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時代はゆっくりしか動かない 〜 衆議院議員選挙が終わって思うこと

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2021年10月31日、 衆議院議員選挙が行われ開票の結果が出た。

投票率は前回よりは上がったものの、戦後3番目の低い水準とのこと。

選挙の結果は、概ね僕が予想していた通りのものとなった。

自民党は前回よりも議席を減らしたものの単独過半数を確保。

連立を組む公明党が若干議席を増やし、連立与党合計で293議席を獲得した。

追加公認を含めると、自民党単独で絶対安定多数の261議席を確保。

一方、野党第一党の立憲民主党は大きく議席を減らし、共闘した共産党も議席を減らした。

共闘に加わらなかった日本維新の会は議席を4倍に増やし野党第3党に躍進、また国民民主党とれいわ新撰組も議席を増やした。

まとめると、 政権与党の自民党も、野党第一党の立憲民主党も議席を減らすという、盛り上がりに欠ける結果となった。

「今の与党も嫌だが、今の野党にも任せられない」という層が、日本維新の会や国民民主党、れいわ新選組に投票したのだろう。

しかし、日本維新の会が躍進したといっても、まだ野党第3党、41議席である。

僕は、立憲民主党が今回呼びかけた共闘が仮に成功したとしても、政権交代には結びつかないと考えていた。

もともと政策や支持基盤が異なるから別々の政党として存在しているのだ。

選挙の時にだけ数合わせで共闘しても、実際に政権を担ったら政権を維持できるとは思えない。

今回の選挙結果を見て僕が感じた事は、今の選挙制度だと、変化の波はゆっくりしかやってこない、 時代はゆっくりしか動かない、ということ。

かつての民主党が自民党を破り政権交代を実現させたときのような劇的な変化は当面訪れないと僕は感じている。

なぜなら、政権を担ったことがない政治家が日本という世界有数の先進国を舵取りしていくことのリスクを、国民は前回の民主党政権で痛いほど感じてしまったからだ。

リスクが高い急激な変化を国民は嫌い、現状維持という消極的選択を続けている。

軸が変わるとするならば、 立憲民主、共産、社民を軸とした古い野党ではなく、日本維新の会が自民と連立する形で政権に食い込み、やがて自民を追い出す形というような、今までとは違う波でなら あり得るかもしれない。

自民党も古いが、立憲民主党や共産党も古い。

立憲民主党や共産党は支持基盤の高齢化が報じられていた。

これから時代がどう動くのか、動かないのか、見ていきたいと思う。

 

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