ノンフィクション書評

野蛮人のテーブルマナー by 佐藤優 〜 世界の裏側も知っておけ!! [書評]

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ブックレビュー2010年の48冊目は佐藤優氏著、「野蛮人のテーブルマナー」を読了。

面白い本だった。佐藤優氏と言えば、鈴木宗男氏の件で逮捕され、極悪官僚の筆頭としてバッシングを浴びた。

が、その後「国家の罠」を上梓して自らの逮捕は国策捜査であったと主張し、昨年の衆議院議員選挙では鈴木宗男氏の復活を支えたとされる人物である。

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野蛮人のテーブルマナー by 佐藤優 〜 世界の裏側も知っておけ!! [書評]

僕自身当時の鈴木宗男氏絡みの捜査や逮捕に関しても、その後の佐藤優氏の反論も、あまり興味がなく、リアルタイムでもほとんど追い掛けていなかった。

そんな僕でも、佐藤優という男はどうやら只者ではなく、面白いヤツのようだ、ぐらいのことは聞き齧っていた。

今回たまたま立ち寄った書店で本書を見つけ、帯に写るガラの悪い顔写真にも魅かれ(笑)、手に取ってみた。うん、実に面白い男だ。

本書でいう「野蛮人」とは、各国の情報担当部員、要はスパイ活動を始めとする、諜報活動に携わる、洒落にならない人々のことだ。

実際旧ソ連から独立したばかりのリトアニアで旧ソ連の諜報担当者から痺れ薬入りのウォッカを飲まされたという経験があるそうだが、この命名はなかなかカッコいい。

本書は大きく3つのパートに分かれている。

冒頭から半ばまでの、佐藤氏による書き下ろし部分、中盤から後半に掛けての、鈴木宗男氏と佐藤氏の対談部分、そして後半の河合洋一郎氏と佐藤氏の対談部分だ。

それぞれは独立して面白いといえば面白いのだが、各パートの関連性はあまり高くなく、寄せ集め的な印象を与えているが、まあそれでも十分面白い。

この手の「密約」とか「諜報」などというネタは、読めば当然興味津々となるが、それが実話かどうかの検証はほぼ難しく、従って著者の力量が問われることになる。

いかにリアルに、いかれ説得力を持たせるかが肝要なのだが、そういう意味では佐藤氏の文章は迫力満点で、ぐいぐいと惹き付けられるものがあった。

佐藤氏の著書に触れるのはこれが初めてだったが、他の本も読んでみたいと思わせられた。楽しみだ。

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