エッセイ

800メートルの壁 〜 ウグイスの声が聞こえない海街

エッセイ
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僕は鎌倉で1回転居している。

2016年10月にデュアルライフとして暮らし始めたときは、海から約800メートル内陸に行った場所に家があった。

当時の家も今の家もメゾネットだが、当時の家には屋上があった。

屋上にテーブル、椅子、パラソルを置いて季節が良い時期には屋上で朝ごはんを食べるのが楽しみだった。

800メートル海から離れていたので、屋上からも海は見えなかったが、代わりに春から夏にかけてはウグイスの声が毎朝聞こえた。

よく晴れた朝にウグイスが競うように鳴いている声を聞きながら朝食を食べるのがお気に入りだった。

僕はウグイスの声が大好きなのだ。

2019年夏に離婚とコンビ解散があり、僕は鎌倉に定住することにして今の家に引っ越した。

前の家と今の家は同じ町内にある。近いのである。

ところが今の家に暮らし始めてガッカリしたのは、今の家ではウグイスの声が聞こえないのだ。

たった800メートルの違いなのだが、前の家では毎朝聞こえていたウグイスの声が一度も聞こえたことがない。

前の家も今の家も住宅地で一軒屋が多く、周囲に木は結構たくさん生えている。

前の家の方が名越の山は近かったが、近いといっても徒歩10分以上は掛かる距離で、山までの距離は今とそんなに変わらない。

トンビは今の家の上にも舞っているし、名前の分からない賑やかで可愛い鳴き声の鳥もどちらの家でも聞こえてくる。

可能性として考えられるのは、ウグイスは潮風が苦手なのではないか?ということ。

海沿いの国道をランニングしていてもウグイスの声を聞いたことは一度もない。

いっぽう五所神社や鶴岡八幡宮など山側に行くと、すぐにウグイスの声が聞こえてくる。

今の家は海まで徒歩1分だ。

海が近すぎてウグイスには暮らしにくい場所なのかもしれない。

前の家と今の家の800メートルの間のどこかに結界があって、そこから海側にはウグイスはやってこないのだろう。

今の家はとても気に入っているし環境も良いが、ウグイスの声が聞こえないことはちょっと残念。

昨日山側を歩いていてウグイスの声が聞こえたとき、ふと思い出したことを書いてみた。

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