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宮崎駿の “iPadは気色わるい自慰行為” 発言を残念に思う [iPad]

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僕は宮崎駿という人間のことを良く知らない。

宮崎氏のアニメも「風の谷のナウシカ」を何十年も前に一度見たきりで、彼のファンではないし、かといって嫌いになるような材料もないので、今まで特に感想はなかった。

だが、宮崎氏のこの発言はどうだ?

 

「あなたが手にしている、そのゲーム機のようなものと、妙な手つきでさすっている仕草は気色わるいだけで、ぼくには何の感心も感動もありません。嫌悪感ならあります。その内に電車の中でその妙な手つきで自慰行為のようにさすっている人間が増えるんでしょうね。電車の中がマンガを読む人間だらけだった時も、ケイタイだらけになった時も、ウンザリして来ました。」

 

引用元はIT Mediaのこちらの記事。もともとはスタジオジブリが発行している「熱風」という小冊子に掲載されたインタビューとのこと。

さらにこのような発言も。

 

「あなたの人権を無視するようですが、あなたには調べられません。なぜなら、安宅型軍船の雰囲気や、そこで汗まみれに櫓を押し続ける男達への感心も共感もあなたは無縁だからです。世界に対して、自分で出かけていって想像力を注ぎ込むことをしないで、上前だけをはねる道具としてiナントカを握りしめ、さすっているだけだからです。

一刻も早くiナントカを手に入れて、全能感を手に入れたがっている人は、おそらく沢山いるでしょう。あのね、六〇年代にラジカセ(でっかいものです)にとびついて、何処へ行くにも誇らしげにぶらさげている人達がいました。今は年金受給者になっているでしょうが、その人達とあなたは同じです。新製品にとびついて、手に入れると得意になるただの消費者にすぎません。」

全文を読んだわけではないし、この人のことを良く知らないので、誤解があるのかも知れないが、一読して非常に不快な文章であることは間違いない。

世界的にも有名な人物が、何故「自慰行為」「気色悪い」などというあからさまな表現を使っているのかも疑問だが、僕がもっとも不快だったのは、彼が攻撃しているのが僕ら一般ユーザーだからである。

デジタルが気に入らないならアナログで生きればいい。それは個人の生き方の問題であり嗜好である。価値観が違う人間同士はお互いの違いを認め、静かに別々の道を生きれば良いではないか。

何故自分が気に入らないライフスタイルを採用する人間のことを、このような露骨かつ下品な表現で攻撃しなければならないのか、理解できないし、とても残念に思う。今まで彼の作品を好きだった人の中に、iPadユーザーがいて、この発言を読んだらその人がどんな気持ちになるかを、宮崎氏は考えたうえで発言したのだろうか。

現地現物主義もアナログ主義も否定しないし良い点もたくさんあるだろう。だが、あなたと違う生き方を選んだ人間を侮辱せずに生きることはできないのだろうか。

夕方にこの記事を読んで、すっかり気分が悪くなってしまった。本当に残念だ。

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