「空気」で人を動かす — 組織を変えたければこれしかない!!

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僕は2011年に独立するまで、17年間一つの会社に勤めてきた。

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17年の間に、僕は平社員から主任、係長、課長、業務統括・シニアマネージャーと立場を変えていった。

そして17年という長い期間には、業績が良いときもあれば、最悪のときもあった。

そして、業績と連動するように、社員のモチベーションというのも、面白いように上がったり下がったりした。

マネジメントをする人間として、一番苦労したことは何か、と問われたら、きっとこう答えるだろう。

「現場の空気を変えること」と。

現場の空気さえ良いほうに変えることができれば、チームは実力以上の力を発揮する。

しかし、現場の空気がよどんでいたり、緩んでいたりすると、リーダーがどんなに正論を熱意を込めて語っても、人々はまったく動かない。

もし、リーダーが意識的に「空気を変える」ことの効能を知り、積極的に空気の入れ替えに取り組めば、組織の志気を高め、業績に貢献するチーム作りは簡単になるだろう。

そして、その「空気を入れ替える」方法を淡々と教授してくれるすごい本と出会ったのだ。

タイトルはずばり、「「空気」で人を動かす」。

「空気」で人を動かす

横山信弘 フォレスト出版 2014-05-21
売り上げランキング : 3376

by ヨメレバ

悪戦苦闘していた10年前の僕にプレゼントしたいような、素晴らしい内容だった。

さっそく紹介しよう。

 

 

 

「空気」で人を動かす — 組織を変えたければこれしかない!!

 

人間は「空気」で顔を使い分ける

僕たち人間は誰しも、複数の「顔」、ペルソナを使い分けて生きている。

同じ人間でも、雰囲気の悪い「空気」のチームに所属すれば、みるみるだらけて緩んだ態度を取る。

ぎゃくに、引き締まってキビキビした「空気」の組織の中に入れば、あっという間に「自分もきちんとしなきゃ」と感じ、そのように行動する。

さまざまな組織を引っ張る、「リーダー」を経験したときに、この「空気」の壁にぶち当たり、困惑したことがある人も多いだろう。

アルバイトのリーダーから学園祭の取りまとめ、会社の上司、ボランティア組織の長など、我々の社会にはさまざまな「組織」がある。

やる気と希望に燃えてリーダーの職に就いたはいいが、どんなにメンバーを鼓舞してもまったく動かない。ビクともしない。

メンバーは濁った目をして出来ない理由を並べ立て、真面目にやることの馬鹿馬鹿しさまで堂々と述べたりする。

それは、所属しているメンバーが悪いのか?

いや、そうではない。それはメンバー一人一人が悪いのではない。

その組織を覆っている「空気」が非常に悪い。

それだけのことなのだ。

空気が悪いのなら、その空気を入れ替えればいい。

濁った空気、緩み切った空気を、引き締まった空気、活き活きとした空気に変えるのだ。

空気さえ変えれば、それまで不平・不満ばかり言ってまったく動かなかったメンバー達が、人が変わったように、自発的に活き活きと動き出すのである。

僕自身17年間のサラリーマン生活のうち、15年間は部下を持っていた。

特に最後の10年は、役員以外の社員全員が部下という状態だった。

そして、この本のような優れたテキストがなかったため悪戦苦闘したが、実際に空気が人を劇的に変えてしまうことを何度も体感してきた。

空気が人を動かすのだ。

だからこそ、それをうまく使って、「空気で人を動かす」手法を知れば、あなたは最短距離で目的地に到達することができるだろう。

本書には、そのノウハウが満載なのだ。

 

 

 

組織の6割!「可燃人」に火をつけろ!

組織には「2-6-2の法則」というものがある。

どんなメンバーを集めても、そのうちの2割は自発的に動く「自燃人」(自分で燃えられる人)になる。

2割は不平・不満ばかりいって動かない「不燃人」(燃えることができない人)になる。

そして残りの6割が、周囲の環境によって「自燃人」にも「不燃人」にも変化する、「可燃人」(火を着けてもらえば燃える人)になるのだ。

不思議なもので、優秀な人だけを選抜してチームを作っても、そのチームの中はやがて2-6-2に分かれていく。

落ちこぼればかりのメンバーを集めても、ちゃんとその中からリーダーが生まれ、脚を引っ張るメンバーも出てくるのだ。

組織の空気が悪いときというのは、自分で燃えられる「自燃人」だけが燃えていて、6割の「可燃人」は、2割の「不燃人」に引っ張られて、「不燃人化」しているのだ

8割の人間が、「真面目にやってもしょうがない」「張り切って動くのはカッコ悪い」「適当にやっていても結果は一緒」と緩み切ったことを言っていては、チームの空気は良くなりようがない。

2割の自燃人も、あまりに空気が悪いと、居心地の悪さに耐えられず、もっと皆が燃える組織へと移ってしまうこともある。

だからこそ、リーダーは、6割を占める「可燃人」たちの心に火を着けることが大切なのだ。

 

 

 

チームの「空気革命」を遂行せよ

本書の著者横山信弘さんは、多くの企業を変えてきたコンサルタントである。

横山さんは、組織の空気を入れ替える作業を、「空気革命」と呼んで、本書でそのノウハウを解説している。

ここにすべてのことを書くことはもちろんできないが、特に僕が印象に残った「空気革命」の手法を紹介しよう。

 

空気に向けて発信する

空気の悪いチームというのは、本来当たり前にできているべきことができていないものだ。

リーダーがメンバーに向かって正論を吐いても、「そんなことできない」「やる意味が分からない」などの反論に合い、先に進まないものだ(経験者として痛いほど分かる)。

そこで、正論を吐く相手をメンバーではなく、「空気」にするのだ。

朝礼や会議などの講話や、他部門リーダーとの会話を意図的にメンバーに聴こえる場所でする、一斉メールによる情報発信などだ。

チームか本来あるべき姿はどういうものか。現状はどうなっているのか。そのギャップはなにか。

それらの原理原則を、繰り返し繰り返し、8ヶ月は続けるつもりで、「空気に向かって」発信する。

この発信を続けることで、まずは自燃人の行動が変わる。

そして変化した自燃人の行動が、ターゲットとなる「可燃人」の心に徐々に作用し始めるのだ。

可燃人は心の中では「このままではマズイ」という意識を持っている。

正論を言い続けるリーダーと、そのリーダーの言葉に敏感に反応する自燃人たちの動きが、可燃人たちに「このままではまずいのかも」という意識を芽生えさせるきっかけになるのだ。

 

 

省略した「ぼかし」表現を使わない

「今期こそベストを尽くしてくれ」「もっと積極的に行こう」「コスト削減を徹底して欲しい」

これらの表現は、具体的なことを何も語っていない「ぼかし」表現である。

リーダーがぼかし表現を使うと、部下には反論の余地が生まれ、会話が水掛け論になる。

会話は常に具体的であるように心掛け、4W2Hを盛り込むのだ。

誰が(who)、いつまでに(when)、どこへ(where)、何を(what)、どれくらい(How much)、どのように(How)である。

ただ「今期の君には積極性が感じられない。もっとしっかりしてくれ」と言われれば、部下は当然「私は私なりにしっかりやっています」と反論するだろう。

しっかり具体的数値を出して相手が「作話」して逃げを打てないようにすることが大切だ。

 

 

正しい承認をする

空気の悪いチームでは、「チームが良くなるために積極的に活動することはカッコ悪いこと」というムードがチーム全体を覆っている。

だからこそ、リーダーは、正しい行動をしたメンバーを、正しく承認し続けていくことが大切だ。

正しい行動とは、「あるべき姿と現状とのギャップ解消に貢献」する行為である。

承認をする際も、正しく4W2Hを使い、具体的にどのような行動が承認されているのかを明確にすると効果的だ。

 

 

 

良い空気に入れ替わり立ち替わり触れよう

悪い空気のチームメンバーとて、その状態が素晴らしく気持ちがいいと思ってはいない。

多くのメンバーは、上司や会社に責任を転嫁して、「だからウチのチームはダメなんだ」と飲み会で愚痴っていたりする。

そんなメンバーの意識を変えるには、「良い空気」の場所に触れることが効果的だ。

たとえば非常に雰囲気の良い他部署に見学に行ってもいい。一流ホテルやレストランなどにチーム全員で出かけてもいい。

来期の方針や戦略を練るための合宿を、一流ホテルで行うなども効果的だろう。

 

 

有料のセミナーなども効果的だが、そのときにポイントがある。

それは、有能なメンバー1人を何度も送り込むのではなく、「可燃人」を一人ずつ送り込むのだ。

また、セミナーに参加して戻ってきたメンバーには、セミナーの内容や何を学んできたかよりも、どんな空気に染まってきたかを重視すると良い。

そしてその良い空気を伝染させていくために、同じように「良い空気」に触れたメンバーを増やしていくのだ。

横山さんは以下のように書いている。

 

良い空気に触れれば、人は良い空気を真似る

悪い空気に触れれば、人は悪い空気を真似る

 

リーダーが意識的に良い空気の場所にメンバーを連れ出すことは、メンバーにとって良い刺激になり、空気感を変える大きな助けになるだろう。

 

 

 

まとめ

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「エア」→「ムード」→「ブーム」。

「エア」(場の空気)がやがて「ムード」(雰囲気)になり、そして「ブーム」(流れ)になる。

「空気革命」初期は、何をやっても手応えがなく、リーダーは困惑と虚しさを噛みしめることになるだろう。

しかし、本書に書かれている「空気革命」をコツコツと、諦めずに続けていくことで、必ずあなたに強調する「自燃人」が現れる。

そしてやがてその自燃人たちを中心とした良い空気は「ムード」となりチーム全体を包み込み、多くの可燃人が「不燃人」状態から「自燃人化」し始める。

オセロが次々に裏返るように、場の空気が劇的に変わっていくのだ。

新しい空気が「流れ」にまでなったら、あとはリーダーはそき流れに身を任せるだけだ。

この状態が作れたとき、リーダーは最高の喜びを感じることになる。

理想のチームに向かって、メンバー一人一人が自発的に行動し、さらにチームが良くなっていくスパイラルに突入する。

つい数カ月前までどん底で最悪の「空気」だったチームでも、劇的に変わることができるのだ。

本書を読んでいて、10年前の悪戦苦闘の日々から脱却し、業績がV字回復したときのことを思い出し、目頭が熱くなった。

「空気の醸成」に苦労している多くのリーダーに読んで欲しい素晴らしい1冊。

オススメです!!

 

「空気」で人を動かす

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