イベントエッセイ日常

家のかぎ紛失と愛猫クリちゃんの旅立ち

イベント
スポンサーリンク

不思議なことが起きた。家のかぎがなくなったのだ。

スポンサーリンク

家の鍵がない

131010-01-12

鍵がないことに気づいたのは昨日の昼前。

午前中の仕事を終えてランニングに出ようとして鍵を持とうとしたら、定位置であるデスクの引き出しになかった。

我が家は整理整頓が行き届いているしモノも家具も少ない。

そして僕は鍵は必ず定位置に戻す性格なので、行方不明になることは滅多にない。

 

 

前夜はお客さんがいらして食事とお酒を楽しみ、お見送りしてからちょっとだけウォーキングに出た。

日課としている1日1万歩にちょっと足りなかったからだ。

5分ほど歩いて家に戻り、マンションのエントランスのオートロックを鍵を使って解除して帰宅した。

だからその時点で鍵は確実にあった。

 

 

すぐに僕はルーフバルコニーに干してある洗濯物のところへ行った。

前夜履いていたズボンは朝洗濯して、僕が自分で干した。

鍵が定位置にない。ならばズボンから出さずに洗濯したのだろう。

当然そう考える。

しかし、ズボンのポケットにも洗濯機の中にも鍵はなかった。

あれ?これはひょっとして本格的にヤバいかも?

僕はそう思った。

 

 

家中を探して歩きつつ、前夜の記憶を整理した。

お客さんが帰られたあと、僕は可燃ゴミをまとめてマンション1階のゴミ置き場に出した。

ただし、それがウォーキングの前か後か、定かでなかった。

僕のデスクの脇のゴミ箱は、その日届いた宅配便の段ボールに入っていた緩衝材が山盛り入っていた。

だから、もしデスクの隅に置いた鍵が何らかの理由で滑り落ちてゴミ箱に入ったなら、緩衝材のせいで音がせず、気がつかなかった可能性がある。

そしてそのゴミを台所のゴミとまとめて袋に詰めてゴミ置き場に出したのだ。

 

 

「それ、ウォーキングに行く前だったと思うよ」

奥さんはそう言った。僕としても納得の答えである。

僕は合理主義なので、ウォーキングに行くついでに一階のゴミ置き場に立ち寄ることを好む。

一度ウォーキングに出て、部屋に戻ってから再びゴミを出しに1階に降りるのは非効率的である。

だとすると、ゴミ箱に落ちた鍵を間違えて捨てたということにはならない。

なぜならゴミ箱はほぼ空で、中身を確認したが、鍵は入っていなかったからだ。

その後もデスクの引き出しを全部出して中身も一つずつ確認したがない。

デスクと床の隙間、本棚と床の隙間、洗濯機の隙間なども全部チェックしたが見つからない。

途方に暮れているときに、あるモノを僕は発見した。

 

 

 

有力な証拠が登場するが

131010-01-11

この写真、なんだか分かるだろうか。

これは僕が鍵に付けていたストラップの一部だ。

 

これが洗濯機の前にぽとりと落ちていたのだ。

ボロボロによれて千切れてしまっている。これは明らかに洗濯機で洗われてしまったせいでこうなったのだろう。

前日までストラップはまったくほつれもなくしっかりしていたのだから、これは間違いない。

このストラップがここに落ちていたということは、鍵もきっと家の中かルーフバルコニーにあるはず。

僕はそう思いさらに探し回ったが、鍵は不思議と出てこない。

そのうち窓の外は暗くなり始め、僕は一旦捜索を打ち切った。

夜は会合があって外出する用事があった。

僕は奥さんに鍵を借りて外に出た。借り物の鍵で出かけるのは、ちょっとだけ違和感があった。

 

 

 

クリちゃん逝く

IMG_0013

会合で楽しく語り飲んで皆さんと別れ、芋洗坂を歩きながらメールチェックをすると、母から「クリちゃん」というタイトルの短いメールが届いていた。

中身は見なくても分かる。愛猫クリが死んだのだ。

クリは19歳、生まれて1ヶ月もたたない本当に小さな仔猫として我が家にやってきた。

当時僕はまだ実家で暮らしていたので、クリと毎日遊んだ。

19年前は1994年。僕がフリーでの活動を諦めてサラリーマンになった年だ。

世の中はバブル崩壊でめちゃくちゃになっていた。そして我が家も借金返済が滞るなど、良くないニュースが続々と飛び込んできていた。

そんな時に我が家にやってきたクリちゃん(兄)と半年遅れで生まれたマリちゃん(妹)。

二匹の仔猫がやってきたことは、西麻布の実家にいた僕たちにとって、最後の良いニュースだったかもしれない。

 

 

110803-08-2

131010-01-1

 

その後僕は1997年に実家を出て一人暮らしをはじめ、その後結婚。二匹のネコたちとは離れて暮らすようになった。

お正月や誰かの誕生日などで実家に顔を出すと、二匹のネコが元気に迎えてくれる。それがとても楽しみだった。

そんなネコたちに最初の異変が起きたのは、7年ほど前だろうか。お兄ちゃんのクリが、癲癇の発作を起こすようなったのだ。

発作がたびたび起きるようになりクリは発作を抑える薬を常用するようになった。

薬を飲むと意識が朦朧とするらしく、いつもボンヤリして動きも鈍くなり、おじいさんのように老け込んでしまったクリを見るのは悲しかった。

 

 

 

131010-01-2

そして一昨年のこと。妹のマリが急死した。

 

マリちゃんは星になった  日刊たち vol.109 新米フリーエージェントな日々 | No Second Life

 

マリは元気いっぱいだったのだが、歯周病に罹った。

どうもウィルス性の歯周病のようで、口から喉が腫れて食べたり飲んだりできなくなってしまうらしい。

まだまだ元気だと思っていたマリが突然死んでしまったことはとてもショックだった。

癲癇の発作持ちのクリの方が先に逝くのではというボンヤリした予感があったのだが、まさかあんなに元気だったマリが死んでしまうとは。

 

 

 

131010-01-3

クリは突然具合が悪くなったというよりは、徐々に衰弱して弱っていったようだ。

最後に会ったのは僕と母の誕生会の時。今年の7月のことだ。

この時も歩いてはいたが、ときどき倒れたりもしていて、かなり弱っている感じだった。

そして母がFacebookに「そろそろ厳しい」ということを書き込んでいたので、僕としても覚悟はできているつもりだった。

でも、実際に母から届いたメールを見たら、クリがやってきた時からの色々なことを一気に思い出してしまい、歯止めが効かなくなってしまった。

 

 

 

鍵はクリが天国に入るために持っていったのかな?

131010-01-4

今朝になってもう一度鍵を探したのだが、やはりない。

ストラップがあったのだから、鍵も一緒に出てきてもおかしくないのだが、見つからない。

まあいいや。合い鍵を作ったうえで、そのうち出てくるかもしれないからのんびり待とう。

そう思った時に、ふと思った。

鍵はクリが天国に入るのに必要だったから、クリが持っていったのかも?と。

僕の性格からして、鍵をいつもと違うところに置いて、それが見つけられないというのは、どうにも腑に落ちない。

クリが旅立つのに必要だからと、先にあっちに行ってるマリに頼んで、ちょいと拝借していったのかもしれない。

黙って持っていっちゃ悪いと思って、ストラップの一部だけ牙で齧って残していったのかな?印のようにして。

 

 

そう思ったら、何だかとても温かい気持ちになり、そしてそれと同時に涙が止まらなくなった。

クリの旅立ちに僕がちょっとでも役に立てるなら、こんなに嬉しいことはない。

そのままずっと向こうで使っててもいいし、もういらないなら適当に返してくれてもいい。

ときどき遊びにきてよ。大好物のするめを用意しておくから、一緒にまた遊ぼう。

クリちゃん、ウチに来てくれて本当にありがとう。マリちゃんと一緒に楽しく素敵な時間を僕たち家族に与えてくれて、本当にありがとう。

僕はまだまだこっちでやることがたくさんあるので、そっちでマリちゃんと一緒に楽しく遊んでいてよ。

いつか、僕がそっちに行くときには、その鍵を使って僕を天国に入れてくれると助かる。

よろしくね、クリ(^-^)。

 



 

 

関連エントリー:

タイトルとURLをコピーしました