休む技術 by 西多昌規 — 精神科医が教える「休む技術」 — 自分をいたわる10カ条

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最近僕が注目しているキーワードは「休む」である。

多くの日本人は、もちろん僕も含めてだが、休むのが下手だと思う。

なんだかんだ言って、やはり日本人は総じてとても勤勉で努力家だ。

そしてその副作用として、働きすぎ、頑張りすぎ、努力しすぎになり、慢性的な過労や睡眠不足などに陥ってしまう人も多い。

そんな僕も休むのが下手くそで、一年中あれこれやっていて、なかなかボーッとしたり完全なオフ日を作ったりができない。

しかし、きちんと休み自分をゆるめてあげることは、生産性を高め充実した「オン」の日を過ごすためにも重要なものだ。

きちんと休んでこそ、次の仕事にも積極的かつ前向きに取り組めるのだ。

分かっちゃいるが、どうしていいか、なかなか分からない。

そんなときに読んだ本がなかなか良くまとまっていて参考になったので紹介しよう。

タイトルはズバリ、「休む技術」である。多数の著書を持つ、精神科医の西多昌規さんという方が書かれた本だ。

さっそく紹介しよう。

休む技術 by 西多昌規 — 精神科医が教える「休む技術」 — 自分をいたわる10カ条

1. 休む時間を「予定」として書き込む

「時間ができたら休もう」と思っていると、どんどん予定が入ってしまい、結果として休めない。

土日にも仕事を持ち帰ったり、人と会ったりしていると、結局心が休まらない。

そのような状況になってしまうのは、「休み」の優先順位を自分で低く設定しているからだ。

自分の予定の中で休みの優先順位を高くして、他の予定が入る前に手帳に書き込んでしまおう。

「仕事をしている平日はもちろん、家族サービスに追われる休日にも、「サボる」ための時間を読み込んで、あけておきましょう。できれば、スケジュール帳にまとまった空白地帯を「書き込む」ことです」。

一度書き込んだ「休み」時間は、他の予定の打診があっても極力死守しよう。

休みを「予定」化することで、休むことへの罪悪感を減らし、積極的に取り組むべき課題として捉えるようにしよう。

2. 面倒くさいことをとりあえず始めてみる

いつも仕事に追われている人は、仕事を溜め込んでいることが多い。

仕事を溜めたままだと、休みにくいし、休めても気持ちがモヤモヤしてスッキリしない。

それでは休みの効果が半減してしまう。

本書では、逆説的な話だが、きっちり休むためには仕事効率を上げる必要があると説いている。それはもっともな話しだ。

そして、効率を上げるためには溜まってしまっている仕事を「とりあえず始めてみる」ことが効果的だ。

「やらなきゃなあ」とモヤモヤした思いのまま放置して先送りしていても、良いことは何もない。

そんなときには、やるべき仕事の中身を細分化してリストにし、そのうちの最初の一段階だけでも手を付けてみよう。

そして大切なのは、「気合いを入れるよりも、「とりあえずなにかする」こと」だ。

「パソコンの電源を入れたりファイルを新規作成したりするなど、手足や指を動かすほうが、意欲のスイッチを入れるには現実的なのです」

これはドイツの精神医学者、エミール・クレペリンが100年近く前に発見した「作業興奮」という現象だ。

作業を始めてみると、だんだん気分が上がってやる気が出てくる。これこそが作業興奮だ。

だからこそ、いかに早く作業興奮状態に入れるかが、いかに仕事を早く片づけるかにつながる。

この脳の仕組みを知っていれば、やるべき仕事は「今すぐちょっとだけでも始めてみる」というのが、もっとも効果的に仕事をさばくコツだと分かるだろう。

3. アイデアは休んで寝かせて沸いてくる

多くのビジネスマンにとって、「仕事」とは単なるルーチンワークではなく、より高度なものが多いだろう。

「アイデア」「考える」仕事もそのうちの一つだ。

発想が必要な仕事というのは、くたくたに疲れるまで頑張ったからといって、良いものが沸いてくるわけではない。

むしろ、しっかり休息を取り、良く眠ることが必要なのだ。

ドイツの大学が行った実験が雑誌「ネイチャー」に紹介されている。

学生にひらめきを必要とするパズルを解かせた。

そしてパズルが解けなかったひとたちだけを集め、3つのグループに分けた。

A. 朝に問題を見せて、起きたまま8時間考える

B. 夜に問題を見せて、そのまま徹夜で8時間考える

C. 夜に問題を見せて、そのまま8時間の睡眠を取る

結果、考えずにそのまま眠ったCグループが、8時間後の正解率が一番高かったという。

休むことで頭に柔軟性が生じ、また集中力も高まるので、生産性も向上する。

やみくもに頑張るのではなく、ある程度頑張ったらサクッと切り上げて休息を取ることが、むしろ仕事の効率をアップさせることになるのだ。

4. 仕事の「メリ」と「ハリ」を意識しよう

人間誰しも一日中高い集中力を維持することはできない。

急ぎの仕事があるからと、休憩も取らず必死に仕事を続けていれば、疲れが溜まりかえって集中力が落ちてしまう。

一定の時間高い集中力を要する仕事をしたら、その後には軽い作業を挟むなど、仕事の「メリ」と「ハリ」を意識しよう。

適度に休憩を入れることももちろん必要だ。

営業で外交的な仕事をしたあとはデスクワークで静かに作業をするとか、クリエイティブな仕事のあとは、伝票整理などを挟むなど、心と身体にリズムを作ってあげると集中力が長く続くようになる。

また、一日の中のリズムだけではなく、一週間単位くらいでのリズムも考えると体調維持が楽になる。

遅くまで残業した翌日は早く帰るとか、ぎりぎりまで集中した翌日はスケジュールを軽めにするなどの工夫をしたい。

ずっと集中しっぱなしというのは、アドレナリンが出っ放しを意味する。

短距離走のスピードで10km走れ、というようなもので、とても続けることはできない。

適度に休むことで、集中力をキープしよう。

5. 人間関係を休む日を作ろう

できればときどき平日に休暇を取って、一人になる時間を作ろう。

特に家族がいる人は、休日は家族サービスの日になってしまうことが多い。

一人になって人間関係の重荷を下ろし、ボーッとするのも良い。

家にいるとなかなか休みにくい人は、自分専用の隠れ家を作るのがオススメだ。

カフェや図書館、公園、ゴルフ練習場など、自分らしく「ひとり時間」を過ごせる場所を見つけてみよう。

丸一日のひとり時間確保は難しい、という人は、半日でも、数時間でもいいので、積極的にひとり時間を設定しよう。

人間関係のストレスは本人が思っている以上に心の負担となっているケースが多い。

もちろんひとり時間にはスマホやパソコンの電源も切り、オフラインになることもお忘れなく。

6. 「即レス」はやめよう

僕たちの環境にネットは深く入り込んでいて、もうネットなしには生活することができなくなった。

しかし、ネットへの依存が高まりすぎると、自分で自分を縛ってしまうことにもなる。

とくに「即返信をしなければ」という思い込みがひどくなると、精神にも良くない影響が出てくる。

メールやメッセを受け取ったらすぐ返信をしないと、相手に嫌われる、ビジネスに悪影響がある。それらは多くの場合思い込みである。

何日も返事をしなければ問題になるだろうが、返事が遅くなることを怖れてトイレやお風呂にまでスマホを持ち込んでしまうのはやり過ぎだろう。

自分も即レスをしない。そして相手にも即レスを求めないことが、心のゆとりを作るのに大切である。

とくにビジネスにおいては、即レスしたため拙速な返事になっては逆効果である。

しっかり煮詰めて返事をするためには、「受け取った」ことと「検討して○日に返信する」と、ワンクッションを置くことで、不安にならずじっくり考えられるのではないだろうか。

7. 周囲との距離感を遠めにしていく

人間関係を休む日を作っても、継続的に息苦しさを感じるなら、ひょっとするとあなたと周囲の人たちとの距離感が近すぎるのかもしれない。

優しい人や断れない人などは特に、周囲との距離感が近すぎて視野が狭くなってしまっている可能性がある。

いつも人と一緒にいる必要はないのだ。

ちょっとずつ距離を置き、自分自身を取り戻すようにしよう。

特定の人との距離感にストレスを感じる場合には、その人との距離を置くようにしよう。

誘いを断るには、嘘も方便。仕事が忙しいふりをする、他の予定が入っていると説明するなどして、先方から見ても仕方がないと思ってもらえる状況を作ろう。

用事がないのにしょっちゅうメールや電話をしてくる人などに対しては、自分は忙しいことや、時間を取れないことをアピールすることも大切だ。

8. 休息する勇気を持とう

頑張り屋さんの多くは、休むことに対して罪悪感を持っている。

もんと頑張らなければ、もっと努力しなければと自分を追い込んでしまいがちだ。

しかし、冷静に考えれば、ただやみくもに頑張っているのは、実は効率が悪いことなのだと知ろう。

アスリートでも、オーバートレーニングはケガを誘発し、パフォーマンスが低下する元凶となる。

それはビジネスでも、家庭でも同じことだ。

頑張りすぎている人は、実は潜在的には自分の疲れに気づいている。

気づいているけれど、休むことが怖いのだ。

そんなあなたに必要なもの。それは「休む勇気」だ。

休むことはサボることではない。必要なことなのだと切り替えよう。

あなたの目的は、がむしゃらに頑張ることではなく、最高の成果を上げることのはず。

ならば、休むことはとても大切なのことなのだ。

休む勇気を持って、しっかりと休もう。

9. 緊急性を分類して先延ばししよう

エンドレスに忙しいという人も多い。そしてエンドレスに忙しいので休めないという悪循環に陥っている。

しかし、実は本当に今すぐやらなければいけない仕事は、そんなにたくさんはなかったりする。

「今すぐやるべき仕事」「今日中」「明日中」と、冷静な頭で分類してみよう。

今すぐやるべき仕事を終えたら今日中の仕事に取りかかり、それが終わったらすぐに帰ろう。

そして明日中に分類された仕事は、本当に自分がやる必要があるかも再検討しよう。

部下や後輩に任せられるのではないか、そもそもやる必要がないのではないか。

名医は「様子を見ましょう」という言葉を常套句として使うという。

何もしないことは悪いことという印象を持つかもしれないが、そうではない。

緊急でもないのにコロコロ対応を変えたりあれこれ手を打ちまくったりすると、かえって治療が混乱し、状態を悪化させてしまうのだ。

「名医は、緊急時においては冷静かつ迅速ですが、じっと辛抱するときは、驚くぐらいに何もしない」

やるべきことを見極めることも大切だが、「やらないこと」を見極めることも、同じくらい大切なのだ。

10. 睡眠を削ってはいけない

忙しくなると僕たちがついついしてしまうこと。

それは睡眠時間を削って仕事をすることだ。

これは僕も耳が痛い。原稿や資料の作成が押してしまうと、つい夜遅くまで作業をしてしまい、寝不足になったりする。

しかし、人間はきちんと睡眠を取らないと、日中のパフォーマンスがどんどん落ちてしまうのだ。

結果、会議で朦朧としてしまって話しを聞き逃したり、仕事に集中できずにだらだらとネットを見てしまったりしてしまったりする。

それでは何のために睡眠時間を削ったのか分からない。

仕事が忙しいから眠る時間が取れない、という人も多いが、仕事が終わったあとも、睡眠に良くない行動をしていたりする。

夜のカフェイン、眠る前の食事、多量のアルコール、パソコンやタブレット、スマホなどの見過ぎなどは、睡眠に悪影響がある。

早い時間に布団に入ることはもちろんだが、コーヒーや紅茶を夜に飲まないことや、食事は寝る3時間前までに終える、夜は部屋を暗くしてリラックスするなど、睡眠の質を高めるための努力をしていきたい。

しっかりと睡眠時間を確保すること。そして睡眠の質を高めていくことに、僕たちはもっと真剣に取り組むべきなのだ。

まとめ

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本書を読んでいると、何度も「そんなこと分かってるよ」という気持ちになった。

しかし、では「分かっている」ことが「できているか」というと、実はできていなかったりする。

どんなに分かっていることでも、実践できていないなら分かっていないのと一緒である。

というわけで、本書に書かれていることを、一つずつ実践して、快適に休むことを目標にしたい。

この記事を読んで「そんなこと分かってる」と感じたあなた。

実践できている項目が少なかったなら、ぜひ積極的に休むための技術を身につけて欲しい。

しっかり休むことは、Quality of Lifeを高めるうえで、とても大切なことなのだから。

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