人生はすべてプロセスである。そしてプロセスはすべて正しい

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沖縄の那覇空港に向かう飛行機の中にて。

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「人生はすべてプロセスである。そしてプロセスはすべて正しい」。

この言葉は僕がこの半年ほどの間とても深く実感しているものだ。

人は誰でも生まれた瞬間から、一人の例外もなく、死ぬ瞬間に向かって歩み続けている。

この歩みは誰にも止めることができない。時計の針は逆に向かって進むことはない。

100年前から僕の自宅の周辺には「麻布」という名前がついていて、今と同じ坂を人が上り下りしていた。

でも、その町に100年前いた人のほとんどはもうこの地上からは姿を消している。

坂や街の名前だけが残り、人は消えていく。

それは宇宙の法則とでもいうべきものであって、誰にも止めたり制御したりすることはできない。

それは、いわば、この世界の原理原則なのだ。

 

人は皆いつか死ぬ。宗教観や死後のイメージは人それぞれだが、現実世界の肉体は消滅する。

どうせ死んでしまうなら、何もせずにボーッとしていればいいか、というと、そうはならない。

健康な人は、運悪く事故や災害に巻き込まれることがなければ、80年から100年も生きることになる。

80年というのは、ボーッとしているにはあまりにも長い時間だ。

そして僕たち人間は、致死遺伝子が動き出し、死に向かうスイッチがONになるまでは、自分の人生を少しでも長く生き長らえたいという「生存欲求」を持っている。

僕たちは80年から100年という長い月日を、始発点から終着点へと向かう、長い旅をしているのだ。

 

その旅はとても長いので、僕たちは、途中でさまざまな場所を経由して旅を続けていく。

ある人は歌手になるだろう。またある人はスポーツ選手になって世界中の人々を魅了するかもしれない。

世界を旅して生きる人もいるだろう。会社員として働きつつ、家族を立派に育てることに生き甲斐を感じる人もいるだろう。

旅の長さも経由地も、人それぞれだ。同じ経路を歩む人は一人もいない。

若くして自分が心からやりたいことをできるようになる人もいるだろう。

流されるように生きて、途中からハッと自分に気付き軌道修正を開始する人もいるだろう。

やりたいことの存在に気付くことなく、穏やかに静かに一生を終える人もいるだろう。

「やりたいことが何ひとつできなかった!」と嘆きつつ旅を終える無念の人もいるかもしれない。

それぞれが、それぞれの人の航路であり、旅路なのだ。そこには良いも悪いもない。

 

若くして夢を実現した人の人生は、そこで終わりではない。

夢は実現すれば終わりというものでもない。

オリンピックで金メダルを獲った選手は、その瞬間から「連覇」という夢を持つのかもしれない。

10万部のヒット作を輩出した作家は、「次は20万部」と願うこともあるだろう。

やりたいことは次から次へと生まれ、人は次の夢に向かって歩き続けていく。

もしくは「もう十分夢は叶えた。これからは静かな生活を」と願う人もいるだろう。

 

いっぽうで、生きたいように生きられない人の人生も、日々続いていく。

何度チャレンジしても弁護士になれない人もいるだろう。

一つの仕事を続けられず、職を転々と変える人もいるだろう。

病気や先天性の障害などで、思うように生きられず悔しい想いをする人もいるだろう。

また、若くして夢を叶えた人の中にも、その後の人生を上手く生きられない人もいるだろう。

栄光のチャンピオンだった人が、引退後は転げ落ちるような生き方になってしまう人もいる。

一世を風靡したアーティストが、その人気を維持できなくなる恐怖から逃れるために薬物に手を染めることもある。

 

どんな生き方が幸せかは、誰にも決めることができない。

どうなったら幸せで、どうなったら不幸かも、誰にも定義することはできない。

僕たちは、ある瞬間だけのために生きているのではない。

目標はある瞬間の自分を描くものになりがちだが、僕たちの人生はそこで終わるものではない。

生まれてから死ぬまでの人生という旅を生きる「プロセス」一つ一つが、僕たちの人生そのものなのだ。

 

大学受験を目指している人や資格試験を控えている人は、「合格したら自分の人生が始まる」のではない。

必死に受験勉強している、今の自分も、明日の自分も、人生のプロセスの一部であり、大切な自分自身なのだ。

まだ夢を実現していない、今の自分のことも、夢を実現して成功している自分と同じぐらいか、いや、それ以上に大切にしてあげてほしい。

なぜなら、その夢を抱き実現しようと努力したのは、まだ夢を実現していない自分に他ならないからだ。

こんな生き方をしよう、と決めたあなたがいなければ、あなたはどこにも行けなかったのだから。

 

人生を歩むと、たくさんの不本意なこと、受け入れたくないことが起こる。

しかし、自分に起こることは、たとえ不本意であったとしても、すべて正しいのだ、と最近思うようになった。

「プロセスはすべて正しい」のだ。

 

すごく頑張って勉強したにも関わらず志望校に合格することができなかった。

その事実はあなたを落胆させるだろう。

しかし、その事実を受け容れず拒否していても、あなたの人生は拓けてゆかない。

「プロセスは正しい」、そう受け入れることができると、志望校に落ちたことの意味が分かるようになる。

もちろん、すぐに分かるものではない。しかし、人生というプロセスにおいて、物事が自分の思い通りにならなかったということには、必ず何らかの意味があるのだ。

そのことにあなたは半年後に気付くかもしれない。もしかすると、気付くのに20年以上かかるかもしれない。

でも、プロセスはすべて正しいと思っていれば、きっといつか、そのことの意味が分かる日が来ると僕は思うようになった。

 

僕は子供のころ、自分は将来ミュージシャンになると思っていた。

両親も祖母もプロのミュージシャンだったから、自分もそうなるのが当然だと思っていた。

でも、ピアノを習っていても歌を歌っていても、中学校でブラスバンド部でトロンボーンを吹いていても、なぜか「のめり込まない」自分がいた。

高校に入ってバンドを組んでも、やはり本気でのめり込んでいる奴らのようにてきない自分がいた。

当時の僕はその自分を責めた。もっと音楽にのめり込むべきなのに、それができないと自分を罵った。才能がないのだと自分を貶めた。

本当は音楽にのめり込むべきなのに、できない自分をダメな人間だと思った。

 

でも、僕が音楽にのめり込まなかったことが「プロセス」として正しかったことが、今の僕には分かる。

というか、ごく最近正しかったのだと、やっと分かった。

僕は子供のころから、文章を書くことにメチャクチャのめり込んでいた。

小学生の作文で創作の時間があったときも、クラスで一番の長文のミステリー小説を書いて、先生に褒められ、原稿用紙に二穴の穴を開けて、表紙を付けて綴じてもらった。その作文は今でも僕の宝物だ。ちゃんと持っている。

大学では15枚でOKの卒論を276ページも書いた。寝ないで書きまくって眼を傷めてドクターストップがかかるまで、書きまくった。

社会人になってからも、28歳くらいから小説を書き始め、何作かを新人賞に応募した。

当時は仕事が超多忙だったが、週末と平日の夜に、それこそ寝ないで書きまくっていた。

そしてブログとの出会いもそう。会社の仕事の合間に、僕はブログをとにかく書きまくってきた。

そしてブログとの出会いが、僕の人生を劇的に変えることになった。

 

今なら分かる。

僕の天職は、音楽ではなく文章を書くこと、そして伝えることだったのだ。

僕はバカだから、そのことに気づくのに、44年もかかってしまった。

両親ともにミュージシャンだから、音楽をするのが当たり前と思い込みすぎていて、自分が音楽よりも書くことの方が好きなんだなんて、思いも寄らなかった。

 

このことに気づいた僕は、しばらく口が利けないくらいビックリしてしまった。

でも、気づいて分かった。それは当たり前のことだったのだ。

ピアノを弾いているときの僕と、作文を書いているときの僕。

どちらが活き活きしていたかを思い出せば、もう一目瞭然だ。

文章を書いているときの僕はとにかく無我夢中だった。のめり込んでいた。

ピアノはそこそこ弾けたし楽しかったけれど、すぐに飽きてずっと続けるのは苦痛だった。才能もそんなになかった。

本気で音楽をやって音大に行った友達たちのようには、上手にならなかった。

 

当時の僕は、「僕は音楽ではなくて文章を書くことが好きなんだ」と気づくことができなかった。

音楽こそが天職であるべきで、文章を書くことはただ好きなだけのこと、と思い込んでいた。

でも、44歳まで自分の天職に気付かなかったという事実も含め、すべてが人生のプロセスなんだと、僕は感じている。

若いときには文章を書くことで芽が出なかった僕。

そのおかげで就職してさまざまな仕事を経験することができた。

17年という長いサラリーマン時代を経験し、辛い想いもいろいろしたお陰で、サラリーマンの人たちの気持ちを理解できるようになった。

その経験と知識があったからこそ、僕は41歳で独立したあと、なんとかフリーで3年やって来られ、多くの方に応援してもらえるようになったのだと思う。

あの17年間は、僕にとってはとても大切な時間だった。それは僕の人生の大切な一部分であり、まさにプロセスなのだ。

 

人生に不必要なことなどない。

もちろん僕にも、受け入れることなど絶対できないという強いわだかまりもある。

でもきっと、現段階では受け入れられなくても、5年後、10年後、あるいは死の直前には、きっとその出来事の意味を知ることができるようになる。

僕はそう信じている。

 

人生はすべてプロセスである。そしてプロセスはすべて正しい。

完成形の自分なんて、きっと永遠に得ることができない。

いつまで経っても、どこまでいっても僕たちはきっと不格好で、下手くそな生き方しかできない。

だったら、下手くそなりに、その歩み一つ一つのプロセスをも楽しんでしまおう。

今日生きていること自体を喜んで進んでいこう。

 

僕たちには二度目の人生はない。人生は一度きりだ。

その人生の航路は僕たち一人ひとりの宝物だ。

その宝物を毎日磨きながら、旅のゴールを目指して、一歩いっぽ、歩いていこう。

No Second Life。人生は一度きり。二度目の人生はない。

この記事を書いて、僕は自分のブログにこの名前をつけたことの意味が、ちょっとだけ分かった気がする。

人生はすべてプロセスである。そしてプロセスはすべて正しいのだ。

 

まもなく那覇空港に到着する。飛行機が降下を開始した。

目の前のキャビンアテンダントさんは、恋をしてしまいそうなほど可愛らしい。

上空10,000メートルで書くブログは、いつもとちょっと違う味わいを僕に与えてくれたように思う。

では、沖縄の旅を楽しんできます。

人生のプロセスの一部として。

 

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