書評

財布にあいた穴を塞げ! “あなたの財布には穴があいていませんか?” by 泉正人 [Book Review 2011-016]

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ブックレビュー2011年の16冊目は泉正人氏著、「あなたの財布には穴があいていませんか?」を読了。

 

あなたの財布には穴があいていませんか?

泉 正人 PHP研究所 2010-08-28
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by ヨメレバ

 

 

泉正人氏の著書に関するこのブログのバックナンバーはこちら。

 

 

あなたはどんな人がお金持ちだと考えているだろうか?

沢山稼いでいる人はお金持ちだろうか。そうかもしれない。だが、沢山稼いでいる人が必ずしもお金持ちとは限らない。

何故か、稼いだ分を全部使ってしまえば、後にはお金は残らないからだ。

年収1,000万円の人が半額を貯金すれば500万円が残るが、たとえ年収1億円あったとしても、全額を使ってしまえば残りはゼロだ。果たしてどちらがお金持ちだろうか。

お金を稼ぐ脳力とお金を増やす脳力はまったく別物である。本書で泉氏はそう唱えている。まさにその通りだ。

仕事のステージが上がって収入が増えるたびに自動車を高級車に乗り換えたり家賃の高い部屋に引っ越したりしていては、いつまでたってもお金は貯まらず、本当の意味のお金持ちになることはできないのだ。

では、「本当の意味のお金持ち」とはどういう状態か。

それは、「フロー収入」ではなく「ストック収入」で生活でき、お金にお金を稼がせることができるようになっている状態である。

ストック収入とは、株や不動産、それにブログのアフィリエイトなど、自分自身が労働しなくても入ってくる収入のことを指す。

このストック収入が自分の生活費を上回った時、僕らは本当のお金持ちへの階段に初めて足をかけることができるようになる。

では、どうすればストック収入で生活できるようになるのか。

その第一歩がしるされているのが本書である。僕らが最初にやらなければならないこと。それは財布にあいた穴をふさぐことだ。

僕らは「高収入 = お金持ち」だと思い込んでいる部分が多々ある。だから年収が上がると嬉しくなって、つい高いレストランに通ってしまったりブランド物の時計やアクセサリーを買ったり、家賃が高くて見晴らしの良い部屋に引っ越してしまう。

だが、それではダメなのだ。僕らは年収が上がっても上がった分を全部使ってしまってはいけない。ぐっと我慢して貯金をして、貯まったお金が別のお金を生むようになるのを待つのだ。

例えば100万円する自動車が欲しいとする。自分が働いて得た収入からお金を払って自動車を購入すれば、お金は自動車に姿を替え、それで終わりである。

だが、ストック収入型の生活とは、不動産投資や株、金やプラチナなどの投資で得た差益から100万円を作り、そのお金で自動車を買う。すると、自動車を買ったあとでもお金は減っていないという状態が作り出せる。

もちろんそのような理想的な状態はすぐに作り出せるものではない。だが、まずは倹約して質素に暮らし、生活費を浮かせてそのお金を貯蓄と自分への投資・勉強に回す。このサイクルが絶対必要なのは間違いない。

このサイクルがうまく回るようになれば、僕らはみな少しずつでも着実に、本当のお金持ちへと近づいていくことができるだろう(なれるかどうかは別として(^_^;))。

もちろんがんじからめの生活は続かない。本書では、締めるところは締める、ゆるめるところはゆるめる。そのメリハリが効いていて、実行しやすく作られている。

お金持ちになるためには、お金に対する正しい知識、つまりリテラシーが必要だ。

見栄やその時その時の欲望を満たすだけの使い方から卒業したいなら、本書は入門書として最高だろう。

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