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「六本木」は「麻布」の一部だということを無駄に熱く語ってみる

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引っ越しの日が近づいているが、「新居の住所が六本木になる」という話をすると、「麻布から出られるのは寂しいでしょ」と言われることがある。

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「麻布から六本木に引っ越す」という言葉の違和感

そう言われるたびに、毎回「いやいや、違うんですよ」と口頭で訂正してきたのだが、何度も説明するならブログに書いておこう、ということで書く。

結論からいうと、「六本木」というのは、「麻布」の一部なんです、ということ。

この言い方だと分からないかもしれないので、もうちょっと丁寧に言う。

六本木という地名はもともとは狭い範囲の「町名」で使われていたものが拡大したもので、麻布という地名は、もともとは六本木も含めた広域の「地域の名前」だった、ということ。

六本木と麻布があるのは東京都港区だが、港区というのは、もともと「芝区」「麻布区」「赤坂区」という3つの区が合併してできたもの。

「麻布」というのは、もともとは「区」の名前になるくらい、広域の地名なのだ。

それに対して「六本木」というのは、麻布区の中の一つの小さな町の地名だったのだ。

 

 

 
 

六本木は麻布の中の一つの町だった

麻布と六本木の関係を説明するには、「日本橋」という地名を考えると分かりやすい。

日本橋という地名は、日本橋駅や日本橋という橋の周りだけを指すものではない。

いまの中央区も日本橋区と京橋区が合併して成立した区だが、旧日本橋区だった地区は、地名に「日本橋」という名前を冠に付けている。

たとえば、「日本橋人形町」「日本橋小伝馬町」というような形に。

「日本橋」の冠を掲げる地名が付く地域すべてが「日本橋地区」なのであって、駅や橋がある場所だけが日本橋なのではない。

麻布と六本木の関係もそれと一緒なのだ。

つまり、六本木とは、もともとは麻布区にあった小さな町名にすぎなかったのだ。

場所でいうと、六本木交差点の、芋洗坂周辺の一帯になる。

麻布一帯にある他の町と同じように、麻布の冠を付け、「麻布六本木町」と呼ばれていた。「麻布竹谷町」「麻布桜田町」「麻布市兵衛町」などと同じように。

ところが、昭和42年ごろから始まった住居表示による町名変更で、役人さんたちが、六本木という地名を昇格させ、「麻布」と同格にしてしまった。

しかも、そのときに、六本木から「麻布」という冠を取ってしまった。

その結果、「麻布」という広域地名の中に、ぽつんと麻布の文字が入らない、六本木という異質な街が誕生してしまったのだ。

 

 

麻布地区で唯一「麻布」の文字を持たない町

港区の、麻布地区を構成している町名を見てみよう。

西麻布、南麻布、元麻布、麻布十番、麻布台、東麻布、麻布狸穴町、麻布永坂町、そして六本木。

六本木だけが、「麻布」が付かない麻布の町となってしまったわけだ。

しかし、こんな歴史の話なんて、普通の人は知らないので、「麻布」と「六本木」は当然「別の町」と考えられてしまうのも無理はない。

だから、「麻布から六本木に引っ越すんですね。麻布を離れるのは寂しいでしょう」という方の反応はもっともなのだが、僕はやはり、毎回ちゃんと説明をしたい。

なぜなら、旧来の町名は、太古の歴史の中で発生して歴史を刻んできたものだ。

もともとの町名を何らかの形で残していくことは、とても大切なことだと僕は思っている。

例えば、僕が育った西麻布1丁目一帯は、「旧麻布霞町」で、僕が通った笄小学校があるのは「旧麻布笄町」。

三十代前半から住んだ場所は「旧麻布宮村町」、そして今住んでいるマンション一帯は「旧麻布一本松町」だ。

そして次に住むマンションがあるのは「旧麻布仲ノ町」になる。

 

 

町に歴史あり。町に生きた先人たちの歩みに想いを馳せる

町には人が住んだ歴史があり、そしてそこに生きた人たちの息吹が町名から伝わってくる。

いまは「六本木」「麻布十番」「元麻布」という地名を纏っていても、本来の町の成り立ちや由緒は、すべて旧町名に宿っているのだ。

なので、僕は旧町名が大好きだし、旧町名をとても大切にして生きている。

というわけで、僕は「麻布十番から六本木に引っ越す」のではなく、「麻布一本松町」から「麻布仲ノ町」に引っ越すわけです。

なので、「麻布から出ていく」のではなく、「麻布の中でのご近所引っ越し」だと捉えております。

何卒よろしくお願いいたします(何が?)。

 

 

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