書評

天才の作り方教えます! 書評「アインシュタイン・ファクター」

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もし、簡単なテクニックを知ることで、自分が天才になれるとしたら、あなたはその方法を知りたくはないだろうか。

実験によると、モーツァルトのピアノ曲「2台のピアノのためのソナタ ニ長調K448」を10分聴かせるだけで、その人の知能指数は8〜9ポイントも瞬時に上がるのだという。

だが、このように短期間に上昇した知能指数は、10分〜15分程度で元に戻ってしまうという。

だが、もしあなたが天才と同じように、溢れんばかりのイメージを常に持つことができるとしたら、どうだろうか。

本書「アインシュタイン・ファクター」では、ごく簡単な訓練によって、アインシュタインと同じように豊かな想像力を持つことができることを目指している。

 

 

アインシュタイン・ファクター 

リチャード・ポー きこ書房 2009-05-25
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by ヨメレバ

 

 

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天才は、「なる」ものだ

 

 

天才とは生まれながらに特殊な能力を持った特別な人だけがなれるものなのだろうか。

それとも、ごく普通の人間が、後天的に身につけることができるものなのだろうか。

本書のアプローチはもちろん後者だ。僕らは天才という「能力」を身につけることができる。それも簡単に。

著者の長年の研究から導いた結論はこうだ。

 

 

天才と呼ばれる人たちは特別な人間ではなく、私たちと何ら変わらないということ。ただほんの少し違うのは、彼らは意識のチャンネルを広げるテクニックやコツを知っていて、自分の潜在意識からの直感に常に注意を払っている、ということです。

 

 

 

つまり、コツやテクニックを身につければ、僕ら普通の人間も、後天的に「天才」になることができるというわけだ。

そんな魅力的なことが、果たしてあるのだろうか。

そのコツを、著者は「アインシュタイン・ファクター」と名付けたのだ。

 

 

アインシュタインは劣等生だった

 

 

アインシュタインといえば、20世紀を代表する天才として名を馳せている。

だが、実は彼は子供時代劣等生だった。

 

 

特に言語能力が劣っており、ギリシャ語の教師から、「そんなことでは、君は将来、何にもなれないよ」と叱責されていたという。

その後高校を退学となり、何とか入った大学でも就職の推薦状をもらえないなど、彼の若い日々は、後の栄光とは無縁の日々だったという。

だが、彼の頭の中には、常に豊かな想像力があった。

彼は、「光と同じ速さで、光線の中を走ったらどうなるんだろう?」という疑問を持ち、この疑問が相対性理論へと発展していくのである。

他の多くの人が思いもしないこと。思い付いても忘れてしまうこと。

直感力、想像力。そういった力がアインシュタインを天才に育て上げたのだ。

 

 

イメージ・ストリーミングで現実世界で夢を見る

 

 

では、どうやって僕らはアインシュタインのような直感力や想像力を得ることができるのだろうか。

それが本書の中核である「イメージ・ストリーミング」である。

イメージ・ストリーミングとは、目覚めていても夢を見ることができるように、次々とイメージが湧き出すテクニックのことを差す。

著者はイメージ・ストリーミングはごく簡単だと述べている。

やるべきことは以下だけだ。

 

座り心地の良い椅子に座り、目を閉じて、頭の中に浮かんだイメージを大きな声で説明する。たったこれだけ。

 

これだけ言われても、なんのことだか分からないだろう。多少の補足が必要だ。

 

  • 頭の中に浮かんだイメージは、大きな声で、他の人、あるいはボイスレコーダーに向かって説明しなければならない。小さな声では効果がない。
  • 説明をするときには、体中の全五感を使わなければならない。例えば、雪の積もった山を見たら、外見だけでなく、雪を口に入れたらどんな味がするか、手触りや匂いはどうか、山頂を吹く風の音はどうかなどについても説明することが必要。
  • 説明は、すべて現在形で話さなければならない。

 

これらを実践することで、天才の如くイメージが湧き出すのだという。

この文章だけを読んでも説得力がないだろう。

詳しい実施方法やそのコツ、さらには効用などについては、400ページを超えるこの分厚い本にギッシリ詰まっている。

興味がある人は是非熟読してもらいたい。

 

 

まとめ

 

 

直感でさまざまなことを理解すること。そしてその直感に従って行動すること。

天才とは、常に直感がやってくるための準備ができている人を指すのだという。

そしてその直感は、訓練とテクニックで誰でも身につけることができるのだ。

 

 

もしあなたもそんな境地になってみたいと思うなら、まずは本書を開き、学んでみてはどうだろうか。

信じるかどうかはあなた次第。だが、信じて実践してみても、誰も損をしない。

試してみる価値はあるのではないだろうか。

 

追記: 本書「モチベーションを思うまま高める法」のレバレッジ・メモ僕のFacebookページで公開しました。

 

 

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