Windy Christmas / Tatsu Aoki Quartet

何か自分がとても気に入っているものを密かに持っている（知っている）時の人間の行動パターンには大きく分けて二種類あるように思う。

一つ目は、そっと自分の心の中だけにその存在を留めておいて、自分だけでひっそりと楽しみ続けるというタイプ。例えばweb日記なんかだと、自分のブックマークにurlを保存しておいて、毎日密かに訪れるというような感じかな。

もう一つは、自分が気に入ったものをやたらと他人に推薦して回り、自分が気に入ったものを他人も同じように気に入ってくれるように広報活動を行うタイプ。同じくweb日記に例えると、自分の日記からどんどんリンクを張ったり、コメントまでつけてしまうようなタイプ。

まあ、時と場合によるのかも知れないが、僕は元来ずっと後者だった。それは何も別にweb日記ということについて言っているんじゃなくて、自分の人生において、自分が何かひどく気に入ったものができると、周りにいる人間にも同じ歓びを味わって欲しくて、やたらと宣伝して歩いたものだ。

ところが最近どうも自分の中でちょっとした変化が起こりつつあるように思う。自分が気に入ったものを進んで他人に宣伝しようとはあまり思わなくなってきた。僕が他人の価値観を気にするようになったとか、自分の趣向がどうやら他人とはちょっとずれていることを自覚しはじめた、という理由ももちろんあるかとは思うんだけど、それよりどちらかと言うと自分が一人で楽しみを味わうということの楽しさを理解し始めているのかも知れないな。ちょっとストーカー系の歓びかもね。

だからという訳でもないのだろうけれども、最近すっかり他人の日記ネタなんてものは書かなくなった。読む日記の数は減ってないし、ネットに繋いでいる時間もちっとも減っていないのだけれども、それを自分の日記に書くことはあんまりしたくないな。

現実に誰かと会ったときなんかはせっせとそのことを書くんだけど、僕はどうやら日記同士のコミュニティというものに捕われているのがあまり好きじゃないんだろうぐらいに考えている。

仲の良い日記書き同士で暗号みたいに私信のやりとりをしている日記を読むと、何となく失望してしまい、読みに行く頻度が減ってしまったりする。以前はずいぶん僕もそういうことをしていたのであまり大きな顔して（体もでかいが）そんなことを言える立場ではないのだが、第三者的に見ていると、元ネタの分からない私信の応酬は、読んでもちっとも楽しいと思わない。別に私信の応酬が悪いと言っているんじゃないんだけれども、何のヒネリもない私信合戦ばかりでは、読んでいる方はどうも白けてしまうんだよね。せめてその私信を自分なりにカッコ良く加工して、オブラートに包んだようにしてくれると少しは刺激的になるんだけど、あまりにストレートな私信ばかりだと、どうも僕は引いてしまうみたい。

あ、そうそう、あと僕がどうも好きになれないのが、裏日記の存在を何となく仄めかせている日記。企画として裏日記てのは悪くないと思うんだけど、その存在を表の日記に仄めかせて、読んでる人間に探させるというのは、僕はちょっと白けてしまう。

裏日記があるということを表の日記上で公言しているのに、そのurlを教えないというのは、ちょっと嫌だなあ。何だかいかにも教えて欲しければメイルしておいでって言ってるような感じがするし、url教えてちょうだいってメイルするのも無粋なような気もするし、意味もなく自分だけが除け者にされてしまったような疎外感を感じてしまったりもするし。

まあ別に購読料を払って読んでる訳じゃないから、文句を言う筋合いじゃないんだろうけどね、たまにはこんないちゃもんつけてみるのもいいかかも知れないしね。

ああ、いつの間にやらこれはすっかり日記ネタじゃあないですか。嫌だなあ←おい。でもこれはあくまでも僕個人の価値観の問題だから、日記ネタや裏日記ネタを書いている人達のことを攻撃している訳でも中傷している訳でもないので、念のため。最近昔の僕みたいにすぐに怒る人もいるみたいだしね←それも日記ネタ。

でわでわ、思うこと、立花でした。

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