2009年5月アーカイブ

Cheo


Cheo Feliciano
Vaya (2006-03-14)

 

 

 

 

 

 

 

 

チェオ・フェリシアーノ。本名はホセ・フェリシアーノ、しかし「ハートに火をつけて」のヒットで有名な盲目のギタリスト、ホセ・フェリシアーノとは別人。こちらはチェオと呼ばれるのが一般的なようです。
プエルト・リコ、そして奇しくも私の好きなソノーラ・ポンセーニャと同郷のポンセ出身。

 

本作は1972年。チェオの初期の傑作です。
バックのミュージシャンはニューヨーク・サルサ界の花形「ファニア・オールスターズ」の面々。
サルサというと通常、管楽器が派手に入っていたりすることが多いですが、このアルバムは管楽器一切ナシで、そのかわりヴィブラフォンや、サルサでは珍しくギターが入っていたりします。曲調もゆったりしたものが多く、涼しげで落ち着いた情感あふれる、いわば癒し系といったかんじ。


また、プエルト・リコの海風が薫るようなジャケ写真がなんかイイ。
海街育ちの私にとっては、この写真と音楽全体から溢れる「海っぽさ」に郷愁をくすぐられ、そして低く暖かい声で囁かれるスペイン語の響きに身を委ねて過ごす夜がいい(笑)。
そう、これは夜の音楽かもねー。

美味しいダークラムを舐めながら静かな夜を過ごすのに最高だと思います。

 

iphone.jpg

10年以上にわたって使用していたdocomoから、思い切ってSoftbankに乗り換えました。

ていうか、Softbankに乗り換えたかったというより、iPhoneにしたかったらしょうがないわけなので。docomoだったら既に長期割引率高くなってるので、docomoがiPhoneの販売店になってくれてたら一番良かったのに・・・とボヤいてみても仕方がありません。

携帯アドレスが変わってしまうことは覚悟して替えてしまいました。


私にとってこれの魅力は今のところ、メール、アドレス帳、Webブラウザなど、自宅のMacの環境を同期してそのまま携帯で見れる・使えるというところ。なんだ、これならちょっとしたことならMacbook持ち歩かなくていいじゃん、楽だー。


ただ、これまで無精ゆえ、皆さんの携帯番号や携帯アドレスはdocomo携帯にのみ登録していて、Macのアドレス帳には転記していなかったのです。。。

携帯データをパソコンに読み込むようなソフトも持っていないため、今になってdocomo片手に手動でせっせとMacに入力中(涙)


でも、こうやって一人一人のメアドを入力しながら、改めてその人を思い出すものです。それぞれのメアドの作り方にその人らしいこだわりが見えて微笑ましかったり、お世話になったその節を思い出し、また今の自分の不義理を思う・・・

自分、知り合いが少ないと思ってたけど、結構いろんな人と会ってたんだなー。でもあっちこっち不義理しまくりだなーと申し訳なく思いまする。

 

入力が終わり次第、携帯アドレスでやりとりしている方には変更のお知らせをいたしますのでよろしくお願いします。

インドを舞台にしたアカデミー賞受賞の映画(公式サイト)。
ずっと見たいと思いつつ、先行してサントラをだけを聴きこんでいましたが、今日やっと見に行くことができました。


すでに色々なところで語られてると思うので多くは語りませんが、私は良かったと思います。
とにかく色々な面でイキがいい。映像、音楽、構成感と流れ、テンポ感、出演者・・・まるで、良質で新鮮な食材をバチッと勢いの良い気合いで料理したような鮮やかさ・・・というのが全体の印象。

ある意味、インドという土地ゆえの厳しさや痛ましさ、影の部分の苦さもあるのですが、それが過剰にならず、結局はポジティブで誠実な筋が一本通っているところが、後味の良いところ。

ハラハラドキドキ、ワクワクの持って行き方も秀逸で、ちゃんとエンターテインメントになっているところが、結局はいい。

そこが気に入らないという人もいるでしょうが、私はやっぱりそういう「王道」が好きだなあ。

スラムで野良犬のように生きる兄弟。悪ガキ時代からやがて成長して〜という時間軸。ヤクザ・裏社会。生きるための殺伐とした闘い。運命に翻弄される女性。やがて変貌していく街・・・・
ああ、なんかこの感じ覚えがあるなあ〜と思ったら、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、それから「鉄コン筋クリート」もそんな世界だった。
あれもそれぞれに良かったけれど、でも本作は、なんといっても「愛」がある。

終止貫かれるそのピュアな軸に救われる私でした。


スラムドッグ$ミリオネア
サントラ A・R・ラフマーン feat.マドゥミーター A・R・ラフマーン feat.ブラーズ&タンヴィー・シャー A・R・ラフマーン feat.スザンヌ A・R・ラフマーン feat.スクヴィンダル・シン、タンヴィー・シャー&マハーラクシュミー・アイヤル&ヴィジャイ・プラカーシュ M.I.A.&A・R・ラフマーン M.I.A. A・R・ラフマーン feat.アルカー・ヤーグニク&イラー・アルン A・R・ラフマーン feat.パラッカル・シュリーラーム&マドゥミーター ソーヌー・ニガム
ユニバーサル インターナショナル (2009-04-01)

 

 

 

 

 

 

 

 

初歩のピアノ教則本です。

とにかく最初から「手首の使い方・重力のかけ方・抜き方」に徹底して焦点しています。書いてある譜面はそれこそ「ド、ド、ド・・・・」とか「ド・レ・ミ・・・」とかシンプル極まりなく、いかにも初心者の入門用ですが、実はこれが、通常何年弾き続けてもわかるか・わからないかぐらいの「ピアノの極意」を最初からあっさり身につけてしまえるスゴイ本!だと思います。

「ピアノを弾く上で一番重要なポイントは手首の柔軟性」ということをズバリ説明しながら徹底して体得させてくれるプログラム構成。

最近の世間のピアノレッスン事情はあまり知らないのですが、少なくとも私は数十年来このようなことを教わったことは一度もありませんでした。

もちろん伝統的なピアノ教本にも「手首の柔軟性」などの言葉は書いてあったり、先生にも「もっと力を抜いて!」などと言われたりします。しかし、じゃあどうやったら手首が柔軟になるのか、力を抜いてって言われたってそれどうやんの!? ってとこはわからずじまい。


「まあやっていればそのうちに」みたいなところにとりあえず片付けて、次の曲へ次の曲へと進んでしまって、いつのまにか楽譜は中級者編・上級者編までいっていたりして。
でも結局それがわかって(できて)いないから、いつまでも手はガチガチ。だから指が動かない、音が揃わない、速く回らない、何度練習しても弾けない、そこを頑張って弾くから手が痛い・・・結局思うように弾けないからつまらなくなってやめてしまう、とか。ひどいケースではあげくの果てに腱鞘炎、とか。

そんなところに陥ってしまった人が何人いるでしょうか・・・。少なくとも私はそれで数十年の歳月を過ごしてしまった一人です。

そんな私ですがピアノを教えるという立場にはなってしまい、生徒のためにと教本を探していたところ出会ったのがこの本で、生徒より先に自分がやってみたら目からウロコが落ちるようでしたよ。


今まで暗黙の内に語られなかった色々な種類の「手首の働き」が具体的に言葉で説明され、それを身につけるための具体的な練習が書いてある。これを正しくやれば絶対に手首は柔軟になるようにできてます。

そうやって手首が使えてくると、音色が変わってくる、指が動くようになる、、強弱やフレージングの表現も自在になる、手が楽になって弾くのが楽しくなる・・・良いことづくめです。
つくづく、これを最初から教えてもらえれば、どんなに上手くなっていただろうか・・・と残念な思いも湧いてきますが、まあこれも巡り合わせ。

もちろん私の生徒さんにもこの本に取り組んでもらいました。
その結果、全くの初心者だったある青年は、最初から手首が柔軟に使えるようになっているものだから、半年後には初心者と思えないような美しい音色で情感たっぷりに「Yesterday Once More」(もちろん両手)を弾いていました。

また、昔ツェルニー100番まで習ったけど、手が動かなくて挫折したという主婦の方は、この本をゆっくり1年くらいやっているうちに、だんだん手が楽に動くようになって、以前挫折したツェルニー100番をもう一度楽しく勉強されています。

そんな効能あらたかなこの教則本。初心者の方にも、今一度取り組み直したい中級者にもにもお勧めです。

ただ、説明が書いてあるとは言え、やはり体を使うことですから、独学だと意味がわからなかったり、自分が正しい形になっているかどうかわからず、どうしても自己流になってしまったりする危険もあります。少しでも実際に先生に見てもらう機会を持てるようなら、なによりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

著者の高木氏は、合唱団指揮者〜オーケストラ指揮者を経験した後、NPO法人「ネットワーク地球村」を立ち上げて、現在はその活動に邁進しておられる方とのことです。

タイトルだけ見ると、音楽の専門家向けの本のようですが、全然違いました!


指揮者が指揮台に立った時、そもそもまず楽団員が楽器を構えるか、音楽が始まるのか、そこが第一の関門・・・・なのだとか。

ええっ!?それってどういうこと!?

・・・そんな話から始まります。

つまりそれは「指示や命令、依願で人は動かない」という話であり、そこから、オーケストラ指揮のエピソードを通じて、音楽の現場を超えて全ての人にとって関わりのある、人間関係やマネジメント、生き方のスタンス、本当の幸せとは何か・・・まで語られてゆくのです。


しかし、最初から著者がそのようなことをわかっていたわけではありません。そこに至るにあたり、壮絶な「転機」があったことが後半語られます。

「勝つための指揮者」としてなりふり構わぬ必死な頑張りをしていた頃、交通事故で瀕死の重傷を負い、半年間身動きもできず寝たきりになるという試練がやってきたのです。

指揮やピアノ復帰などありえない、せめて車椅子に乗れるようになったらラッキー、というほどのダメージを受けて、ベッドの上で来る日も来る日も自問自答の日々を送ります。

その中で、これまでの生き方の根本的な誤りに気づき、人生の本当の意味と自分の使命を知る・・・。それは180度転換というには余りある、もうこれは「悟り」なんじゃないかと私は思いました。

事故という最悪の試練を、ここまで人生の大転換の機会とすることができた著者の人間力・精神力に、思わず唸ってしまいます。


その大きな気づきを得てから後、順調な回復ぶりを示し、とうとう指揮者として復帰できるまでになりました。

それからは、自分の内からあふれるエネルギーに突き動かされるように、音楽という枠を超えて、もっとグローバルな活動に邁進されるようになったとのこと。

本書後半は、そんな著者が体で知った、世界と人間の様々な「法則」が書かれています。

 

音楽関係者にとっては、「音楽って本当は何だったのか?自分達は何をやってきたのか?」を問い直す機会になるでしょうし、それほど音楽に縁のない方にとっても日頃の自分を振り返り、また改善へと向かってゆける示唆に富んでいる本だと思います。

 

それにしても言い方は悪いけど「いっぺん死んだ人」はすごい!!

私の友人にもそのような人がいます。やっぱり生き方も性格もガラッと変わってます。そして強いです。幸せそうです。

逆に言えば、死の淵まで行かないとなかなかわからない、ってこと・・・。それほど私達は日頃色んなものに翻弄されて、曇った目で右往左往しているのだろうなあ。

 

犬塚彩子(いぬづかさえこ)さんはサンバ/ボサノヴァのギターと歌をやってらっしゃる方です。ご覧の通り私と字が一字違い、というか点一つの違い!

以前からお名前は存じており、点一つ違いで同じく音楽をやってる方がいるんだなー、なんて思っていました。知人に「こないだ○○でライブやってたでしょ。名前が載ってたよ。」とか言われて、「あ、それ私じゃなくて犬塚さんだと思うよ。」なんてこともあったものです。


そんな犬塚さんと、ついにお会いできる機会がやってきました!

私が学生の頃レッスンに行っていたジャズピアノの立花保子先生が、新宿でピアノラウンジをされていて、今月そこで犬塚さんのライブが決まったのです。私もご縁があるのでお手伝いさせて頂くことになり,先日打ち合わせに出かけました。そこで犬塚彩子・大塚彩子、感激の対面!となったのでした。

犬塚さんも、私の存在をずいぶん前から知ってらしたそうで、お互い最初からかなりの盛り上がり(笑)。

その様子をご自身のHPの日記でも書いて下さっています。

当日私も、犬塚さんのオリジナル曲でちょっとだけピアノ参加させて頂くことになり、感動の初共演が決定しました。楽しみだなー。

 

 

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HEARTBEAT
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犬塚彩子
インディーズ・メーカー (2006-09-19)

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