黄金の60代 by 郷ひろみ 〜 「死ぬまで発展途上」を体現するライフスタイルが清々しいエッセイ集 [書評]

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歌手の郷ひろみさん著、「黄金の60代」というエッセイ集を読んだのでご紹介しよう。

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この本は2015年から2020年の5年に渡り、幻冬舎の「ゲーテ」という月刊誌に連載された「黄金の60代」というエッセイをまとめて単行本にしたエッセイ週である。

1955年生まれの郷ひろみさんが59歳のときから、64歳までの5年間のエッセイがまとめられたものである。

郷ひろみさんは10月18日生まれだそうなので、つい先日65歳を迎えられたことになる。

従来の発想だと「黄金」という言葉と「60代」という言葉がセットで使われるケースは少なかったように思う。

だが、最近は人々の意識の変化、栄養状態やライフスタイルの改善など様々な要因が相まって、過去の同世代よりも遥かに見た目も中身も若々しい人が増えている。

まさに「黄金の60代」という言葉は、これからの時代を先取りするキーワードになるのかもしれない。

さっそく紹介しよう。

生真面目でストイックな人

1955年生まれの郷ひろみさんは今年で65歳になった。

1969年生まれの僕が物心ついたときには、郷ひろみさんはすでにテレビの中の人で、スーパースターだった。

郷ひろみさん自身が自らを「どこから見ても、人々に与える印象は、ザ・芸能人だと思う」と本書の冒頭で書いている。

きらびやかで華やかで、そして生活臭がない人。

多くの人が持つ郷ひろみさんの印象はそんなところだろうか?

僕はもうテレビを置かなくなって10年になるが、まだ家にテレビがあった頃、とんねるずの番組に郷ひろみさんがゲスト出演した会を見て、すごく印象に残っていた。

その番組の中で紹介されていた郷ひろみさんは、とてもマジメでストイック、そして世話好きだということだった。

あと、僕が大学時代にアルバイトしていたお店に郷ひろみさんが来店したとき、緊張した同僚の男性アルバイトが生ビールのグラスを載せたトレーを倒してしまったことがあった。

郷ひろみさんは頭からビールを被ることになってしまったわけだが、郷ひろみさんは怒ることなく笑ってやり過ごしたというエピソードがあった。

その二つが事前情報としてあったので、「マジメでストイックで良い人なんだろう」という印象を持って本書を手に取った。

果たして、事前の印象どおりというか、印象以上に生真面目でストイックな姿が本書の中にあった。

成功は60代から

冒頭に書いたとおり、本書は5年に渡って月刊誌に連載されたエッセイをまとめて単行本にしたものである。

その第1回のタイトルが、「成功は60代から」というもので、まさにこのエッセイ集の定義づけが行われている。

若くしてスーパースターとなった郷さんだが、実はずいぶん前から「成功は60代から」と定義づけ、準備をしてきたという。

40代半ばから歌の勉強のため3年ニューヨークに転居したり、50代半ばから5年近くかけて、自らの意志で左利きに変えたり、大好きだったお酒を止めたり。

郷ひろみさんは以下のように書いている。引用しよう。

「これからの10年間を、「もう60歳か、僕の人生はこの先、楽しいことなんかないんじゃないか、もうおしまいなんじゃないか」とネガティブに考えれば、人生はつまらなくなっていく。人生の目標を失いかねない。しかし、「これから僕の最高の時がやってくる」と思いながら過ごす10年間は、きっと有意義で楽しいものだろう。」

何ごとにもストイックかつ本気で取り組む郷ひろみさんだからこその言葉である。

そして郷さんのこの言葉は、これから50代、60代を迎える多くの人達や、いま60代や70代を生きているたくさんの方に勇気とやる気を与えるだろう。

健康でやる気に満ちていさえすれば、60代でも70代でも「黄金期」にすることが可能な世の中になってきている。

気持ちで負けて老け込んでしまうのは、あまりにももったいない。

郷さんのこの一冊は、まさに勇気の塊、エネルギーに満ちている。

死ぬまで発展途上

この「黄金の60代」は月刊誌のエッセイをまとめる形で単行本となっており、しかも5年という長い期間をかけて連載されている。

全部で58のエッセイで構成される本書は、郷さんが60代を黄金の10年間にするための、こだわりやメッセージで構成されている。

もちろん彼の生業である歌うこと、踊ることに対するこだわりも多い。

さらにいうと、60代以降もトップスターとして歌い続け、踊り続けるために必要なこだわりもすべて網羅されているといっていいだろう。

睡眠へのこだわり、運動へのこだわり、食事や栄養へのこだわり、人とのコミュニケーションに対するこだわり、などなど。

健康マニア、自己実現マニア、そして達成に対する飽くなき欲求が強く前に出ている。

しかしさすが15歳からトップアイドルとして君臨してきた郷さんだけに、単なる自己啓発マニアでは終わらない、「大物の余裕」を常に纏っている。

過去の栄光を語れば延々と語れるだろうが、郷さんは敢えてそれはしていない。

本書の中で彼が語る過去のストーリーのほとんどは失敗したときのこと、幼かったり未熟だったりした話し、そして悔しかったことだ。

同じ時期にスターになった西城秀樹さんと野口五郎さんの二人は賞にノミネートされたのに、自分だけ候補に選ばれなかった時の悔しさ。

初めてハワイに行ったとき、まったく英語が喋れなかった彼はフライトの最初から最後まで毛布を被って寝たふりをして、機内食も食べられなかったエピソードとか。

いかに若い頃は未熟だったかを語りつつ、20代、30代、40代と年齢を重ねつつ自らの歌や踊り、ステージ全体のレベルを上げることに心血を注いできたかが熱く語られている。

多くの人は、人生のどこかしらの時点で、「私の人生はこんなものかな」と、ある意味諦めるのではないかと思う。

だが、郷さんは65歳になったいまも、「黄金の60代」のまっただ中を突っ走っている。

そして「死ぬまで発展途上」というのも本書の1エッセイのタイトルだが、彼は明らかに本気でそう信じている。

死ぬまで発展途上で人生は60代からスタート。

本気でそう思っている人だけに訪れる、まさに黄金の60代なのだ。

まとめ

連載形式のエッセイ集なので、一つ一つのエッセイのテーマは都度バラバラだ。

5年という長い期間をかけて書き上げられたものを集めているので、その期間の変化も楽しめる。

書き下ろしの自己啓発書のような一体感はないが、バックボーンに常に「黄金の60代」という共通テーマが通っているため、読み心地はとても良い。

本書の「まえがき」で、郷さんはわざわざこう断り書きを書いている。

「僕の心のなかで思ったこと、感じたことを、自分でそのまま書いただけなのだ。

なので、誰もこの文章には関わっていないし、これを書いてもいない。僕がすべて書いたのだ。普段から思っていることを、そのまま書き記したのだ。

ザ・芸能人、郷ひろみが。」

20世紀的な芸能人の世界なら、この手のエッセイ本もライターが入ってインタビューして、本人は書かないという作り方の本も多かっただろう。

ザ・芸能人と見られているであろうことを自覚している郷ひろみさんは、だからこそ、敢えて「僕がすべて書いた」と主張したかったのだろう。

ここにも彼のストイックさ、こだわりが良く見える。

それとともに、20世紀的な芸能界は、もう過去のものになりつつあるのかな、ということも少し思った。

いずれにしても、今までの50代、60代の生き方という概念をぶっ壊し、多くの人々のライフスタイルを解き放つエネルギーを持った一冊だと思う。

いま50代〜60代の人はもちろん、70代以上の方にもぜひ読んでもらいたいエネルギーに満ちた一冊だ。

おすすめです。

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