ビジネス・起業書評

定年ひとり起業 マネー編

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大杉潤さん著、「定年ひとり起業 マネー編」という本を読んだのでご紹介しよう。

この本は昨年、2021年3月に出版されヒット作となった「定年ひとり起業」の続編という位置づけ。

前作の反響で、「もっとマネー編を詳しく知りたい」という声が圧倒的だったため、本作が生まれたという。

僕も「定年ひとり起業」も読ませていただき、書評を書いた。

定年ひとり起業 〜 定年起業を始めるならこの1冊
大杉潤さん著、「定年ひとり起業 〜 定年起業を始めるならこの1冊」という本を読んだのでご紹介しよう。 この本はタイトルのとおり、定年前後にひとり、または妻と2人でファミリー会社を作って独立・起業しましょうという内容。 著者の大杉さんご自身が...

僕は現在52歳だが、120歳まで健康で現役であり続けると本気で考え取り組んでいる。

この目標を実現するためには、もちろん健康であることも大事だが、稼ぎ続けることも大切だ。

大杉さんの「定年ひとり起業」の考え方にとても共感したので、本書も楽しみにしていた。

さっそく紹介しよう。

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老後マネープランは「WPP」と「トリプルキャリア」

終身雇用制度の崩壊、 超低金利政策によりお金が増えない状況、年金制度が崩壊するのではという噂、伸び続ける平均寿命。

長生きは本来は良いことだがリスクも増大している。

金融庁が発表したレポートで「老後2,000万円問題」が大きな話題となった。

長生きすればするほど老後資金が足りなくなる。

その問題を根本から解決するのが「定年ひとり起業」の考え方だ。

本書では、谷内陽一氏が考案した「WPP」という考え方を紹介している。

「 働けるうちはできるだけ長く働いて(Work Longer)、私的年金(Private Pensions)で中継をし、抑えの切り札は公的年金(Public Pensions)が担う。頭文字を取ってWPP。人生100年時代の長生きリスクに対応する知恵です」。

長く働くことに関しては大杉さんご自身が提唱している「トリプルキャリア」という概念がある。

人生における働く期間うを、3つに分けて節目の年齢でライフ・シフトしていく考え方だ。

ファースト・キャリアは会社員としての「雇われる働き方」。

セカンド・キャリアは、「定年ひとり起業」によって、雇われない働き方をし、定年後も働き続け、稼ぎ続けることを可能にする。

そしてサード・キャリアは、ある程度の年齢になった時点から、健康面・体力面に考慮した、ライフワークに絞り込んだ理想の働き方。

大杉さんは75歳をめどに、本の執筆・出版に仕事を絞り込む形でサード・キャリアに移行し、生涯現役を貫く計画だ。

定年前後に起業することで貯金の目減り、年金の不足などの不安を取り除き、社会に貢献しながら生涯現役を貫くことができるのだ。

理想の働き方を追求する

大杉さんは「定年ひとり起業5原則」を提唱している。

    1. 50代または60代で会社員の経験を生かして起業する
    2. 人を雇わずに、1人で起業する
    3. お金を使わないで起業する(事務所を借りない、人を雇わない、初期投資ゼロ)
    4. 年金プラスアルファの収入(月5〜10万円)を目指す
    5. 長く働くことを最優先にする

さらに、定年ひとり起業を上手く行かせる4つのコツを説明している。

    1. 好きなことを仕事にすること
    2. 専門性を3つ以上組み合わせて、オンリーワンの存在になること
    3. 専門家としての情報発信を継続すること
    4. 世の中の変化に合わせて、自らの専門性を磨き続けること

この中で、僕が個人的に特に重要と感じたのが「専門性を3つ以上組み合わせて、オンリーワンの存在になること」だ。

本書ではリクルート出身の藤原和博氏が説く「希少性」を以下のように紹介している。

「希少性とは、100人に1人くらいの専門性を1万時間かけて身につけ、そうした専門性を異なる分野で3つ習得して組み合わせることにより、「100万人に1人の存在」になること」。

一つの専門性だけでは、多くのライバルが存在するためオンリーワンになることは難しい。

しかし、3つの分野の専門性を掛け合わせる「クレジットの三角形理論」により、100万人に一人の希少性を持ち、起業して食べていくのにまったく困らない。

3つ目の専門性は、なるべく他の2つとはかけ離れているものが良いという。

藤原氏のクレジットの三角形は1. 営業・プレゼン、2. マネジメント、3. 教育改革である。

そして大杉さんの場合は、1. 財務諸表を読む、2. ビジネス書を読んでアウトプット、3. 発信力とのこと。

大杉さんはこれらの強みを生かし、57歳で独立・起業し、年金プラスアルファどころか、サラリーマン時代のピーク収入を上回るビジネス規模に到達している。

「定年ひとり起業」に加え、年金に詳しくなること、そして「つみたてNISA」などを活用した投資も活用することが推奨されている。

自己投資で学び続け、「自分が主役の人生」を生涯現役で生き切る

本書の中で大杉さんは「60歳から老後資金を作るための7原則」を提唱している。

その中で目を引くのが「自己投資を行い、「自分が主役の人生」を実践するロールモデルを探す」という項目。

もう一つが「生涯現役の働き方で夢の実現を目指し続ける」だ。

組織に勤め定年を迎えた多くの人は、定年以降の人生を「余生」と認識しているのではないかと思う。

「自分は社会から引退した脇役」というような響きを感じる。

しかし大杉さんは「60歳から自己投資をして「自分が主役の人生」を実践する」ことを提唱しているのだ。

定年ひとり起業によって稼ぎ続けるためには学ばなければならない。

学び進化することでお金を稼ぎ、老後への不安をなくす。

そして稼ぎ続け生涯現役であり続けることで、生き甲斐も失うことがなくなるのだ。

アメリカでフォード自動車を世の中に送り出したヘンリー・フォード氏の有名な言葉がある。

「20歳であろうが80歳であろうが、学ぶことををやめた者は老人である。学び続ける者はいつまでも若い。人生で一番大切なことは、若い精神を持ち続けることだ」。

まさに大杉さんが提唱する7原則は、学び続け、若い精神を持ち続けるための鉄則なのだと感じた。

まとめ

僕は41歳の時にサラリーマンを卒業し、ひとりビジネスの世界に身を置き続けている。

すなわち、定年退職という仕組みはなく、身体と心が健康である限り、何歳まででも仕事を続けることができる。

僕には素晴らしいお手本が身近に何人もいる。

母方の祖母は100歳で亡くなったが、亡くなる数か月前まで自宅の音楽教室で生徒にピアノを教えていた。

99歳まで生涯現役である。

父方の祖父は日本画家だったが、88歳まで絵筆を持ち、展覧会に絵を出していた。

「定年」というのは組織が決めた仕組みなだけで、定年したから「老人」という括りはもう古いのだと感じる。

人生100年時代、いや120年時代、後半戦の人生は長く、そして経験や知恵を活かせば前半戦より遥かに楽しく充実させられる。

そんな希望を抱かせてくれる素晴らしい一冊だ。

ちなみに、本書には僕のセカンドキャリアに関するコラムが掲載されていますので、コラムもお楽しみに。

「定年ひとり起業 マネー編」、オススメです!!

「定年ひとり起業 マネー編」のチェックはこちらからどうぞ!!

定年ひとり起業 マネー編

「定年ひとり起業 マネー編」は僕のYouTubeチャンネルでも紹介しています!併せてご覧ください!

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