書評

サラリーマン再起動マニュアル by 大前研一 〜 熱さと情報量は尋常じゃない! [書評]

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ブックレビュー2010年32冊目の読了として、大前研一氏著、「サラリーマン再起動マニュアル」を読了。

恥ずかしながら、今回大前研一氏の著書を初めて読ませてもらった。

密度か濃く勉強になる点が多いのだが、読了後に残る後味の悪さが気にかかったので、何が問題なのかを整理してみよう。

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サラリーマン再起動マニュアル by 大前研一 〜 熱さと情報量は尋常じゃない! [書評]

本書で僕が感じた居心地の悪さは大別して以下の3点だ。

論旨が定まっておらず、書き散らしている感が強い

タイトルは「サラリーマン再起動マニュアル」なのだが、本の半分ぐらいは著者が世界を巡って知った見聞のお披露目に使われている。

ZARAの工場見学の話などは非常に興味深く面白いのだが、本書の主題からはずれているように感じる。

それ以外の部分も全体的に本のロジックが定まっておらず、フラフラしているように感じる。

問題提起だけで解決策の提示がない

日本のサラリーマン、特に本書でターゲットとしている30代中盤から40代の人達に元気がないことは確かなのだと思う。

そうは思うし、著者は我々よりも強いエネルギーを持って物事に対処してきた結果、現在のような大御所となったのだとは理解できるのだが、「元気がない」、「再起動しろ」という問題提起の割に、具体的な再起動方法に関しての記述が少なく、自分自身に再起動が必要だと感じている人の助けになりにくいのではないだろうか。

自慢話が多い

著者の過去の部下育成方法や行動力など、持論の展開に都度自分がいかに優れていて、他者が劣っているかという自慢話が含まれるように感じる。

これは僕がひねくれているせいなのかもしれないが、どうにも上から読者を見下ろしているように感じられ、説教をされている感じで読んでいて疲れてしまう。

とまあ、ネガティブな言葉が並んでしまったが、著者の熱意と情報量は凄いと感じる。

さすが実際に現地まで足を運んだだけのことはあるという考察が続き、一読の価値はある。

自己啓発書として読もうとすると無理があるのかもしれない。とても行動力があって鋭くて頭がいい先達のエッセイだと思って読むと、気づく場所も変わってくるだろう。

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