書評

自分を劇的に変えたいなら「コンフォートゾーン」を変えなさい!!

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「コンフォートゾーン」という言葉をご存知だろうか。

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コンフォート・ゾーン(Comfort Zone)とは、「快適な領域」という意味になる。

これは脳科学と心理学の用語である。

僕たち人間は、まったく無意識に、自分にとって一番快適な領域で生きている。

「領域」というのは物理的な場所だけを示すのではない。

職業、収入や財産、家庭内における立場など、僕らのすべての活動が、コンフォートゾーンの中で行われているのだ。

 

 

人間は無意識に変化を恐れる生き物だ。

「変わりたい」と願っているのに変われないのは、脳と心が変化を嫌うからだ。

例えば、「痩せたい」と願うなら、食事の量を減らして運動量を上げれば良い。

頭では分かっているのに食べてしまうのは、痩せるという変化を起こす行動を脳が嫌うからだ。

つまり、痩せることは、自分のコンフォートゾーンの外側に出ていく行為で、それを脳は嫌がり、「いつも通り食べて安心させてくれ」という信号を発信してしまうのだ。

これではいつまで経っても変わることはできない。

 

 

では、変わりたい僕たちはどうすればいいのか。

そう、自らが望む「コンフォートゾーン」を作り、その中に飛び込んでしまえばいいのだ。

そんなことができるのか?

この本にその方法が書いてある。

苫米地英人さんの「コンフォートゾーンの作り方」という本だ。

 

コンフォートゾーンの作り方

苫米地英人 フォレスト出版 2010-08-23
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脳科学の権威である苫米地さんが、僕らのコンフォートゾーンについて、科学的に、分かりやすく解説してくれている。

早速紹介しよう。

 

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自分を劇的に変えたいなら「コンフォートゾーン」を変えなさい!!

 

人間は現状を維持する生き物だ

人間という生き物は、現状を維持する生き物だ。

周囲を見渡してみて欲しい。

早起きの人はだいたいずっと早起きだ。

太っている人はずっと太ったままで、痩せている人はずっと痩せている。

だからこそ、太っていた人が急激かつ健康的に痩せると、人々は驚くし称賛の的となる。運が良いと「iPhoneダイエット」などという本まで出せたりする(笑)。

 

 

「ホメオスタシス」という言葉を聞いたことがある方も多いだろう。

ホメオスタシスとは「恒常性維持機能」のことだ。

これは生物学用語で、生物が長く生きるために、身体の安定的な状態を維持しようと自律的に反応する機能のことを指す。

「熱が上がれば汗を出して熱を下げようとする」ような、生命維持のための身体の機能だ。

 

 

「コンフォートゾーン」は、人間の心のホメオスタシスのことだ。

僕らは普段自分のコンフォートゾーンなど意識せずに生きている。

だが、僕たち人間は「習慣の塊」なのだ。

マクドナルドに定期的に通う人は通い続け、まったく行かない人はまったく行かない。たまに行く人は「たまにはMac行くか」とたまに思う。

すべての人の行動は、あらかじめ過去の行動やその時の心の動きから導かれているのだ。

 

 

 

コンフォートゾーンは過去の自己イメージが決める

「夜更かししないで早起きしたい」

そう願っているのに、夜になるとせっせと色々活動してしまい、結局寝るのは真夜中になる。

「どうしてこうなっちゃうんだろう?」と悩んでも、なかなか解決しない。

それは、僕らが「真夜中まで活動する」という習慣から導かれた、「夜型人間」コンフォートゾーンの中に生きているからなのだ。

 

 

夜更かしばかりしている人は、夜更かしする自分のことは、簡単にイメージできる。

23時になったらテレビのあの番組を視て、それからFacebookを開いて、その後お風呂に入って、などなど。

なぜ簡単にイメージできるかというと、それは自分の習慣になっているからだ。

一方で、夜更かしの人は、朝4時半に爽やかに目覚め、夜明けの街をランニングする自分のことを、リアルにイメージすることはできない。

なぜならやったことがないからだ。

夜明けの街がどんな雰囲気か、たっぷり眠っても早朝に自然と目が覚める気分がどのような感じなのか、体験したことがほとんどないので、想像しにくいのだ。

イメージできないことは、うまく実行できない。

習慣とは、過去の自分の行動結果の集積である。

何度もやってきたことだから、簡単にイメージできるのだ。リアルにイメージできることは、人間は簡単に実行することができる。

 

 

お金のことも同様だ。

普段からお金を貯める習慣がない人が大金を得ると心が不安定になる。

せっかくお金を得ても、「お金がない」状態がその人のコンフォートゾーンだから、お金がある状態が「不安」「落ち着かない」心理を生んでしまう。

すると、その人は急にお金をばんばん使い贅沢をし、無駄にタクシーに乗ったり豪遊したりして、お金を使い果たしてしまう。

そして元通りお金がなくなると、「やれやれ、やっと自分の居所に戻ってきた」と安心するのだ。

これではいつまで経ってもお金は貯まらない。

 

 

時々、夫からひどい家庭内暴力を受け続けている妻が、それでもその家から逃げ出そうとせずに耐え続けてしまう、というような痛ましいニュースを見ることがある。

その原因の一つが、「暴力を受ける日常」がその人にとってのコンフォートゾーンになってしまい、そこから逃げることに対して生理的恐怖感が出てしまう、ということがある。

コンフォートゾーンの力は、そのように、とても強いものなのだ。

 

 

 

新たなコンフォートゾーンはこう作る

いまの自分を劇的に変えたいと願うなら、ずばり、コンフォートゾーンを変えるしかない。

「コンフォートゾーンを変える」とは、自ら「ホーム」の環境を捨て、「アウェー」の状態に身を置くことだ。

心地良い環境を捨ててイバラの道に入っていくことが、嬉しいわけがない。

居心地の悪い場所に自分を置くと、脳はあらゆるテクニックを駆使して、元の状態に自分を戻そうとする。

「こんな背伸びしたってどうせ自分には無理だ」

「バカな夢を見ていただけだ。現実を見よう」

そんな心理が働き、せっかく踏み出した一歩を台無しにしようとするのだ。

 

 

その心理を突破して、「なりたい自分」になるためには、「なりたい自分」をより大きく変化させることだ。

簡単にいえば、「夢はでっかく持とう!」ということだ。

現状と夢の間のギャップが大きいほど、変化の際に生じるエネルギーが大きくなる。

「なりたい自分」をコンフォートゾーンにするためには大きなエネルギーが必要だ。

「2kg痩せたい」「年収10%アップ」というような小さな目標だと、「現状のままでもひょっとすると上手く行くかも?」と考えてしまい、行動は変化しにくい。

だからこそ、目標は大きく設定し、コンフォートゾーンを一気に変化させる。

そして「小さな成功体験」を積み重ね、変化する自分にリアリティーをもたせ、その気になる。

それがコツなのだ。

 

 

 

「リアリティー」が夢実現のキー

たとえば年収500万円の人が「年収1億円!」という目標を設定したとしよう。

この「年収1億円」の世界が、その人のコンフォートゾーンになるためには、何が必要だろうか。

一番必要なこと、それは「徹底的なリアリティー」である。

 

 

年収1億円の人は、どんな仕事をしているのだろうか。

年収1億円の人は、どんな洋服を着て、どんなモノを食べているのだろうか。

預金通帳の残高は?家はどこ?車は?旅行は?持ち物は?

 

 

イメージできない自分には到達することができないのだ。

だからこそ、お金持ちが宿泊するホテルに思い切って泊まってみたり、高級レストランで食事をするなどして、五感を駆使してお金持ちの世界をイメージできるようになるといい。

その際大切なのは、新しいコンフォートゾーンの中に「自分はすでに含まれている」と想像し続けることだ。

「目標は既に達成されている」と強くイメージすると、自分の中でコンフォートゾーンが変わり始める。

「年収1億円の自分のはずなのに、年収が500万円しかないのはおかしい」と違和感を感じ始めるのだ。

すると僕らは、居心地の良い「年収1億円の世界」に「戻る」ためにはどうすればいいか、ありとあらゆる方法で探し始め、行動を開始する。

夢の場所が「本来自分がいるべき場所」と思えれば、実現はもう簡単だ。あとは日々そのゴールに向けて突っ走れば良い。

 

 

 

まとめ

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多くの人は人間に「コンフォートゾーン」が存在していることすら知らずに生きている。

身体に染みついてしまった悪い習慣を断ち切ることができないのは、あなたや僕の意思が弱いからではなく、コンフォートゾーンが邪魔をするからなのだ。

うまく行かないのが当たり前なのだ。

そう考えると、少し気が楽になるのではないだろうか。

 

 

コンフォートゾーンを変え、新たに自分が設定したコンフォートゾーンに自らを移動させる。

それは言葉にして書くのは簡単だが、なかなかうまくいかないことが多いだろう。

だが、大きな夢や目標を掲げ、そこに向かってコツコツと歩むことでしか僕らは変わっていくことができない。

だからこそ、「そんなの馬鹿馬鹿しい」と切り捨てずに、試してみていただきたい。

 

 

僕自身が大きく変化した時には、「コンフォートゾーン」という言葉すら存在を知らなかった。

でも、結果として僕は、「非常に高い目標を掲げ」、「変わった後の自分にどうしてもなりたいと願い」「変わった後の自分をリアルにイメージ」していた。

結果としてだが、僕は本書で苫米地さんが指導している「コンフォートゾーン改革」を、無意識に実行していたのだ。

 

 

本書「コンフォートゾーンの作り方」には、このブログではとても説明しきれない、多くの原理やテクニックが詰め込まれてる。

興味を持たれた方はご一読いただくと良いと思う。

オススメ!

 

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