エッセイ日常

面倒な行動を促すのではなく、快適な結果を共有すると、うまくいく

エッセイ
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若い友人であるはまさん @surf_fish さんがブログに「困った」と書いていた。

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写真は新居のリビング。

 

 

 

はまさんのブログはこちら。

ゴミをすぐ捨てられない人を捨てる人に変えるにはどうしたらいい?

 

 

要ははまさんの身近な人が片付けできない人で、共有スペースやはまさんのスペースにまでゴミが侵食してくるので何とかしたい、ということだ。

この場合の「何とかしたい」は、2段階あると感じた。

第1段階は、とりあえずゴミが共有スペースやはまさんのスペースにはみ出してこないようにして欲しい。

そして第2段階が、その隣人が清潔できれいな環境の大切さを理解して、自主的にキレイな状態を作れるようになって欲しい。

もちろん第2段階が一番望ましい状態に違いない。

 

 

職場でも家でも、自分以外の人間と生活を共にすると、この手の問題は必ず起きてくる。

清潔さの度合いの違いやお金の使い方の問題、食べ物のの好みや生活する時間帯の違いなど、細かく見ていけばキリがないほど、実は人はそれぞれ価値観が違うのだ。

お互いがお互いの「イヤなこと」をしないで生活できれば価値観が違っても問題ないのだが、なかなかそうはいかない。

他人のゴミが侵食すれば気分が悪いし不潔だ。臭いもするかもしれない。

何とかするべきだが、はまさんが書いているとおり、こういう場合文句を言ってもまず効果はない。人間は他人に強制されたり命令されたりすると、必ず反発するからだ。

 

 

親子などで非常に良くある例だが、親が強引に子供の将来を決めようとする。親は「あなたのためを思って!」と強調するが、子供からしたら大きなお世話なのだ。

その時は力関係の差から服従するかもしれないが、強引なことをすると子供はそれをずっと恨みに思っていて、何十年もして力の関係が入れ替わった頃に復讐されてしまったりする。

変えられるのは自分だけ。他人を変えることはできないのだ。

 

 

で、僕がTwitterではまさんにちょっとだけアドバイスをさせていただいた。

それが以下の文章。

 

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そう、この問題はまさに以前の僕の問題だったのだ。

僕と奥さんはバツイチ同士。一緒に住むようになって4年半ほどだ。

奥さんはもともと超キレイ好きで、収納も異次元のレベルで上手い。

奥さんの収納のすごさについては以前エントリーに書いた↓。

 

我が家の引っ越しが10時間もかかった理由

 

いっぽうの僕はと言えば、決してキレイ好きとは言えないレベル。

家事の中で掃除はかなーり嫌いな方で、片付けも下手。

いま思えば収納家具が全然足りておらず定位置を決められないのが敗因だったのだが、当時は色々なモノが雑然と机の上や床の上にはみ出していた。

僕の空間だけでなく、リビングや台所にも定位置が決まっていないものをひょいひょいと置くので、奥さんも結構困っていたと思う。

 

 

そこから奥さんの僕に対する無言の教育が始まった。

奥さんは一切僕に文句は言わなかった。いまだに言わない。

ただ淡々と、奥さんは共有スペースをキレイに保ち続けた。そしてちょっとしたアドバイスをくれた。

僕は収納が下手で、引き出しなどにデタラメにモノを突っ込んでしまうのを、「分類して小分けにするとキレイになるよ」と教えてくれ、実際洋服を分類してくれたりした。

キレイに分類され丁寧に揃えられた洋服ダンスが気持ちが悪いわけはない。とても気持ちが良い。

キレイな空間で生活することに対して意識が生まれてくると、自分もその状態を保とうという気持ちになってくる。

 

 

僕は料理が好きだが、料理をすると当然台所が汚れる。

奥さんは炒め物や揚げ物をした日は、必ず食後にガスレンジをピカピカに掃除する。

油はすぐにマジックリンで拭けば簡単に取れる。放置してどんどんこびりつくと、ちょっとやそっとで取れなくなり、ますます掃除をしたくなくなる。

一年中ガスレンジがピカピカで困るか?まったく困らない。むしろ凄く嬉しい。

すると、だんだん僕もガスレンジが気になるようになってくる。

一人で食事をした後も、炒め物などで油が飛び散っていると、ささっと拭き取ったりするようになる。

 

 

世の中に清潔が嫌いだ、という人もいるようだが、ほとんどの人は「清潔なのはいいけど面倒くさい」とか「ある程度散らかっていてもあまり気にならない」程度だろう。

その程度の人たちに、キレイ好きな人が「私と同じくらいキレイ好きになりなさい」と言っても、きっと無駄だろう。キレイ好きであり続けるエネルギーはその人にはない。

でも、ピカピカで清潔な環境に自分が居続けられることは心地良いことだ。その状態を奥さんが常に保ち続けていることに、徐々に感謝というか畏敬の念が生まれてくるのだ。

そして、自分もその環境を維持する活動に、自分ができる範囲で協力したいと思うようになる。

そういう感じで僕も、徐々に整理整頓ができるようになり、周囲からはキレイ好きと呼ばれるようになっていった。

というわけで、奥さんの作戦は見事に成功し、快適空間が共有されるようになったのでした。

めでたしめでたし(^-^)。

 

変えられるのは自分だけ。そして面倒な行動を促すのではなく、快適な結果を共有して、ちょっとだけ相手に意識してもらう。

それがいいのかな、と思った次第。

 

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