書評

デッドライン決断術 − ムダな仕事はネグれ! by 吉越浩一郎 〜 決断せよ!人生は決断の連続だ!! [書評]

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ブックレビュー2010年の45冊目は、吉越浩一郎氏著、「デッドライン決断術− ムダな仕事はネグれ!」を読了。

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デッドライン決断術 − ムダな仕事はネグれ! by 吉越浩一郎 〜 決断せよ!人生は決断の連続だ!! [書評]

このブログでも何度も取り上げているが、吉越浩一郎氏は僕がもっとも尊敬する現代の経営者の一人だ。

道で偶然ばったりお会いしてお話しをさせてもらったことを契機にメールでも何度かやり取りさせていただいたことがある。

実物の吉越さんはクールで堂々としていて、まさにリーダーという器の大きさを感じさせてくださった。

過去のこのブログで取り上げた吉越氏の著書はこちらのバックナンバーからどうぞ。

さて、そんな吉越氏の新刊である。

吉越氏のビジネス・キーワードはシンプルで明快。

「残業ゼロ」、「デッドライン」、「早朝会議」、そして「がんばるタイム」などである。

常にこれらのキーワードが組み合わさって著書は構成されていくのだが、今回これに新たに「プラグマティック」という言葉が追加された。

「実務的」、「実際的」という意味を持つこのキーワードが本書では何度も登場する。

本書はリーマンショック後の2009年10月に出版されており、従って日米におけるリーマンショックに対する対応力の違いについて触れている箇所がある。

まさに膝を打つ思いだったのだが、日本の政治家、特に国政の担当者達は、皆あまりにも実務能力が欠如していると著者は主張する。

当初日本は比較的被害は軽微で、アメリカはずっと重症と言われていた。

にも関わらず、その後の日本の異様なもたつきと、比較するまでもなく、あっという間に公的資金を返済し復活しつつあるアメリカ。

この差に愕然としている日本人は多いのではないかと感じる。

リーダーシップという言葉は確かに決断する力に間違いはない。

だが、吉越氏が言う通り、正しい決断をするためには、プラグマティックな実務能力があってこそ初めて出来るのだ。

日本の国政政治家にはいま明らかにその力が不足していることは間違いない。

本書の最終章は、吉越氏の著書にしては珍しく、「国」をどうやって復活させるかというメッセージに割かれている。

高い理想を掲げるよりも、まずは目の前に山積している実際問題を片づける実務家をリーダーに据えよという同氏の主張には完全に同意である。

ぱっと見たところ、国政政治家にはその力がある人はあまり見当たらないように思う。

が、若く仕事ができる、当たり前の優秀な人に日本を正しく導いてもらいたい。

そういう思いを強くした。

デッドライン決断術 のチェックはこちらから!!

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