でっかいことはいいことだ! 書評 「『週4時間』だけ働く。」 by ティモシー・フェリス

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一週間に4時間だけしか働かない。

想像できるだろうか?

一日4時間ではない。一週間に4時間だ。一日30分ちょっとということになる。

 

 

「そんな生活、大金持ちの人しかできないに決まっている」

「会社がそんな生活許してくれるはずがない」

そんな風に思った方も多いのではないだろうか。

 

 

本書「『週4時間』だけ働く。」は、そんな夢のような生活をどうやって手に入れるかを、実際手に入れた張本人、著者ティモシー・フェリス氏が指南してくれる名著だ。

600ページ以上ある分厚い本だが、学ぶべきこと、新たな発見が多く、楽しい本だった。

また、著者フェリス氏はなかなかユーモアのセンスが独特な人で、読んでいてニヤニヤしてしまう点も多かった。

 

 

「週4時間」だけ働く。 

ティモシー・フェリス 青志社 2011-02-03
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「キャリア設計」ではなく「ライフスタイルデザイン」を

 

 

 

本書では冒頭で、「キャリア設計」がもはや機能しなくなったことと、それに代わって「ライフスタイルデザイン」を考えるべきときがきた、と説いている。

キャリア設計。

日本より雇用の流動性が高いアメリカでも、この言葉は今でも生きている。

自分が退職するその日まで、どのように自分のキャリアを積み上げていき、ハッピーに引退するかという道筋を描くことを指す。

 

 

いっぽうで、「ライフスタイルデザイン」は、「キャリア」、つまり仕事のデザインをするだけではなく、人生をどのように生きるのかを描くことを意味する。

どこに住むのか。物価の安く治安の安定したコスタリカに住むか、それとも通貨が強いイギリスで仕事をするか。

同じ貯蓄額でも、「より多く稼げる場所で仕事をする」ことや、「使う額が少なくて住む場所に住む」ことで、その価値は大きく変わってしまう。

 

 

インターネットの普及により、どこにいてもいつでも仕事ができる時代になった。

だからこそ、キャリアではなくライフスタイルを設計する。

そんな時代がやってきたのだ。

 

 

 

“DEAL” でニューリッチになろう

 

 

 

本書では「100万ドルの貯蓄がなくても週4時間だけ働けば良い人」を「ニューリッチ」と定義している。

実際著者は、1日14時間働いて年収4万ドル、という生活から、週4時間働いて月収4万ドル、という生活をつかみ取ったという。

そのノウハウとは何なのか。

 

 

キーワードは”DEAL”だ。これはそれぞれ、以下のキーワードの頭文字を取ったものだ。

 

 

  • Definition – 定義

 

  • Elimination – 捨てる

 

  • Automation – 自動化

 

  • Liberation – 解放

 

 

 

Definition  = 定義

 

 

 

まずはD、定義である。

自分はどうなりたいのか。何を人生の目標にしたいのかをしっかり考えよう。

この本に興味があるということは、今の仕事や人生に疑問を感じているからじゃないのかい?著者はそう挑発する。

だからこそ、きちんと考えよう。

今の会社の出世競争の果てに何があるのかを。

 

 

「赤のBMWコンパーチブルに乗ったメタボ中年」著者はそう表現している。

他人より多く稼ぐことが目的なのか?その代わり一日14時間、休みなしに働いて?

そして大して欲しくもない赤のBMWを買って他人に見せびらかす。それがあなたが人生で一番したかったこと?

 

 

 

 

 

 

それとも、本当の目的は、自分のやりたいことをやって、自由に暮らしたいのかい?

もし、あなたが今の自分のライフスタイルから大きく変化したいなら、チャレンジに対する恐れを突破すればいい。

 

 

「一般的に言うと、もっとも恐れていることこそ、もっともする必要がある」

「幸福の反対は何だろうか?悲しみ?違う。幸せの反対は、これしかない、「退屈」だ」

著者の挑発に乗るかどうかは、あなたが決めればいい。

 

 

 

Elimination – 捨てる

 

 

 

あなたがサラリーマンで、週に10時間しか働かないことを希望したなら、あなたの上司は快く思わないだろう。

「あなたが週10時間勤務で、週40時間の人の2倍の成果を上げたとしても、企業側は「週40時間働いて8倍の成果を出してくれ」と要求してくるだろう」

だからこそ、「捨てる」ことが必要となる。

 

 

ティモシー氏は、サラリーマンに対しては、まずは無駄な仕事をするのを止め、仕事の効率を上げて成果を出すことが第一ステップだと説いている。

成果を上げ、上司や会社にとって必要な人間となること。

そうすれば、会社はあなたをクビにしにくくなり、あなたの発言力は強まっていく。

 

 

 

次にやるべきことは、リモートワーク、在宅勤務を手に入れることだ。

本文中に上司との交渉の手順やコツが細かく書かれていくが、在宅ワークは通勤時間や会議など、無駄な時間からあなたを解放してくれる。

そして生まれた新たな時間を自分を新しいステップへと導くための投資の時間とするのだ。

 

 

ほとんどの人は、20%の時間で80%の仕事をこなすことができる。

あとの雑務から逃れることを最優先しよう。

サラリーマンにとっては、重要なステップだ。

 

 

会社にとって便利な人間になってはいけない。有能で手放したくはないが、自分の意見をハッキリ言う、ちょっと扱いにくいヤツ、くらいを目指す。

会社が僕らを守ってくれない時代には、自分で自分を守るしかないのだ。

 

 

 

Automation – 自動化

 

 

 

一つ一つのタスクをすべて手作業でこなしていては、効率が上がらない。

そこで自動化の出番なわけだが、本書では僕ら日本人にはちょっと想像がしにくい徹底した自動化を推奨している。

究極の自動化、バーチャル・アシスタント(VA)を雇うのだ。それもインドで。

 

 

アメリカから見て、インドは地球の裏側に位置する。

そしてインドは物価が大幅に安く、しかも英語が通用する。

インターネット、つまりE-MailやSkype、クラウドを駆使して、現地の秘書サービス会社と契約し、面倒な事務手続きや業務を全部アウトソースしてしまうのだ。

自分が夜眠っている間にインドで人々が自分のためにメールを書き、請求書を作成して送付し、売上を回収してくれる。

そんなことが実現できたら、どんなに素敵だろうか。

 

 

自分には絶対無理と感じただろうか?それともやってみたいと思っただろうか?

どうすれば可能になるかは、本書に具体例が書いてある。

VAに依頼すべきこと、依頼してはいけないこと。インドの人達との付き合い方のコツ。

サラリーマンとして働きつつ起業を準備する。その時にVAはあなたの強い味方になってくれるだろう。

 

 

業務を自動化したなら、次は自分のビジネスを自動化する番だ。

本書では、その一例として、フランス旅行に行った時に見つけた素敵なシャツをアメリカで輸入販売しようとする青年が、具体的にどうやって手間をかけずにシャツを定番商品として売れ筋に育て、ネット上で販売して規模を拡大していくかが書かれている。

ただ規模を拡大すれば良いという話ではない。もちろん「自動化」してだ。

 

 

国や文化が違うので、日本とは一部商習慣が異なる部分もある。

だが、「自分でやらず自動化する」という原則はアメリカも日本も変わらない。

有能な社員としてリモート勤務しつつ、自分のビジネスを立ち上げ育て、瑣末な業務はインドのVAに任せる。

イメージできるだろうか。

 

 

 

Liberation – 解放

 

 

 

4つのステップき最後は「解放」である。

このステップには、ある意味深長なメッセージが、とても曖昧な形で挿入されている。

そう、この段階に入ったなら、あなたはサラリーマンとしてのキャリアに終止符を打つべきなのだ。

ティモシー氏は、そのことを明確には書いていない。

だが、この章の冒頭を読んでもらえば、とても抽象的ながら、あなたがこの段階ですべきことが分かるだろう。

 

 

あなたがあなた自身を解放する。

そのために必要なことは、あなたの不在を方程式に組み込むことだ。

インドのVA、あなたが作った会社の従業員、取引先、顧客。

 

 

あなたが収入を得てビジネスを回転させる時に、あなたの存在が不要な状況を作る。

それこそがニューリッチの法則の完成形への最後の道だ。

 

 

 

 

そのためにすべきこと。

それは、ミニ・リタイアメントだ。

1ヶ月〜数ヶ月、自分の国を離れて物価が安く治安が安定している場所へ家族で旅をするのだ。

散財することが目的ではない。物価の安い国での生活は、先進国での生活に比べ、とても安くあがるので、むしろ倹約ができてしまう。

 

 

そして、自分の不在を周囲に徹底するこという絶大な効果がミニ・リタイアメントにはある。

電話やE-Mailは回数を極端に制限し、部下やVAに正しく権限を委譲し、判断がスピーディーにできるようにする。

 

 

そして、自分がいなくてもビジネスが自動で回ることを確認したら、あとはゆっくりビーチで家族との時間を楽しめばいい。

億万長者でなくてもできる、自由な生活のサイクルが、ここで完成する。

 

 

 

まとめ

 

 

 

600ページを超える長大なストーリーである。

「インド人のアシスタントなんて絶対無理!」と思った人もいるだろう。

「ウチの会社が在宅勤務なんか認めるはずがない」と感じた人も多いと思う。

 

 

雇用の流動化が進むアメリカだからできること。公用語が英語だからできること。

確かに日本人がこの本に書いてあることをそのまま真似して成功する可能性は低いかもしれない。

 

 

だが、重要なのは、原則なのだ。「週4時間しか働かなくても、月収4万ドルにする方法」が現実に存在すること。

そして、新しい価値観として、億万長者になることを目的としない、そこそこのお金持ちで、とても自由な生活をする、というライフスタイルが生まれていること。

そしてその潮流が、今後大きなものになっていくだろうということ。

 

 

それを学ぶことの意義は、とても大きい。

そしてスケールがでかいことをやり遂げた人の話を聴くのは楽しい。

 

 

本書で著者が提示していることすべてを実践できなくてもいいと思う。

10のうち、自分にもできることを3つでも4つでもチャレンジできたら、僕らの人生は大きく変化する。

 

 

できることからチャレンジしたい。

そう思わせてくれる、破天荒なでっかい本だった。大好きだ。

 

 

「週4時間」だけ働く。 

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