メッセージ

人生の季節は巡る

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2020年も12月に入り、あと3週間弱で冬至を迎える。

昼の時間がどんどん短くなり、日の出は遅く、日の入は早くなっていく。

圧倒的な夜の季節の到来だ。

でも、僕たちは誰も「このままだと来月には昼がなくなって一日中闇夜の世界になってしまうのではないか?」と恐れたりはしない。

なぜなら我々はみんな知識として知っているからだ。

このままずっと昼が短くなって、やがて夜だけの世界になることは「あり得ない」ことと。

意識しているかどうかは別として、誰もがそのことを理解している。

だから誰も騒がないし、嘆くこともない。

誰も「昼よ延びろ!!」と叫ばないし、「何とか真夏のような気温にできないものか」とおかしな努力をしたりもしない。

冬は夜が長くて寒いもの。

寒ければ分厚いコートを着込めばいいし、部屋に暖房を入れたりベッドの掛け布団を増やしたりして凌ぐのだ。

誰もがそれを当たり前だと認識して生きている。

なぜなら太陽の位置も気温も、目に見えるし肌で感じられるものだからだ。

 

ところが同じようなことが僕らの人生において起こるとき、僕たちは昼の長さや気温の変化のように冷静に捉えることができるだろうか。

人生には様々な周期のリズムがある。

人生の周期は人それぞれ固有のものだ。

60年周期のリズム、28年周期のリズム、12年、9年、1年、1ヶ月と、さまざまなリズムのアップダウンの中で我々は生きている。

同じ今日を生きていても、あなたと隣にいる人ではその日の意味が異なる。

ある人にとっては今日は人生における「真夏」でも、すぐ隣の人にとっては今日という日はブリザードの真冬という可能性もある。

そして、昼の長さや気温と違い、この人生の周期は目で見たり肌で感じたりすることが直接的にはできない。

だから多くの場合、ちょっとした誤解や勘違いが生まれることになる。

 

たとえば、夏の次は秋であることを僕たちは誰しも知っているが、人生における夏がピークを迎えていることに気付かない人はとても多い。

ビジネスが絶好調のときに、「ここからさらに拡大!飛躍だ!」とアクセルを踏む人が多い。

もしもその人の人生の周期が春から夏にかかるくらいなら、それでOKだろう。

これからもっと気温は上がりたくさん雨が降り、そして真夏のギラギラした太陽の下でビジネスはさらに飛躍するだろう。

しかし、もしその人の人生の周期が、秋からそろそろ冬に向かっている時期だったらどうなるだろう。

晩秋にどんどん気温が下がっていき日照時間が減る時期に田植えをしても、稲は育たない。

その時期にビジネスを拡大しようとしても上手くいかないし、大きなダメージを受ける失敗になる可能性が高い。

でも、我々はそれらの周期を見ることができないから、往々にしてそういう失敗が起こる。

 

逆のパターンもある。

人生の冬の時期を経験すると、「もう一生このまま真冬なんじゃないか」と思い込んでしまう。

延々と下り坂が続き、自分はもう二度と立ち上がれないのではないか、と思い込み、諦めてしまう。

しかし、季節はずっと一方に進み続けることはない。

夏のあとには秋が来るものだし、長いと感じても冬の後には春が来て花が咲き乱れる季節がやってくる。

 

いまが絶好調と感じる人は、「そろそろ気を付けた方が良いかも」と気持ちを引き締める時期かもしれない。

しばらく辛く苦しい時期が続いていた人は、そろそろ春が訪れる予兆を感じ始める時かもしれない。

陰極まれば陽に転ずるし、陽極まれば陰に転ずる。

宇宙と大自然が創り出す壮大な周期の中を我々は生かされている。

そう思い、そのエネルギーに自分をシンクロさせるように生きる。

逆風に向かって進めば押し戻されて辛いが、歩く向きを180度変えれば同じ風は追い風になる。

山の頂上を目指して汗水たらして登り続ける人生もあるけれど。

山の頂上から大海原目がけて筏に乗って川下りをしていく人生は、労力もいらずスイスイと楽に進む。

波に逆らっても最終的には大自然に負ける。

波に乗れば力を入れなくても、どこまででも連れていってもらえる。

 

大いなる周期に寄り添って生きること。

僕はこの3年でそのことの大切さを身をもって体験した。

これからは多くの人に、自分で人生を切り開くことの大切さと同じレベルの熱量で、このことを伝えていきたいと思っている。

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