健康・アンチエイジング書評

世界のエグゼクティブを変えた 超一流の食事術 by アイザック H ジョーンズ 〜 超オススメ!!身体を変えるのは「良いアブラだ」!! [書評]

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アイザック H ジョーンズ氏著、「世界のエグゼクティブを変えた 超一流の食事術」という本を読んだのでご紹介。

以前ショーン・スティーブンソン氏が書いた「SLEEP」という本を読んだ。

このSLEEPという本は、タイトルのとおり睡眠に関する本なのだが、そのなかに、ダイエットに関する非常に気になる記載があった。

以下SLEEPから引用する。

「体重を落としたいなら、たんぱく質と良質な脂肪を多めにとるとよい。そうすれば、膵臓がインスリンに代わってグルカゴンを多く生成できるようになる。グルカゴンが分泌されると、体内にため込んである脂肪酸が燃料に変わる。脂肪を落とすことが目標なら、グルカゴンの活用は不可欠だ」

ところが、このSLEEPには、「良質な脂肪を多めにとるとよい」とだけ記載があって、「どんな脂肪をとると良いのか」が書いてなかった。

完全な消化不良である。

そこでどんな油をとったら良いのか知りたくて見つけたのが本書、「世界のエグゼクティブを変えた 超一流の食事術」だ。

最初に読んだのは去年の7月で、その後も何度も繰り返し読んだ。

そしてこの本を読んで良質のアブラを積極的に摂取するようにしてから、僕の体重は10kg近く落ち、体脂肪率も14%台まで落ち、体調も非常に良くなった。

ずっと書評を書きたいと思いつつ、タイミングを逃してしまっていたが、ようやく書けて嬉しい。

さっそく紹介しよう。

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世界のエグゼクティブを変えた 超一流の食事術 by アイザック H ジョーンズ 〜 超オススメ!!身体を変えるのは「良いアブラだ」!! [書評]

「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」へ

我々の一般常識では、我々は糖質を日々摂取してエネルギーにしないと、生きていくことができないとされている。

糖質とは、ごはん、パン、うどん、パスタ、もちなどの原料となる穀類にたくさん含まれる炭水化物や、イモやカボチャなど根菜類などに多く含まれるでんぷんなどに豊富に入っている。

もちろんチョコレートやケーキ、コーラなどのジュース類などに多量に含まれる「砂糖」も糖質の代表格だ。

世間の常識では、これらの糖質を摂らないと人間は生きていけないし、健康も損なってしまうことになっている。

しかし、本書では、健康になり能力を最大に発揮するためには、「糖質を極力摂らない」ことを推奨している。

そして、糖質を摂らない代わりに、「良質のアブラ」を積極的に摂取することを奨めている。

人間の身体には、もともと「シュガーバーニング」、要は糖質をエネルギーにする仕組みと、「ファットバーニング」、脂質をエネルギーにする仕組みが共存している。

現代の人間は糖質を多く食べている。

糖質が多く身体にある場合、人間の身体は先にシュガーバーニングの仕組みを使って、糖質をエネルギーにして活動する。

しかし、糖質が身体のなかにない状態になると、脂質をエネルギーに帰る「ファットバーニング」の仕組みが起動する。

そして、詳細は本書を読んで欲しいのだが、シュガーバーニングよりもファットバーニングの方が、はるかに優れた仕組みであるとともに、糖質を身体に入れることの弊害も避けることができるのだ。

本書は、健康にやせ、能力を最大に発揮するためには、糖質の摂取を控え、良質のアブラを積極的に摂取することで、あらゆるパフォーマンスを劇的に高めることができるとしている。

そして、僕自身もこの本に書かれているとおり、糖質を控えて脂質を増やした結果、10kg近いダイエットができ、しかも仕事のパフォーマンスも劇的に高まったのだ。

まさにアブラのおかげで人生が大きく飛躍したといっても過言ではない。

糖質を減らすべき理由

人類は農耕を始めるまでは、他の動物と同じように、狩猟・採集活動により食べ物を得ていた。

当然砂糖などはなく、穀類を食べる機会はごく限定されていた。

それが、農耕が始まり主食を食べるようになり、初めて人類はシュガーバーニングというシステムを使うようになった。

毎日大量の糖質を身体に入れる食生活は、人類の歴史から見て、ごく最近に始まった、新しい習慣である。

つまり、人間の身体はもともとファットバーニングで維持されるようにできており、糖質を積極的に摂取する必要は、そもそもないのだ。

そのうえ、糖質を大量に摂取すると、人間の身体にはさまざまな害があることが分かっている。

糖質の多い食事をすると、血糖値が急上昇する。

血糖値が急上昇するときに人間は快感を感じるため、甘いモノは中毒性がある。

そして、大量に身体に入ってきた糖質を処理するため、ホルモン「インスリン」が大量に分泌される。

インスリンが大量に分泌されると、急上昇した血糖値が一気に急降下する。

すると人間の脳や身体は低血糖状態になり、そのときに強い眠気や怠さなどを感じ、集中力が激しく落ちてしまう。

よく「ランチのあとにひどく眠くなる」という状態が起きるが、これがまさに血糖値の急上昇と急降下によって起こる、心身の異変である。

糖質たっぷりの食事を毎日3回、さらにおやつやデザート、休憩時間の飲み物も甘いジュースや缶コーヒーなどを摂取する人は、そのたびにインスリンが大量摂取されてしまう。

そして血糖値の急上昇と急降下を繰り返し、エネルギーレベルが安定しない。

脳に届くエネルギー量も急上昇と急降下を繰り返すため、集中力が続かず、いつも眠くて怠い、という状態でパフォーマンスが上がらない。

それだけではなく、糖質はタンパク質とくっついて加熱されると、「AGE」(最終糖化産物)という、「極めて破壊的な物質」に変化することが分かっている。

ごはんの「おこげ」ホットケーキの茶色い焦げた部分、鶏の照り焼きの焦げた部分など、糖質とタンパク質がくっついて加熱された「茶色い部分」が一番危険と言われている。

AGEは体内に入ると細胞を攻撃して炎症を引き起こす。

身体のあちこちに炎症が起きていると、本来体調を整えパフォーマンスを上げるために使うべきビタミン・ミネラル類が炎症を抑えるために使われてしまい、栄養不足となる。

栄養不足となっても炎症を抑えることができないと、そこからあらゆる種類の病気が発生する可能性が出てくる。

さらに、栄養不足の身体は酸化しやすい、つまり老化しやすい状態が続く。

糖質を摂取し続けることは、身体に大きなダメージを与え る行為なのだ。

良いアブラと悪いアブラを明確に区別せよ!!

糖質を減らして脂質を増やす、と言っても、「アブラ」なら何でも良い、というわけではない。

アブラには明確に良いアブラ、つまり積極的に摂取するべきアブラと、悪いアブラ、つまり摂取してはいけないアブラがある。

しかも、現代社会においては、摂取すべきではない悪いアブラが我々の日常生活に溢れている。

悪いアブラを徹底的に排除し、良いアブラだけを積極的に摂取することがとても大切だ。

積極的に摂るべき良いアブラ

人間は自分の身体の中でもアブラを作ることができるのだが、アブラの種類によっては身体が作れないものがある。

それら人間が作れないアブラは「必須脂肪酸」と呼ばれ、積極的に摂取した方が良い。

必須脂肪酸には「オメガ6」(リノール酸)と「オメガ3」(αリノレン酸」がある。

オメガ6のアブラは、紅花油、ひまわり油、綿実油、ごま油、グレープシードオイルなど。

オメガ3のアブラは、亜麻仁油、えごま油、ヘンプシードオイル、魚の油、チアシードなどに含まれる。

オメガ6もオメガ3も必要な油なのだが、現代社会で生きていると、オメガ6の摂取量が非常に多くなり、オメガ3が不足してしまう。

理想のオメガ6とオメガ3の摂取比率は4:1程度だが、現代社会に生きていると40:1くらいになってしまう。

なので、積極的にオメガ3を含むアブラを摂取すると良い。

僕は毎朝のサラダや、昼ごはんのオクラ納豆に亜麻仁油をたっぷり掛けて食べるようにしている。

旅行に出かけるときも、小分けパックの亜麻仁油を持って歩き、そのまま飲むようにして摂取している。

絶対に避けるべき悪いアブラ

いっぽう、身体に害がある、避けるべきアブラもある。

その代表が、トランス脂肪酸を含むアブラ、そしてキャノーラ油に代表される、いわゆる「サラダ油」である。

トランス脂肪酸を含むアブラ

トランス脂肪酸を含むアブラの代表格は、マーガリン、そしてショートニングだ。

マーガリンはアメリカでは毒性が強いため使用禁止になっているが、日本ではまだ野放しになっている。

ショートニングはコンビニなどのケーキやシュークリームなどの菓子類で、生クリームの代用として使われている。

マーガリンにしろショートニングにしろ、安価に作ることができるため、価格の安いパンやケーキ、菓子類などに大量に含まれる。

また、サラダ油などのアブラを高温に加熱して炒め物をしたり、揚げ物をしたりすると、アブラがトランス脂肪酸に変化する。

特に飲食店などのアブラは使い回しをしていて劣化しているケースが多く、トランス脂肪酸を多く含んでいる場合が多い。

化学処理しているアブラ(キャノーラ油などのサラダ油)

スーパーなどで安価に市販されている植物油の大半は、複雑な化学処理をして精製している。

それらは毒性の強い化学溶剤を使って処理されていて、体内に入ると炎症を引き起こす。

植物油を使う場合は、化学処理をしていないものを選ぶ必要がある。

それでも炒め物や揚げ物を食べたいときは

高温で加熱したアブラが身体に毒であると分かっても、日常的に炒め物や揚げ物を食べたいときもある。

そんなときは、加熱によって酸化してトランス脂肪酸に変化しないアブラを使うと良い。

それは、バター、ラード、ココナッツオイル、ギーなど「飽和脂肪酸」に分類されるアブラである。

オリーブオイルは酸化しやすいため炒めモノには向かない。

オリーブオイルを使いたいときは、材料を先に蒸すか茹でるかして、あとからオリーブオイルを掛けて食べると良い。

まとめ

アブラはカロリーが高いから太る、という認識をしている方も多いと思うが、それは誤解だ。

アブラが単体で人を太らせることはない。

アブラは、糖質と同時に摂取することで、人を太らせる。

生クリームや揚げたドーナッツ、とんかつやフライドポテトが太ると言われるのは、油と糖質をセットで同時に摂取するからなのだ。

僕自身、積極的にアブラを摂取し、主食を日常の食事からなくしてしまったが、体重は増えるどころか10kgも減り、精悍になった。

さらに食後に眠くなることもなくなり、午後から夕方にかけてのパフォーマンスが圧倒的に良くなった。

体調も良くパフォーマンスも高く、精神のアップダウンもなく、いつも機嫌良く生きられるようになった。

この書評ではとてもすべてを網羅することはできない。

ぜひ本書を精読して、ハイパフォーマンスを手に入れて欲しい。

なお、身体に関することは、個人差が大きく、また病院にかかっている人は、かならず実践する前に主治医に相談するようにと、本書でも釘がさされている。

その点に留意して、ぜひ取り組んでみてほしい。

超オススメの一冊!人生変わるよ!!

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