書評

すき間時間で学べ! 書評「クラウドどこでも勉強術」 by 村上崇

書評
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僕が学生の頃、勉強は机に座ってするものだった。

だが、2011年のいま、勉強は机でなくてもできるようになった。

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社会人の勉強とは「学び」だ

 

 

「あなたは最近勉強していますか」

もし誰かにそう質問されたなら、あなたはどう答えるだろうか?

「いやあ勉強なんて大学受験の時以来していないなあ」と答える人もいるだろう。

「会社で資格取得が必要で必死に勉強したのが最後かなあ」という人もいるかもしれない。

だが、いま、我々を取り巻く環境が大きく変化するのに伴い、我々の「勉強」の仕方、そして勉強への取り組み方自体が大きく変貌を遂げつつある。

そんな時代の「勉強」について導いてくれるのが、本書「クラウドどこでも勉強術」である。

著者村上崇様よりご献本いただきました。ありがとうございました。

 

 

クラウドどこでも勉強術 

村上 崇 日本能率協会マネジメントセンター 2011-05-21
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by ヨメレバ

 

 

本書の冒頭で著者村上崇氏は、社会人にとっての勉強は「学び」だ、と説いている。

その理由を村上氏は次のように説明している。

 

ここであえて「勉強」ではなく「学び」とするのは、社会人はなにも参考書やノートを前にして来る日も来る日も机に向かうことが「勉強」ではないからです。本を手に取り、仕事関係の人たちの言葉に耳を傾け、自分に役立つ情報を吸収することは「学び」につながっているのです。

 

 

僕ら社会人は常に学び続ける必要があるのだ。そして現代は、学びたいと願う人にとっては、まさに最高の環境が整いつつある。

 

 

すき間時間を勉強で埋めろ!

 

 

僕ら社会人は誰しもが多忙だ。

そんな僕たちが、継続的に勉強時間を捻出するのは簡単なことではない。

そこで、村上氏は「固定時間を勉強に使え」と説いている。

固定時間とは何か。

それは、電車の移動時間であったり入浴時間であったり、オフィスでのパソコンの起動時間であったりといった、日々必ず発生する時間のことを指す。

 

 

 

 

多くの場合、それら固定時間は5分、10分といった、いわばすき間時間と呼ばれる短い時間の場合も多い。

だが、多忙な社会人は、夜や休日にまとまった勉強時間を捻出し続けることが難しい。

まずはiPhoneなどのタイマーアプリで、「生産的なことをしていない」時間を計測し、一日にどれぐらい無駄があるかを実感すること。

そしてその無駄時間を勉強時間に変えて行く。

これがスタートのコツだ。

 

 

iPhoneとクラウドで楽しみながら学ぶ

 

 

僕自身が今まであまり「勉強」方面にフラグを立てていなかったため、読んでいて驚くことがたくさんあった。

特に感心したのが、英語などの学習用のiPhoneやAndroidなどのアプリが多数発売されていること。

社会人に限らずだが、社会人は特に、自分のために自分で学ぶことが多いだろう。

その場合、勉強が苦痛になっては続かない。

 

 

教材自体が楽しめるようになっていることはもちろん、続けるためのモチベーションアップのツールも多数紹介されていて楽しい。

iPhoneとクラウドの組み合わせで、いつでもどこでも学べ、しかもそれを楽しめる。

あとは自分のモチベーションの問題だけだ。

素晴らしい時代になったものだ。

 

 

達人の言葉に耳を傾けよう

 

 

本書の特色として、20人もの達人へのインタビューが掲載されているという点が挙げられる。

立場も勉強法もこだわりポイントも人によって様々で、読んでいてとても刺激を受ける。

なかでも僕がとても刺激を受けたのは「名言コツコツ」でお馴染のコボリジュンコさんへのインタビュー。

コボリさんの習慣化に対する仕組み作りと工夫のポイント、そして格言・名言を自分の人生に取り込んで前進力へと変えて行く力は、とても勉強になった。

 

 

あと、「Ko’s Style」のコウスケさんのマインドマップ術にも強い興味を持った。

僕自身マインドマップはずっと前に本を何冊か読んで一通りの知識は持っている。

だが、「使いこなしている」というレべルに到達しているかというと疑問だ。

最近意識的にマインドマップを思考熟成に用いるようにしているのだが、このような達人の言葉を目にすると、嫌でもモチベーションが上がる。

インタビュー内で紹介されていた書籍も読んでみたい。非常に良い刺激を受けた。

 

 

まとめ 学び続け成長し続けること

 

 

人間、ただ生きていくためだけなら、学ぶ必要などないのかもしれない。

特に40歳を過ぎ、ある程度過去の知識や経験で生活できるようになってくるとなおさらだ。

だが、人は学ぶことを止めた瞬間から、老い始めるのではないだろうか。

学ぶことは、自らの未熟さを認め、さらに自分を高めたいという願いから生じる思いではないだろうか。

本書を通じて、自分がやや忘れかけていた、「学ぶ」という姿勢について再認識させてもらった。

30歳になっても40歳になっても、人は学ぶことができる。

とても大事なことだと実感した。

 

 

追記: 本書「クラウドどこでも勉強術」のレバレッジ・メモ僕のFacebookページで公開しました。

 

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2011年の74冊目の書評としてお送りしました。

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