自分の小さな「箱」から脱出する方法

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4. 「箱」の中にいる人間は他人をも「箱」に引き摺り込む

駅員と通勤客の場合は一過性の人間関係である場合が多いだろう。

だが、これが会社組織や家庭といった、継続性があり関係が束縛されている場所で起こると、事態はさらにやっかいだ。

上司が部下を、他の部下が見ている前で激しく叱責する。

上司はもちろん「箱」に入っているわけだが、叱責された部下も自分を被害者と捉え「箱」に入る。

そして理不尽な叱責を目の当たりにした他の社員達もまた、その上司に対して「箱」に入ってしまう。

するとその職場では、本来全員が協力して目指すべき「ミッション」や「業績」、「目標」などに目が行かなくなる。

チームのメンバー全員が「自分」のことしか考えなくなり、正しい行動が取れなくなる。

こうして組織は硬直化する。家庭も同じだ。

全員の心が開いているチームであれば、会議では自由な発言ができ、議論に意味がある。

ところが「箱」に入ったチームの会議では、部下は上司の顔色を伺い本音で語ることがない。

議論が生まれない会議を運営している上司は部下を「無能」だと見下すようになり、それが言葉や態度に表れる。

自分たちが「無能」だと思われていると判断した部下たちは、上司を「横暴」で「利己的」と判断し、上司への献身的な協力を放棄する。

人間関係はこうして死んでいく。

こうした関係を改善できるのは、そのチームで一番力が強い人間,つまりリーダーだ。

会社であればチームの長だ。究極的にはその会社の社長ということになる。

社長が箱に入っていたら、その会社はどうにもならない。

社長さえ箱から出て冷静でいれば、まだ可能性はある。

家庭では、一番力が強い人物。

通常は夫、父がその位置を占めるだろう。

父であり夫である人物が箱から出られれば、その家庭は劇的に変化出きる可能性がある。

だが、それがなかなか難しいのだ。

何故か。

何故なら、本人は「自分だけが正しくて相手が全部間違っている」と思っているからだ。

「自分は被害者だ」と思っている人間に、「あなたは間違っている」と言っても、簡単には通じない。

5. どんなとき僕らは「箱」に入るのか

僕らが箱に入るのはどんな時なのか。

箱に入ってしまうことがあらかじめ分かれば、対策が講じられるのではないか。

この本では、生まれたばかりの赤ん坊と、その両親である夫と妻を例に説明している。

真夜中に夫婦が眠っていると、ベビーベッドで寝ていた赤ちゃんが泣き出した。

先に目を覚ましたのは夫であるバドだ。バドはふと目を覚まし、赤ちゃんが泣いていることに気づいた。

バドは一瞬思った。「ベッドを出て赤ちゃんをあやしてやろう。そうすれば妻のナンシーを眠らせておくことができる」。

ところがバドはそのように行動しなかった。眠かったし面倒だったのだ。

自分が起きないとするならば、行動すべき相手はナンシーしかいない。

だがナンシーは眠ったままだ。

自分が本当はすべきと分かっている良い行動を自分の欲求や怠惰を理由にやめた時、人は箱に入る。

バドは、本当は奥さんのために自分がベッドを出て赤ちゃんをあやすべきだと分かっていたが、面倒なので止めた。

そしてバドは、隣で眠っているナンシーが目を覚まして行動しないことに腹を立て始める。

「何故さっさと目を覚ましてデイビッドをあやしにいかないんだ」

「俺は明日の朝は大事なミーティングが2つもあるんだ。眠らなきゃいけないんだ」

「俺のおかげでお前らはこうして暮らしていくことができる。俺には眠る権利がある」

「ひょっとして俺と同じようにナンシーも寝たふりをしているだけなんじゃないか?」

このようにして、人は自分を裏切った時に、箱に入り相手を責める。

6. 自分への裏切りがあなたを「箱」に追い込む

会社で考えてみよう。

上司はある頼りない部下に仕事を依頼した。

頼りない部下だからちょくちょく進捗を見て、優しく指導してやろうと思っていた。

だが、結局上司は部下に声すらかけなかった。面倒だったのだ。

その時上司の頭の中には、「本当はあの部下を指導するべきだったのにやらなかった」という自覚がある。

すると、上司はすぐに自分を正当化し始める。

「昨日は俺は役員に呼ばれて急ぎで資料を作ることになっていた。だから仕方がないんだ」

「夜はB社との会合ですぐに出なければならなかった。だから見てやる時間はなかったんだ」

そして自分への裏切りは、仕事を振った相手への攻撃へと変質する。

「だいたいこの程度の資料作成を一人でできないなんて、本人の努力が足りない」

「自分に足りない部分が分かっているなら、必死に頑張らなきゃ成長できないだろう」

というように。

 

【次のページ】自分の小さな「箱」から脱出する方法 その7〜9

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