白日のもとにさらすこと。

これは「パンドラの箱を開ける」行為なので、すごくつらい。僕も今もこの記事を書きながら泣きそうだ。

しかし、この記憶が封印されたまま、つらすぎる自分を何とかする「緊急対応」として、僕の心に「無駄づかい無限ループ」がプログラムとしてインストールされてしまっていたのだ。

自分では気づかない記憶の奥深くの過去の「疼き」が、僕の行動を支配してしまっているのだ。

僕自身はその後成長し(したと思いたい!)幸せになり、もう「無駄づかい無限ループプログラム」は必要ないのに、インストールされたプログラムだけが26年間動きっぱなしになっている。

これではどんなに「無駄づかいはやめよう」と思ったところで、どうにもならないのは当たり前。

なので、こうして辛すぎるけれど、一旦全部をさらけ出し、当時の辛すぎた記憶を思い出して、徹底的に味わうのだ。

そして、ここからがとても大切なことだ。

当時の辛い記憶を味わったら、20歳の孤独に震え絶望して泣いている当時の自分に、いまの46歳の僕が声を掛けて、癒してあげるのだ。

根本的な解決は、自分による癒しだ。これしかない。

この癒しにより、自動運転プログラムを、自分からアンインストールできるのだ。

「良く頑張ったね」

「本当に辛かったね」

「もう大丈夫だよ」

「安心していいよ」

当時の僕は本当に辛かったのだ。辛すぎてどうにもならないからこそ、バイト代を次々つぎ込んで(ちょっとしたカードローン地獄も味わった)女の子を誘い、豪華な食事をおごって気を引いて、でも心を開くことはできずに絶望していたのだ。

そして「自分は無価値で誰からも愛されない」と思い込み、ちょっとでも価値を上げて誰かに愛してもらおうと、死ぬほど勉強をして英語をモノにしたのだ。

あのときの辛い想いがあったからこそ、僕はいま、傷つく人たちの気持ちが分かり、人の心を掴む文章が書け、そして英語でも仕事ができる人間になれた。

だから、20歳の君は、もう絶望してお金をつかわなくても大丈夫。

安心していいよ。

自分で自分を癒してあげることで、過去の傷は昇華され、そして消えていく。

これが、問題の根本的な解決方法である。

自分の中にある「未完了の感情」を記憶の奥底から引きずり出して顕在化させ、そしてその記憶を今の自分が癒してあげる。

そのことで、僕たちの感情は「未完了」から「完了」へと変わり、その傷は本当の意味で癒えるのだ。

 

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まとめ

僕の無駄づかいの悪癖が直ったのかどうかはまだ分からない。

「無駄づかいしちゃダメ」と思って我慢している間は、まだ無駄づかいは直っていない。抑えているだけだ。

本当にこの傷が癒えたなら、僕は多分「もうモノは欲しくないから別にどうでもいいや」という気持ちになっていくのだろう。

セッションでラスボスが登場してまだ2日だが、今のところ変な物欲は湧いていない。

今後自分がどう変わっていくか、変化を見守りたいと思う。

半年くらいたったら、その後の後日談を書きたいね。

楽しみにお待ちください。

 

そして、今回書いたような潜在意識へのアプローチを行い、心のクリーニングをできるワークショップを開催します!

僕がいま学んでいるLPL養成講座の師である岡部明美さんと僕たち夫婦のコラボワークショップです!

10月10日〜12日、岡部明美・大塚彩子・立花岳志コラボワークショップ、ぜひご参加ください!

ワークショップではここに書いたようなセッションも行いますので、自分の過去の傷やトゲを癒したい方もぜひご参加ください!

 

潜在意識に興味がある人が読む本

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