ヒトはなぜ太るのか?そしてどうすればいいか

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ヒトはなぜ太るのか。たくさん食べるから?運動しないから?脂っこいものを食べるから?

そのどれもが正しくないとしたら、あなたは驚くだろうか。

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久し振りの書評です。

今日紹介するのはゲーリー・トーベス氏著、「ヒトはなぜ太るのか?そしてどうすればいいか」という本。

勝間塾の課題図書。かなり面白かったし、刺激的だった。

ヒトはなぜ太るのか?ゲーリー・トーベス メディカルトリビューン 2013-04-24
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さっそく紹介しよう。

 

 

僕たちが太るわけ。その大いなる誤解

飽食の時代と言われる現代。ダイエットにチャレンジする人はとても多い。

だが、ダイエットは失敗する可能性が高く、なかなかうまくいかない。

なぜなら、「こうすれば健康的に痩せてその体型を維持できる」という「絶対正しい法則」が存在しないからだ。

さまざまなダイエット法がテレビや書籍で紹介されるが、圧倒的な「決め手」がない。

その証拠に、毎年何十冊というダイエット本が次々出版されているのに、世の中から肥満体の人がちっともいなくならない。

それぐらいダイエットは難しいのだ。

 

 

しかし、この本では一つ重大な問題に切り込んでいる。

それは、医学界も含めた世界中の多くの人たちが抱えている大いなる「誤解」である。

その誤解とは、「たくさん食べるから太る」「脂っこいものを食べるから太る」「運動しないから太る」この3つである。

まさかこの3つの定説が間違っているとはにわかには信じ難いだろう。

なぜこの3つが誤解なのかの根拠については本書で詳述されているので詳しく知りたい方は本書を精読して欲しい。

 

 

赤道に近いミクロネシアやメラネシアなどの島々に生きる人たちは、現代の飽食の時代になるよりも前から太っている。

彼らは西洋文明に触れ生活が近代化するより前の、密林に囲まれた生活をしている頃から太っているのだ。

また、欧米諸国では、富裕層よりも貧困層になるほど太っている人が多いというデータもある。

好きなものを好きなだけ食べられる富裕層のよりも、その日の食べ物も確保できにくいスラムの人たちの方が太っているのだ。

また、「運動をすると痩せる」という説についても、活発に動く生活をしている人は、相対的に肥満の人が少ないという仮説に立脚しているが、医学的には「運動をすれば痩せる」という図式は証明されていない。

なぜなら、運動すればするほど、ヒトはたくさん食べてしまう性質を持っているからだ。

人間の肉体はとても複雑に出来ているため、「運動をすれば痩せる」「脂っこいものを食べると太る」というような、単純化された方程式では、僕らが太る理由(痩せる理由)は表すことができないのだ。

 

 

 

「カロリー」という間違った指標

僕たちはダイエットをしたいと思う時、今では当たり前のようにこう考える。

「食事で摂取するカロリーよりも運動と基礎代謝で消費するカロリーを多くすれば痩せる」。

この方程式はいまではダイエットに興味ある人の間では「常識」のように扱われているが、残念ながらこの公式は正しくない。

どれだけたくさん食べるか、何キロカロリー食べるかが問題なのではないのだ。

人が痩せたり太ったりする直接的な基準となる値は、糖質の摂取量で決まる。

 

 

糖質が多く含まれる食べ物とは、炭水化物とでんぷん質の野菜、果物、それにお菓子やジュース類など人工的に作られた食物だ。

本書では、さまざまな実験データを引用して、人間が太るのは脂肪を摂取したときではなく、炭水化物を摂取したときであると説明している。

フライドチキンを食べると太るのは、チキンが油で揚げてあってこってりしているからではなく、チキンを揚げる際につけている衣が小麦粉、つまり炭水化物でできているからだ。

日本人に身近な例で言うと、カツカレーがダイエットに最悪なのは、トンカツの衣に小麦粉とパン粉が、カレールーに小麦粉が、カレーの具にジャガイモやニンジンといったでんぷん質の野菜が、そして白米という糖質の塊のような穀物が使われているからだ。

太平洋の島々の人たちが昔から太っているのは、彼らの主食がデンプン質のイモ類に依存していて、炭水化物への依存度がかなり高かったからだ。

貧困層の人たちほど太っているのは、それらの人たちがジャンクフードに近い、加工品ばかりを食べているからだ。

ファストフードの加工品は炭水化物由来の食品の比率が非常に高い。

その理由は、カロリー当たりの単価が圧倒的に安いからだ。

安価でカロリーを稼げるポテトやピザを食べ続けているため、彼らはどんどん太り、しかも栄養失調状態にあるのだ。

 

 

我々は肉を食べると太るのではない。脂肪がたっぷりついたサーロインステーキを思う存分食べても、炭水化物を摂取しなければ僕たちは太ることはない。

それは、炭水化物を摂取しないと、食物を即エネルギー化すると同時に脂肪に変えて体内に蓄積すべき糖質が存在しないため、食べた食事に含まれた脂肪分と、もともと体内にあった皮下脂肪や内臓脂肪をエネルギー源として利用するようになるからだ。

ビールを飲むと太るのは、アルコールが悪いのではない。ビールに含まれる麦は炭水化物であり、カロリーの構成要素が炭水化物由来なのである。

「フレンチパラドックス」という言葉があるが、フランス人はワインを好む。そしてフランス人には肥満の人が少ない。

ワインには炭水化物が少なく、飲んでも太りにくいお酒なのだ。

最後に僕が目から鱗が落ちたことを紹介しよう。

野生動物を見渡した時、太った肉食獣は存在しない。ライオン、豹、トラ、狼など、肉を常時食べる動物はしなやかで痩せている。

いっぽう草食の象、カバ、サイ、豚などの草食動物にはたっぷりとした脂肪が付いているモノが多い。

ちなみに太っている草食動物代表のカバの主食は、米、キビ、サトウキビなどの、炭水化物が多く含まれる植物のみである。

 

 

 

炭水化物そして糖質のない食生活の困難さ

炭水化物が僕らの肥満の原因だとするならば、痩せたいなら、食生活から炭水化物を取り除けば良い。

ところが言うのは簡単だが、実行するのはなかなか大変だ。

炭水化物が多く含まれている食品は、僕らが「主食」と呼んでいるモノや、「嗜好品」に多い。

たとえばパン、白米、餅、うどん、そば、パスタ、ピザ生地、ジャガイモ、ニンジンなど、「おなかにたまるもの」「〆に食べたいもの」が軒並み炭水化物の塊なのだ。

果物も果糖を含むのでダメということになる。

 

 

また、お酒にも良いものと悪いものがある。

ビールはもちろんダメ。米から醸造して作る日本酒もNGだ。醸造酒では例外的に赤ワインがOKだが、それ以外は基本的にNGと考えた法が良い。

いっぽうウィスキー、焼酎、ブランデーなどの蒸留酒は基本的に糖質ゼロなので、飲んでも良いお酒になる。

ただし、リキュール類など、甘くするために砂糖を加えているモノはだめ。

缶チューハイなども、果糖を追加していないモノならOKとなる。

そしてお菓子、デザート、ケーキ、アイスクリームなどはもちろんほとんど全滅ということになる。

 

 

食べて良いモノは、肉や魚、卵などの動物性たんぱく質を多く含むもの、葉野菜、豆腐、納豆などの植物性たんぱく質を多く含むものである。

チーズや牛乳、クリーム類などは分量を限定すればOKということになる。

 

 

パンもごはんもうどんもパスタもダメとなると、メニュー構成を考えるのに苦労する。

自炊ならまだしも、外食で糖質を追放した食事を摂り続けるのはなかなか大変そうだというのが感想だ。

しかし、いま巷では「糖質制限ダイエット」がブームで、糖質を抑えた食生活で大幅なダイエットに成功する人も増えてきている。

気になる方はチャレンジしてみても良いだろう。

 

 

 

糖質制限は一夜にしてならず

糖質制限は、ときどきやってもあまり効果が上がらない。続けることに意味があるのだ。

食事で体内に入ってくる糖質の量が少ない状態が二週間ほど続くと、身体の中に異変が起こる。

それまでは食事に含まれる炭水化物をエネルギー源にして、しかも余ったエネルギーを脂肪として身体に蓄えていた体質だった。

それが、食べ物に含まれる脂肪と、自らの体に蓄えている脂肪をエネルギー源にする体質に変化するのだ。

その変化を「ケト適応」と呼び、脂肪がエネルギーに変わる際に体内に作られる生成物が「ケトン体」と呼ばれる。

この変化が終わった状態を「ケトーシス」と呼び、この状態を維持することで、僕たちは脂肪を効率良くエネルギーに変えられる身体になるのだ。

 

 

また、糖質制限を始めてしばらくすると、身体がだるくなったり元気が出ないなどの症状が出ることがある。

この症状を「糖質制限ダイエットの副作用で危険!」と指摘する人も多いようだ。

これらの症状は、糖質を摂取させれば速やかに収まる。

だが、著者は「禁煙した人が禁断症状で苦しんでいる時に、禁断症状を緩和させるためにタバコを吸わせるようなもの」と指摘している。

症状が出ることは認識したうえで挑戦する必要があるようだ。

 

 

 

まとめ

改めて思う。僕たちの食生活には、炭水化物と糖質だらけだと。

お好み焼きでビール、ラーメンライス、ギョウザとビールなど、炭水化物 with 炭水化物な食生活では、自然と太るのも当たり前なのかもしれない。

ケトーシスという極端な状態に自分を置き、急激に痩せる「糖質制限ダイエット」は、一ヶ月に10kg以上という、猛烈なスピードでダイエットができるという。

だがその一方で、糖質制限ダイエットは、糖質を制限する食生活を止めるとリバウンドしてしまうという声も聞く。

それでは、一生白米ごはんもパスタもパンも食べない人生を送るのか?というのも、現実味がないような気がする。

 

 

短期で極端なダイエットを目指すのでなければ、太る原因が炭水化物と糖質にあるのだということを認識することからスタートすれば良いような気がする。

日々の生活から糖質を少しずつ減らしていく。炭水化物ばかりの「ラーメン+チャーハン」のような食生活は避ける。

それだけでもかなりの変化になるのではないだろうか。

そして僕が25kgのダイエットに成功したのは、もちろん運動する習慣も寄与したのだろうが、食生活が変化するなかで、無意識に糖質を遠ざけたことが奏功したのではないだろうかと、改めて思った。

糖質と自分の距離感を改めて考える機会となった。

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作家、プロフェッショナル・ブロガー、心理カウンセラー、人材開発トレーナー、イベントプロデューサー、情報発信コンサルタントなど、複数の肩書きを持ち、多面的に活動するノマドワーカー。 著書に「ノマドワーカーという生き方」「サラリーマンだけが知らない 好きなことだけして食っていくための29の方法」「クラウド版デッドライン仕事術」などがある。 株式会社ツナゲル 代表取締役社長兼C.E.O.。現在東京六本木と鎌倉のデュアルライフ実践中。詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。

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枠が少なくなっていますので、お早めにどうぞ。

立花岳志 個別セッション お申し込み受付を再開します![9月〜10月 六本木・鎌倉・大阪・名古屋・金沢・富山市開催]

昨年末以来一般募集を停止していた個別セッションの募集を再開します。新刊の原稿も一段落して、デュアルライフも間もなく一年ということで、生活も落ち着いてきたので、徐々に再開しようと思います。相変わらずあまり枠がなくて申し訳ないのですが、月に10枠くらい...

 

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