書評

成功者3000人の言葉 by 上阪徹 — 聞き続けた男にしか書けない深く重厚な成功哲学

書評
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この本を読んで、久し振りに書評を書きたくなった。

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その本とは、上阪徹さん著「成功者3000人の言葉」だ。

 

成功者3000人の言葉上阪徹 飛鳥新社 2013-05-31
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トップライターだからこそ書けた一冊

上阪さんは作家であると同時に20年以上のキャリアを持たれるライターでもある。

ライターという職業は、多くの著名人に取材インタビューを行い、その内容を文章にするという仕事が多い。

そして上阪さんは、「ただの」ライターではない。間違いなく日本を代表するトップクラスのライターだ。

だからこそ、多くの著名人と直接面会をし、話を聞き、その著名人の言葉を上阪さんが書き起こす、という仕事を担当されることになる。

一流の成功者へのインタビューは、一流のライターしか行うことはできない。

 

 

上阪さんは20年以上のライターとしてのキャリアを通じて、3,000人以上の方に取材をしてきたという。

ベストセラー作家、俳優やテレビタレント、オリンピックのメダリスト、ミュージシャン、起業家、上場企業経営者など、分野は多岐に渡る。

上阪さん自身「はじめに」で、ライターという職業について以下のように書かれている。

 

 

なかなか会うことができない、社会的に成功した人たちにインタビューする。これは本当に幸運なことでした」。

 

 

この本は、上阪さんが取材した成功者3,000人の言葉を集めたものだ。

まさに、トップライターとして君臨してきた上阪さんでなければ書けない一冊なのだ。

 

 

 

「上阪徹」というフィルターを通して醸成される至極の「言葉」

本書の特徴として、発言した人物の名前は伏せられている。

「ある経営者」「フランス人のキャリアデザイナー」など、職業と、ちょっとした補足が付け加えられているのみだ。

ただ、時折その人物の紹介に独特の形容詞がつくことがある。

「20年近く増収増益を記録していた経営者」と書かれると、分かる人には分かる(笑)。これは余談。

そしてもう一つの特徴は、項目だては、人物ごとではなく「言葉」ごとになっている点だ。

「夏目漱石はこう言った」「福沢諭吉はこう言った」というような、人物ごとのページ構成ではない。

「他人は変えられない」「五感で選べ」「自分はまだ成功していない」など、成功者が取材の際に口にした「成功のキーワード」を軸に構成されている。

つまり、一つの項目に複数の人物が登場することもあるということだ。

「圧倒的多数の成功者が同じことを言っている」

上阪さんはライターとして数え切れないほどの成功者の話を聴いてきたからこそ、そのように書ける。

たとえば以下の言葉がその典型だ。

 

 

「チャンスが来ないと嘆く人は多いが、そのチャンスが来たときに瞬時に飛びつける準備を日頃からコツコツと進めている人は少ない」

こんなセリフを幾度となく、成功者への取材で聞きました。

おそらく自分たち自身が、その感覚を実体験として持っていたのではないかと思います。準備をしていたからこそ、チャンスをうまくつかむことができたのだ、と。

 

 

多くの成功者の言葉が、上阪徹というフィルターを通過することで、新たな言葉として醸成されていくのだ。

成功者の本を適当に読んでまとめたのとは訳が違う。

この本にしかない徹底的なオリジナリティ。それは、3,000人の成功者と上阪さんが一体化し、コラボレーションしている点なのだ。

それが、この本に、これまで体感したことがない独特の深みと重厚感を与えている。

 

 

 

成功哲学は普遍的であるという事実

本書は「成功者3,000人の言葉」というタイトルだが、ただのインタビュー集ではない。

むしろ成功者の言葉を前提にして、上阪さんが考える成功哲学を語っている本だ。

そしてこの本で語られている多くの「言葉」は、実に普遍的で、王道をいくものばかりだ。

奇をてらったり、興味をそそって読者を惹き付けようというような小手先のテクニックは、そこにはない。

それはひょっとすると、「もう知っている」「どこかで聞いた」言葉なのかもしれない。

だが、それがどうしたというのだ?

この本を手にする多くの方は、「自分も成功したい。幸せに生きたい」と願っているのではないだろうか。

だとしたら、成功者の多くが「同じことを言った」ならば、その言葉は普遍的に重要なキーワードである、ということなのだ。

一人の天才が、自分だけが成功する哲学を語っても、僕ら凡人には応用不可能だ。

だが、3,000人の成功者が口を揃えて言い続ける言葉にこそ、僕らは学ぶべきなのではないか。

僕らはつい、目新しくキャッチーな言葉に飛びつきがちだ。

しかし、本当に正しい言葉は、常に正しいのだと本書を読み再認識した。

 

 

 

まとめ

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本書には99の、成功者の言葉が収められている。

その中で、僕が一番感銘を受けた言葉を紹介したい。

それは、「誰にも見られていない時間こそ人生」という言葉。

「人間の真価が問われるのは、たった一人になったときだ」。ある経営者が上阪さんに語ったという。

人間華やかな時ばかりではない。コツコツ努力を重ねてこそ花が開くのだ。

また、人が見ていないからといって卑怯なことをしたり、だらしない生活をしてはいけない。

この言葉にはさまざまな捉え方があると思うが、とても深く刺さり、響いた。

 

 

本書は2ページ見開きで1つの言葉が紹介されている。

簡潔な文章でスッと読めるが、奥が深い言葉ばかりだ。

一度読んでおしまいではなく、日々繰り返し開き、一つ一つの言葉を噛みしめたい。

王道をゆく成功者たちの言葉。数多くの成功者たちと、上阪さんの二人羽織的コラボが素晴らしい一冊。

是非読んでみて欲しい。

おすすめです。

 

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