エッセイ日常

麻布に戻ってきて半年たって思うこと

エッセイ
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今年の5月5日に文京区小日向から港区元麻布に引っ越しをした。今日でちょうど半年がたった。

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文京区には大塚と小日向の2ヶ所に合計約4年半いたことになる。

4年半前まではいまと同じ元麻布に住んでいたわけだが、当時といまは自分の職業というか生き方が全然違うので、同じ街に住んでいるとは思えない。

今回麻布に住んでみて、多くのクリエイターや作家の方などが麻布や青山、表参道、代官山といった場所に住む理由が良く分かった。

2ヶ月前に「4ヶ月住んで思うこと」というエントリーを書いていて、その内容と重複する部分も多いのだが、いまの思いを書いてみようと思う。

 

 

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麻布に戻ってきて半年たって思うこと

 

感度が良い人 = 自分の脚で立っている人が多い

麻布に住んでいて街を歩いていると、「感度が良い人」が多いと感じる。

服装であったり会話であったり、態度であったり、身のこなしであったり。

感度が良いというのは「流行を追い掛けている」という意味ではない。

時代の流れを感じ取り、自分の頭と五感で考え感じ、それを行動に移している人、というイメージだ。

 

 

僕自身がクリエイターの端くれであることあって、クリエイター仲間がどんどん増えていることもある。

クリエイター以外にも、お店や企業の経営者さん、自営業者さんも麻布界隈には多い。

さらに外国の大使館や大使公邸などが多く、外資系企業も多いため、外国人もたくさんいる。

さまざまな人が入り交じって暮らす街には多様性が生まれ、「人と違う」ことに寛容で積極的な文化が生まれる。

自分オリジナルの活動をしている人たちと触れ合い会話し刺激し合えることは幸せなことだ。

以前サラリーマン時代に麻布に住んでいたときにはまったく感じなかったこのことに気づけたことは大きい。

 

 

 

街が家で家がコックピットという感覚

麻布に引っ越してから、自宅にいても、部屋着を着ているということがなくなった。

なぜなら気が向いたらスッと外に出たいから。

そして外に出ると知り合いに会う可能性がかなりあるのと、街行く人が皆ちゃんとした格好をしているので、自分も街に見合う格好をしたいと思うから。

家からすぐ近所には、素敵なカフェが幾つもある。

美味しいレストランも数えきれないほどある。

六本木ヒルズには映画館もあるし美術館も展望台もある。ミッドタウンや新国立美術館もある。

街を回遊していると、この街自体が自分の家という感覚に陥る。

そして僕の自宅がコックピットなのだ。

小日向に住んでいるときには、僕は渋谷や新宿、麻布に「出かける」ことで、必要なモノを買ったり友達と会ったりしていた。

しかし、麻布には僕はもともと「組み込まれて」いる感覚が強い。

僕は街の一部であり、街は僕の家として機能している。

この感覚も以前住んでいたときにはなかった。

サラリーマン時代の僕は、平日は朝から晩まで麻布の外にあった会社に通っていたから、そんな感覚がなくても当然だ。

平日でも休日でも好きなときに街をふらふら回遊できる立場になったからこそ感じる感覚なのだろう。

街との一体感は、なかなか素敵なものだ。

 

 

 

都心のど真ん中で敢えて引き篭もる

僕が会社を退職して独立したとき、僕は文京区小日向に住んでいた。

小日向に住んでいた頃は、僕は一日家に引き篭もるのが嫌いだった。

小日向はとても良いところで、犯罪発生率は都内で一番低いような、静かで平和な場所だった。

しかし、街には老人が多く学校もたくさんあり、子供と老人の街という印象が強かった。

治安も良く平和で穏やか、しかし刺激が全然ない。

だから家にじっとしていると、世の中から置いていかけるという焦燥感と孤独感があった。

でも、麻布に移って僕は引き篭もることが大好きになった。

引き篭もっていても、街との一体感があるから孤独を感じないし、置いていかれている感もない。

麻布は、何をして食べているのかさっぱり分からないような怪しげな男どもが日中から平気でフラフラしている街だ(そして僕もその一人だ)。

引き篭もりに飽きれば六本木ヒルズやミッドタウンにぶらぶら出かけてもいい。有栖川公園に行ってもいい。

家のすぐ外にある街が活き活きしているからこそ、安心して引き篭もることができる。

最近の僕にはそれがとても快感である。

 

 

 

街と自分のベクトルが合っている快感

11年前から5年前まで麻布で暮していたときには、正直微妙な違和感があった。

当時はそれをうまく言葉にできなかったのだが、それは「街と自分のベクトルが合っていなかった」ために感じた違和感だった。

当時の僕は中小企業のサラリーマン。

平日は朝8時には自宅を出て、早い日でも帰ってくるのは19時過ぎ。遅い日はもっとずっと遅くなる。

麻布には寝に帰ってくるだけだったのだ。

そして当時の僕は土日だからといって文化度の高い活動をしていたわけではない。

休みの日は昼から酒を飲みゴロゴロと寝ころんでテレビをぼんやり眺めるだけの週末。

そして体重は105kgにもなり、ぶくぶく太り醜かった。

 

 

そう、僕は麻布に住む必然性がないのに住んでいることに対する違和感を感じていたのだ。

家賃が安い地区ではない。日中まったく街におらず、土日は家でゴロゴロしているだけなら、どこに住んだって同じことではないか。

そして当時も麻布の街には、自分の意志と力で生きる人たちがたくさんいた。

そして僕はそういった「自由」な人たちに嫉妬し、嫉み、そして彼らを恐れていた。

だから僕は当時の街に微妙な違和感と疎外感を感じながら生活することになった。

 

 

でも今回は違う。僕はこの街に住むことを必要としている。この街が僕を呼んでいるし、この街にとっても僕が戻ってきたことは良いニュースのはずだ。

僕はこうしてコックピットに座り、街から情報を発信し続けている。

毎日街を歩き、走り、店に入り、買い物をし、人と会い、酒を飲む。

人生における活動の拠点として、街があって家がある。自分のベクトルと街が発しているベクトルが合っていることをハッキリと感じる。

そしてそれを感じることは快感である。

 

 

 

まとめ

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住む場所は人間の活動や人格に大きな影響を与える。僕は本当にそう思う。

特にクリエイターにとって、住む場所と家の環境はすごく大事だと実感している。

麻布に引っ越して、僕はとても活発になったと思うし、周囲からもそう言われることが多い。

そして実際自分が良い方向にどんどん変化していることを実感している。

この家と土地は僕にパワーをくれている。そう感じるのだ。

良いスパイラルが起こっている。

だからそのエネルギーに乗って突き進もうと思う。

ガンガンいこうぜ!

半年たったいま、そう感じている。

来年の5月に僕がどんなことを書くのか、今から楽しみだ。

 

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