話し方・聞き方・人間関係書評

毒舌の会話術 by 梶原しげる 〜 毒舌力を磨け!! [書評]

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ブックレビュー2010年の39冊目は梶原しげる氏著、「毒舌の会話術」を読了。

元文化放送アナウンサーで現在はフリーとなった著者が、芸能人、著名人らがどのように毒舌を技術として持ち、会話に毒舌術を織り交ぜることによって自らの魅力を高め、他者を惹き付けているかを分析する「毒舌入門書」。

これは面白かった。今まで毒舌の人を分析したこともなかったし、自分が毒舌家になりたいとも思ったこともなかったために、「毒舌」というジャンルは完全にノーマークだったが、毒舌がいかに高等なテクニックであり高度な戦略を必要とするものかが良く分かった。

元猿岩石の有吉、北野武、松本人志、おすぎとピーコ、立川談志、イチローといった著名人の例をふんだんに用いつつ、また豊富な参考文献を引用しつつ、彼らがいかに有効に毒舌を会話に挿入し、それが彼らの会話をより魅力的なものに昇華させているかが説明されているのだが、これが本当に著者の解説の通りで実に勉強になる。

中でも面白かったのが、田中真紀子と綾小路きみまろの毒舌の会話の分析の部分で、著者が持ち出した架空の彼らの会話はまさに本人がそのまま語ったかのごとくだし、その毒舌が聴いている(読んでいる)我々にどのような影響を与えるのかについても、彼の解説の通りで、読みながらニヤニヤもし、そして何度も頷いてしまう。

最後に実践編があるのだが、これは難易度が高く、僕は試してみようという気にはならなかった。

それもそのはずで、毒舌は一歩間違えば「セクハラ」「パワハラ」「粗雑」「空気が読めない」人になってしまうリスクのあるすれすれの行為で、十分な鍛練なしに人マネでやってみるようなものではないのだ。

本書を読めば誰もが毒舌家の魅力を改めて体感し、そして自分もできればそんな魅力ある会話術を身に付けたいという誘惑に駆られるだろう。

だが、会話には必ず相手が存在する。大切なあなたの恋人や家族、友人を、間違った毒舌で傷つけることがないよう、くれぐれも注意してもらいたい。

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