1Q84 Book 3〈10月-12月〉 by 村上春樹 — 物語は本当に終わったのか? [書評]

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1Q84 Book 3〈10月-12月〉 by 村上春樹 — 物語は本当に終わったのか? [書評]

ブックレビュー2010年の58冊目は村上春樹氏の1Q84 Book 3を読了。

Book 1のレビューはこちら。

Book 2のレビューはこちら。

このBook 3を読むために、この物語をもう一度最初から読み返してきて、ようやくBook 3に辿り着いた。

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1Q84 Book 3〈10月-12月〉 by 村上春樹 — 物語は本当に終わったのか? [書評]

従来になく複雑で立体的なプロットで、いったいこれをどうやって収拾させるのだろうかと不安に思いつつBook 3を読み始めたのだが、思わぬ援軍が登場し、物語を整理するのを助けてくれた。

援軍とは主に二人。

一人目は牛河である。

教団「さきがけ」側のメッセンジャーとして天吾の許に現れた謎の男牛河だが、Book 3で突如第3の主役格に抜擢されることになる。

Book 2までは天吾の章と青豆の章が交互に繰り返されつつ物語が進行していたが、Book 3には牛河の章が加えられ、牛河、天吾、青豆の3人の章が交互に繰り返されつつ物語が進行する。

牛河の抜擢は非常に重要な意味があった。

これによって、天吾も青豆も知らない、教団「さきがけ」のより生々しい姿を読者は無理なく与えられることになった。

牛河の章がなければ、「さきがけ」メンバーの心の動きが同時進行での物事の進み具合などを、無理なく読者が知ることは不可能だっただろう。

そして、もう一人の援軍とは、ナレーターである。

Book 1のレビューでも書いたが、1Q84は村上春樹が発表した、初めての三人称長編小説である。

三人称小説とは、主人公が「僕」ではないということ、つまり主人公の心の動きや行動を独立した第三者がナレーターとして介在し、小説が進んでいく手法で、従来村上春樹はこの手法を長編には採用してこなかった。

一人称小説の場合、主人公は「僕」なので、主人公自身が見たり聴いたり感じたりしたことが物語の構成要素となる。

僕が知らないことを読者は基本的には知ることができない。

それに対して三人称小説では、独立したナレーターがいるために、主人公が知らないことも読者は知ることができるようになる。

例えば、「ttachiのポケットから財布が落ちたことに、彼自身はまったく気付かなかった」という文章が成立することになる。

一人称でこれを書くことはできない。「僕のポケットから財布が落ちたこと、僕自身はまったく気付かなかった」という文章は成立しない。

成立するのは唯一、「僕」がどこかしらのタイミングで財布を落としたことに気付き、過去の自分がそれに気付いていなかったことを述懐する場合だけだ。

その場合、タイムラグはあるものの、「僕」は述懐する前のどこかしらの段階で、財布をなくしたことに気付いていることが絶対条件となり、本人が落としたことに気付かない限り、財布を知らない間に落としたことを本人が述懐することはできない。

そしてこの三人称小説におけるナレーターの特権を、村上春樹氏は今回使ったのだ。

青豆、天吾、牛河の3者が偶然にもわずか数メートルの範囲に集いつつも、牛河は青豆を、青豆は天吾を、天吾は青豆を、見つけることができなかった。

非常に入り組んで即時性が求められる箇所を切り抜けるために、ナレーターはBook 3になって初めて、何故牛河が青豆を見つけられなかったのか、何故青豆が天吾を見つけられなかったのかを僕ら読者に解説してくれたのだ。

この手法を使ったことに恐らく賛否両論があると思う。

ナレーターがトリッキーな場面を解説し、謎解きをしてくれることは他の小説にも山のようにあることで、格別非難されるべき手法ではないと僕は考える。

だが、村上春樹氏は従来この手法を意図的に避けてきたように思え、だからこそ、ちょっとだけ「惜しい」と感じてしまう部分があったことは否めない。

だが、やはりこの手法を抜きにしては、別々の章でバラバラに進行する3つの物語を、同じ場所と時間に結びつけて合体させることは不可能なのだろう。

事実このナレーターの雄弁なアドバイスにより、僕らは物語の向かう方向を正しく修正し、安心して読み進むことができるようになった。

さて、そして物語はBook 3の終わりに至った。そして僕は思う。この物語は終わったのか?と。

Book 2で終わりと言われてしまった場合に較べればずっとまともな切れ目だと思う。天吾と青豆は無事出会い、そして熱く深い夜を供にしたし、牛河はもうこの世にいない。

でも、僕はこの小説はBook 4へと続くのではないかと感じている。

もう一人の主役格のふかえりは途中ですっと姿を消したまま、最後まで登場しなかった。

リトルピープルが作る空気さなぎの正体も、青豆のおなかにやどった「小さき者」の今後の姿もまだ不明なままだ。

確かにこのまま終わりにしたとしても、物語としては成立するだろう。

だが、僕がもし村上春樹なら、このまま終わりにはしない。天吾と青豆が出会った後の、リトルピープルと彼らの最後の対決と、ふかえりと青豆のおなかの中の小さき者を書くだろう。

今の時点で物語が続くのかはまだ不明だ。

だが、僕は、このお話しは第4巻に続くと、とりあえず仮定することにした。そして来年を待つ。

それが一番しっくりくる結論のようだ。

1Q84 Book 3 のチェックはこちらから!

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作家、プロフェッショナル・ブロガー、心理カウンセラー、人材開発トレーナー、イベントプロデューサー、情報発信コンサルタントなど、複数の肩書きを持ち、多面的に活動するノマドワーカー。 著書に「ノマドワーカーという生き方」「サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法」「クラウド版デッドライン仕事術」などがある。 株式会社ツナゲル 代表取締役社長兼C.E.O.。現在東京六本木と鎌倉のデュアルライフ実践中。詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。

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